紙の本
すべてを、殺せ。
2007/01/12 22:06
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:放浪紳士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ありとあらゆるモノの死が見える『直死の魔眼』。生死の境を彷徨い続けることによってこの化け物染みた眼を手に入れた少女、両儀 式。そんな彼女を好いている黒桐 幹也。
第一巻は全五章から成っている。
同人界に突如現れた成人指定ゲーム『月姫』にて恐ろしいほどのブームを巻き起こし、数多くの賛否をを受けた奈須きのこ氏の著作。
奈須きのこ氏は氏のあらゆる作品において通ずる一つの世界を持っており、この作品を読むことによって深い世界観の一部に触れることが出来るだろう。
あらゆるモノに線として死を見出す力。
それは、あらゆるモノの命を断ち切る力に他ならない。
浮遊し、浮遊へと誘う女。あらゆるモノを『捻る』力。因果の終焉を目指す男。因果に巻き込まれた少年。あらゆる敵と相対しながら、両儀 式の物語は加速し続ける。
とにかく賛否の激しい作者であり、アンチファンも多い。しかし、他人の意見などは物語を楽しむ上で些細なことではないか。
この拙い書評を御覧の方に未読の方がいらっしゃるのならば、是非に読んで頂きたい作品だ。
紙の本
伝播する感動と影響
2004/06/24 00:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:志岐 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を初めて手に取ったのは、去年の冬だった。
実際にはノベルズではなく、友人の読み古した同人誌だったのだが。
この本は恐ろしい。
普通は、手を休めようか。とか、そろそろ寝ようか。とか思えるものだが……「これ」は許してくれなかった。
続きが気になる、なんてレベルを当に超えた……本当に一種の電波だ。
特にこの上巻は「これからどうなるんだ!?」というギリギリの場所で切れており、その焦燥感はハンパではなかった。
是非一度、この本を手に取るべきである。
ちなみに……冷笑にふされるかもしれないが、この本を読んだ後に作文を書くのは止めておいた方がいい。
自分の文章が、自分のものではなくなってしまうから……
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人気同人ゲーム「月姫」のシナリオライターが書いた同人誌「空の境界」が書籍として発売されました。
奈須きのこ氏の書かれる世界観にどっぷり浸かれる作品です。
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「月姫」で有名になった奈須 きのこさんの作品。特殊な言い回しや文法が多く読みやすいとは言いづらいです。しかし物語自体は非常に面白く引き込まれるように一気に読ませる。(上・下巻)
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書くことがなかったから、これについて書いておこう。いずれ読む機会はあるだろうと探っていて、ついに読む機会を得たのが少し前。手元に本がないのはいつものことだが、読んだときに思ったことをつらつらと書き連ねることにする。ちなみに、いつもの事だがネタバレは一切ない。
まず、世間に溢れる理系文学少年(?)が書きたい書きたいと思っていた世界をついに商業という形で具現化してくれたな、と言うのが印象。不思議な事の仕組みだとか、魔法だの魂だのの世界における位置づけは、理系文学少年なら誰もがやりたいと思っていたことで、その行いは本来ネット小説の文化であったはずだ。それがネット小説から抜きん出てついに商業出版し始めたことは、一つの革新的出来事であるし、ある意味商業の幅が広くなったとも言える。
ここで言う理系文学少年が書きたかった内容とは、理系少年なら魔法だの奇術だのを世界に持ち込むとき、何よりもまずそのシステムを考えたくなるのが常だと思うが、その盛大に組み上げたシステムの事である。では、ここではそのシステムにどういう位置づけを置くかが問題になる。本書で言えばそれがお話の元になる者であり、決して物語の副産物にとどまらない。ましてや、奈須きのこの場合はシステム自体が主人公と言っても過言ではない。人物にシステムに関するトークをさんざんさせ、主人公とともにシステムを学んでいく。システムの説明が終演したとき(言い過ぎかもしれないが)同時に物語は終了する。つまり、主題はストーリーでなくシステムなのだ。
友人Yは似たような魔法の世界観を徹底的に説明させる小説(上記に記したやたらシステムを説明する小説?の事だ)がこの本のおかげで増えたと言うが、俺は実際表舞台に出ていなかっただけだと思っている。この本の繁栄によりそれを許容するマーケットというか編集者が現れただけだ。今まで隠されていた者が商業化して明るみに出ることはよいことなのか面白いが、この風はしばらく続くだろう。俺自身はこの世界観の押しつけ小説はあまり好みはしないが。
かと言って、この本が面白かったかどうかと問われれば、面白かったと答える。確かに奈須きのこの作り出すシステム(世界観と書けばよいのだが、皮肉を込めてシステムと書く)は実に面白い。斬新であるかどうかと問われれば、確かに斬新であるが、意外性は持たないと言っておこう。そして、やはり魅力的なのだ。だから奈須きのこの説明をだらだら書く性格も耐えられるわけで。かつ、奈須きのこのキャラクターは後で気づいたのだが、かなり魅力的なラインナップに仕上がっている。この奈須きのこの実力は『月姫』で恐ろしいほど味わったが、だがその分惜しいと思える点がある。お願いだから、奈須きのこには台詞の書き方を勉強して欲しい。それさえ解消されれば、俺は奈須きのこの不条理システムの世界も苦もなく読めるだろう。そう、キャラクターは魅力的なクセに台詞がどうしようもない、というのが俺の感想である。できればだが、説明しない事にトライしてみて欲しい。それに、だらだらと説明を書き続けるだけあって、長いし起伏が途絶えるし、疲れる。一気に読むことはできなかった。
まぁ、どちらかと��えば、俺は奈須きのこが一発屋であることを望んでいる。というのは、好きだから読みたいのだが、ひたすら疲れるから読みたくないというのが本音である。ギャルゲー『Fate/stay night』の時に相当疲れたのがキているようだ。
しまった、書きすぎた!
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同人ゲームで大ブームとなった月姫のシナリオの作者が書いた商業誌デビュー作。
月姫の世界と関連性があるようだけど、やっていなくても楽しめました。美少女ゲームだとか、ライトノベルスで、男の子が主人公だと、主人公の発言や行動、思考回路にかなりある種のオタクっぽさが目に付いて嫌なんですが、そんな感じもせずに読めました。
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上巻のほぼ全てが下巻の続き「矛盾螺旋」のために続くストーリーなためなのか、ちと物足りない感が拭えない。矛盾螺旋までが、一つ目の『空の境界』――荒耶宗蓮という超越者が裏のというよりも寧ろ本当の主人公で、如何に虚しい存在に堕ちてしまったのか他者から視点から描いた物語を――であるのだから、長い。そういう面なのか、はたまた奈須きのこの文書が(さらに注釈するならば台詞やキャラクターに言わせる説明が!!)長いところなのか、そのどちらかが受け入れられない人には受け入れられないだろう。奈須きのこの持ち味であり、竜骨であり、逆にそれだけと言えなくも無い(独特の、インパクトのある言い回しも持ち味だ)膨大な設定量による世界構築とその世界から醸し出す説得力のようなものを出すには、必然にも説明が長くなってしまうのは致し方ないと思う。某世界的ファンタジー小説なんて膨大だ。そう書いてしまったら長いものは全て我慢しなくてはいけないように思われるか・・・確かに変に長くなっている部分もある気がするが、その文章しかないと思わずにはいられないところもあるので、そこら辺は目をつぶって欲しいと思う。それを乗り越えれば、めくるめくあやふやな境界の世界に浸れるはずだ。常識の境界の近くに潜む凶った者達が棲む、影絵のような、蜃気楼の街にたたずんでしまったような、ひどく自分自身さえもおかしいのではないのかと思ってしまう世界に・・・
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伝奇ノベルの括りの中で、最も心惹かれる物語。
登場人物一人一人がこれでもかというくらいに個性的で且つカッコイイ。
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新伝綺ムーブメントの起点にして到達点!2年間の昏睡の後遺症として記憶を失い、この世のあらゆるモノの死を視ることのできる“直死の魔眼”を手に入れた少女・両儀式(りょうぎしき)を襲う数々の怪異。死そのものを体現化した太極の結界。永遠を求める魔術師。そして、再来する殺人鬼 。式を苛む“殺人衝動”の赴く先に、真実を告げる記憶の境界が開かれる !?
だそうです。
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おもしろい!!
章ごとに一人称だったり三人称だったり、主となる人物がころころと変わって読みずらいとのですが、一通り登場人物の性格などを理解するとこれもいいやり方だと思う。
式がかっこよすぎ!
クールなところがいい!
男だと最初は思っていたけど、これが女の子っていうギャップもたまらなくよいです。
後半から登場する臙条巴とのやりとりも最高にいい!
“魂をゆさぶるラブストーリー”
これが新聞での宣伝文句。
魂をゆさぶられるかは読者しだい。
ちなみにわたしは、ゆさぶられてはいない。
だけど、すごくいい!
“私がほしかったのはナイフでもなんでもなくて、ただその手の平だったんだ。この先どんな事があったって、私はこの手を放すコトはないと思う”
殺人を繰り返している式という女の子と幹也っていう男の子のことなんですけどね、同人小説をなめちゃいけないって思いました。
初めは6部のコピー誌だったなんて信じられません。
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『月姫』のノベライズ本に非ず。
結構グロいです。主人公がナイフ一本で戦うヒトなので仕方がない。仕方がない。けれども手がカタカタ。
主人公両儀式の心の友(?)黒桐幹也君が最高です。優しい男万歳。調べ物の天才万歳。
「伽藍洞だという事はいくらでも詰め込めるという事だろう。この幸せ者め、それ以上の未来が一体どこにあるというんだ」
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読むと影響を受けすぎてしまう様な気がしてずっと避けていた本に、とうとう手をつけてしまいました。
実際読んでみると「ああ、影響受ける人が多いのも納得だなあ」とは感じるものの、自分とは次元が違いすぎて影響と呼べるほどの何かはなかったように思います。
オタクが読むと影響を受る可能性が高いですが、ではそれ以外の人が読んで楽しめるのかというと……オタクな私にはよくわかりません。想像力や基礎知識によるのではないでしょうか。
【2005年2月中旬読了】
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上巻は難しい言葉と設定にストーリーが追いついていないという感じでした。視点のふらつきもあって、少しとっつきにくかったです。
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カテゴリにちょっと悩みましたが、血しぶき飛んだり、臓物ぶちまけたりするのでホラーかな。
ファンタジーでホラーでミステリです。
TVゲームと京極夏彦好きなら読む価値アリかも。
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【ブログ版ぶっくリストより】同人誌で大ヒットした作品だそうです。
めざましテレビのブックランキングで1位取ってんの見て、即図書館に予約に行った
(っつーか買えよ/笑)
内容はSFのようなファンタジーなような…
でも気になるから下も読みます(笑)