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ちいさいおうち 改版 みんなのレビュー
- ばーじにあ・りー・ばーとん (ぶんとえ), いしい ももこ (やく)
- 税込価格:1,870円(17pt)
- 出版社:岩波書店
- 発売日:1965/12/01
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紙の本
時代の流れで得たものと失ったもの
2019/01/30 07:55
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JUN - この投稿者のレビュー一覧を見る
簡単な漢字があります
自分で読むには小学生~がいいかも
丘の上に建てた ちいさいおうち。
時代の流れに押しつぶされていく生活が
時間を追って書かれています。
景色の描写がとても丁寧なので
3歳の娘も想像できたようです
(文章がめちゃくちゃ長いので読み聞かせも体力勝負です)
紙の本
都市化シュミレーション絵本
2002/01/13 10:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読ん太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
田舎町に建つ小さいお家のお話。
がっしりと丈夫に建てられた小さいお家は、年月が経っても元気いっぱい。だけど、昼は太陽、夜は月やお星様、春夏秋冬を楽しむ小さなお家のまわりが段々と騒がしくなっていきます。曲がりくねった馬車道は直線の舗装道路になり、車がブンブン通るようになります。あれよあれよと言う間に小さいお家は、高層ビルに取り囲まれ、家の前には電車が通り、ついには地下鉄も通って地面を震動させます。一日の内、少しの間だけ太陽の光を感じることはできますが、夜はお月様も見えない。いつ春が来たのやら季節が変わる様子もわからなくなってしまいます。小さいお家はすっかり元気をなくしてみすぼらしくなってしまいます…。
この絵本を読んで思い出したのが、昔夢中になった「シム・シティ」というゲームソフトだ。自分が市長になって、何もない更地に家を建てたり工場を建てたりして、都市化をしていくというゲームだ。道路を作ってやると、そこを車が忙しげに走り出す。都市化を無理にすすめると犯罪が多発するようになる。工場を建て過ぎると大気汚染が発生する。
当時は、市民の評価を高めるために必死に都市化を進めた読ん太市長であったのだが、『ちいさいおうち』でピンクの壁のかわいらしい家が生息吐息になる様子を見て、自覚はある事項だろうにハッとさせられるものがあった。とてもわかり易くて、とても説得力のある絵本だと思う。
自分の生活を考えてみると、小さいお家が息苦しくなるような場所で生活しているのだなとわかった。大都会ではないけれど、直線の舗装道路が走り、気温とカレンダーによって春夏秋冬を認識こそすれ、目に映る景色はさほど変わりはしない。
「やれ、お花見だ。」「やれ、紅葉だ。」と電車に乗って出かける自分が、どれだけ貧相な場所に暮らしているのかを思い知らされる気がした。