紙の本
“その後”のお楽しみに惹かれないわけがない。
2004/05/24 14:46
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:purple28 - この投稿者のレビュー一覧を見る
森博嗣の短編集は、ちょっと苦手だったはずなんですが。そのことをすっかり忘れていて(笑)、とても楽しめました。やっぱりおなじみのシリーズだからでしょうね。
「どちらかが魔女」「双頭の鷲の旗の下に」、この2作がS&Mシリーズ。「ぶるぶる人形にうってつけの夜」がVシリーズ。
S&Mシリーズはすでに完結していて、その後のストーリー、という感じだったのですが、これがもう、笑える。お腹かかえて笑いました。会話がね、面白い。萌絵なのに(笑)。
初っぱな、萌絵と睦子のかけあい(?)があるのですが、その言葉のやりとりを含む描写が秀逸。両シリーズとも、会話だけを抜粋してシャッフルしていろいろつなげてみると、すごく面白いストーリーができ上がるんじゃないかと思います。
残り5作はノンシリーズ。その、ノンシリーズってのがクセモノで、それに同調できないことが多い。けれど今回はそれほどでもなかったです。
ちょっと大人になったかな<私(笑)。
中でも心に残ったのは「卒業文集」。
小学6年生が拙い言葉で綴った文集そのままですが、最後まで読むと、また読み返したくなる作品です。私もこんな先生みたいな人になれればいいな、と。
とっても森博嗣らしいのが「素敵な模型屋さん」。
申し訳ないのですが、私は軽く読む程度で、すっとばしました。ちょっと情熱が足りなかったのね(笑)。まあでも、ちょっとくらい情熱が足りなくったって、充分楽しめるんです。
で。やっぱり私、小鳥遊練無が一番好きだなぁ、と。
紫微の乱読部屋
投稿元:
レビューを見る
短編集なわけで、小技の効いたちょっとしたミステリから、なんだかほのぼのする文章まで詰め込んであって割とお得感のある本作ですが「ぶるぶる人形にうってつけの夜」はどうかと思ったよ、本当に。
まあ最初からフランソワ様が飛ばしてらっしゃってそれを追っかけるだけでも楽しいのですがね。
個人的には「恋之坂ナイトグライド」と「素敵な模型屋さん」が好きです。
あと、ハチクロだいすきなわたしとしては羽海野チカのイラストより解説が素敵だなって思いましたよ。
投稿元:
レビューを見る
この短編集は、「落ちシリーズ」だそうです。
仕掛けの多い短編が盛りだくさんで、かなり楽しめます。
S&Mシリーズの登場人物が出てくる作品も2つあります。
特に、「ゲームの国〜名探偵磯莉卑呂矛の事件簿〜」が面白いです。
投稿元:
レビューを見る
Vシリーズのインターバルで出た短編集。「ぶるぶる人形・・・」でだまされたんだよなぁ。。。釘の謎がわかりませんが。
投稿元:
レビューを見る
N大医学部に在籍する小鳥遊練無は、構内で出会った風変わりなお嬢様に誘われて、「ぶるぶる人形を追跡する会」に参加した。大学に出没する踊る紙人形を観察し、謎を解こうというのだが……。不可思議な謎と魅力的な謎解きに満ちた「ぶるぶる人形にうってつけの夜」ほか、魅惑の七編を収録した珠玉の第三短編集。
投稿元:
レビューを見る
Vシリーズが5冊でたところで間の短編集。犀川&萌絵シリーズのキャラクタも出てくる。それぞれの私生活が少し垣間見える感じ。そういうキャラクタの出てこない短編は、結構私には難解ですが(汗)、判らなくてもいいや、という感じ(^^;
投稿元:
レビューを見る
ぶるぶる人形にうってつけの夜が最高。S&MとVシリーズの接点がここにもある。が、卒業文集とかは読む人を選ぶだろう。
★☆☆☆☆〜★★★★★ということでランクは間を取る。
投稿元:
レビューを見る
森キャラクター共演の楽しさ!ファンなら読むべき一冊。短編集としても勿論楽しめる、バラエティに富んだ作品集である。ぶるぶる人形と萌絵がかわいい。
投稿元:
レビューを見る
短編集の3作目。S&MやVシリーズが入っていてオチも素晴らしく、ファンとしてはとても楽しめました。 森氏特有のおとぼけ・ダジャレ・趣味な感じも非常に良い。
投稿元:
レビューを見る
S&M、Vシリーズのおまけ的要素が強い短編集。薫田川夫人が可愛いですv【060812新/060822】
投稿元:
レビューを見る
前半はわたし好みの作品。
「ぶるぶる人形〜」なんて、大好きな小鳥遊くんと萌絵が出会っちゃうし、「双頭の鷲の〜」では国枝先生の旦那さんが出てくるし、「どちらかが魔女」では大御坊の意外な面が見れるし、いやぁもうお腹いっぱいです、って感じ。
S&Mシリーズが好きな人なら絶対楽しめる!
後半はちょっとファンタジーって感じでどうも私には分からない世界だった・・・
でも一番最後の「素敵な模型屋さん」は夢があってえぇなぁ。
投稿元:
レビューを見る
短篇集ではますますミステリ色は弱まっていますね。『双頭の鷲の旗の下に』はやられた・・・。そろそろ森先生の手法に慣れてきた読者をまんまと踊らせて最後に落としてくれました。深読みしたのは私だけじゃないはず!(HとSは絶対彼らだと・・・)この話のメイントリックはそこでしょう。古典のパロディ、『ゲームの国』のアナグラムはすごいなぁ。
投稿元:
レビューを見る
森氏の作品は長編でも短篇でも重量的なものが変わらない気がする。
みっしりしているというか。うーんおもしろい!
でもでも『スカイ・クロラ』系のわけわかんない話はほんとわかんない。
雰囲気だけ楽しむ感じ。匂いを味わうっつーんでしょうか。まあ面白いんだけどね。
久しぶりに犀川先生と萌絵に会えたし、ご満悦です。ほんでもってれんちゃんも出るとあっては…!まったく短篇ってなんてお得なものなんでしょ。
するするっと読めてしまうので、するするっと読もうと思いまーす!
投稿元:
レビューを見る
<内容>
犀川、練無も集う 煌めきの傑作短編集!
N大学医学部に在籍する小鳥遊練無(たかなしねりな)は、構内で出会った風変わりなお嬢様に誘われて「ぶるぶる人形を追跡する会」に参加した。大学に出没する踊る紙人形を観察し、謎を解こうというのだが……。不可思議な謎と魅力的な謎解きに満ちた「ぶるぶる人形にうってつけの夜」ほか、魅惑の7編を収録した珠玉の第3短編集。
投稿元:
レビューを見る
【2006.08.25.Fri】
短編集。コレはミステリーでない。ファンタジー?少し哲学的な香りもする。最初の3編はおなじみのシリーズの住人たちが登場する。答えは誰の中に…?答えが曖昧なものはなぜか心に残る。引きずり、沈殿するのだ。今作はどれもがそんな現象を引き起こさせる。「結局何だったのか?」という問いはこの世界では愚問以外の何物でもなく、明かされることを好まない。森博嗣の、理系ながらも文学的な小説の作り方に毎回感服するが、彼自身も読者の文学的思考・洞察に強く期待しているように思えてならない。