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経営書の金字塔が今、蘇る!不朽の経営書、待望の復刊!
2004/05/27 16:24
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドラッカーに並ぶ経営学の重鎮、アルフレッド・チャンドラー。彼の記念碑的代表作がついに復刊。
1920年代に当時の大企業が挙って採用した事業部制はどのような経緯で生まれたのか。GM、デュポン、シアーズなど当時の巨大企業の詳細な調査から、組織形成の過程が明かされる。
原著『Strategy and Structure』は1962年に刊行され、掛け値なしの経営書の古典として知られています。日本では1967年に『経営戦略と組織』という邦訳書名で刊行されましたが、以後現在に至るまで長らく絶版となっていました。
ここに、名言「組織は戦略に従う」が生まれた、経営書の金字塔が復刊します。
1920年代はアメリカで今日の大企業が生まれた時代です。
企業の進化は1840年代の産業革命から始まりますが、その後、企業規模は拡大し、今日の大企業の原型ができあがる1920年代は、本当の意味でのプロフェッショナル・マネージャーが生まれた時代でもあります。
GMやデュポンは、当時事業部制を導入しました。それは試行錯誤の賜物としてでした。
この新しい組織形態の導入をつぶさに観察したチャンドラーは、「組織は戦略に従う」との名言を書き示しました。
今日では、事業部制組織は当たり前となっていますが、この言葉の意味は、今なお組織編成をする企業が肝に銘じるべき言葉です。
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本書『組織は戦略に従う』は経営史として世界的な名著と言われている。
1900年代初頭から1950年代までのアメリカにおける大企業の成長をデュポン、GM、スタンダード石油ニュージャージー、シアーズローバックを通して考察してある。
そして、アメリカ大企業の歴史は
第一段階:最初の事業拡大とそれに伴う経営資源の増大
需要の拡大によって経営資源を増加する。
第二段階:資源活用の合理化
職能制や統合によって増大した経営資源の合理化を図る。
第三段階:経営資源を生かし続けるために、新市場、新製品ラインに進出
第四段階:短期の需要、長期の市場トレンドの両方に対応しながら経営資源を活かすために、組織間編を実施
肥大化した組織の効率的マネジメントを実施。コミュニケーション経路・指揮命令経路の整備などにより組織変革。
といった流れになっていることを本書では述べてある。
企業は成長の波に乗ることができると経営資源を増大させていく。そして成熟にちかずくにつれて余剰経営資源が生れてしまう。余剰資源を合理化できれば次に現れる問題は経営資源を他の事業にも活かしていくことが重要となる。この水平的展開が上手くいくと今度は組織が肥大化していくことになる。ここで、組織をどう変革していくかで企業の運命が変わるといっても過言ではないだろう。本書で取り上げてある4つの企業は各段階を乗り越える術は違ったが、これらを乗り越え大企業として君臨することができた。
感想としては、実務経験が無い分、複雑な組織の変遷がイメージしずらかった。難解であった。大企業が存続できる理由、とくに組織をマネジメントする重要性が分かった。中小企業の感覚でできる経営には限界がある。大企業に成長するにはカリスマ的ビジネスプランだけでは不可能ということが理解できた。
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組織論の古典的名著です。
デュポン、GM、スタンダードオイル、シアーズのケースから、組織イノベーションがどのようにして行われたか分析していきますが、戦略と組織とがいかに密接に関わっているかがまざまざと見せつけられます。
タイトルからは戦略が組織に従属しているかのような一方向な印象をうけますが、実際はそんなことはありません。組織の構造や仕組みが戦略に対して重要な影響を与えていて、双方のインタラクションが戦略や組織を駆動させるのだということをはっきりと示してくれます。
(原題も「Strategy and Structure」で戦略と組織に優劣はない)
大部で読み易くもありませんが、丁寧に読み解いていくとたくさんの発見に出会うことができます。そしてその発見も、一度通読したくらいでは発見し尽くせない。その都度違う角度から何度も読み込んでいけば、そのたびに新しい発見が必ず見つかるはず。これぞ、名著と呼ぶにふさわしい一冊でしょう。
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かなり古い内容で、デュポンとGMとニュージャージー・スタンダード、リアーズ・ローバックの組織の変遷を記したもの。企業が成長し、組織が大きくなると集権化・効率化を図り、市場に対応して多角化を進めると事業部制で対応するという流れで、戦略の変更に組織をどう適合させるかという内容。古典ではあるが、それは基本ということ。競争の戦略もそうだったが、古典に触れるのはいいこと。大著で読むのに時間かかるけど。
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組織戦略についての古典ということで読みました。もちろん必要と思われるとこだけ。事業部制の具体的事例という意味では面白いでしょう。
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デュポン、ゼネラルモーターズ、スタンダード石油ニュージャージー、シアーズ・ローバックの4社を取り上げ、1900年代前半から事業部制がどのように成立、発展していったかが描かれています。
経営系の専門職大学院に通っていたこともあり、「組織は戦略に従う」という、あまりにも有名なタイトルの本書を在学中に読んでおかなければ!と、意気込んで購入し、読んでみたものの…まあ、とにかく長い。
自分の読み方が悪かったのかもしれませんが、それぞれの会社の物語が延々と続く感じ。
ドラッカーの各種書籍やビジョナリーカンパニーのように、結論をズバリと言い切って、その具体的な事例を示すような構成に慣れていた自分にとっては正直読むのが苦痛でした…。
ただ、これだけの内容を綿密に調査し、歴史的事実を忠実に書き出したチャンドラーの凄さ(生まれ育った環境も良かったのでしょうが)には、ただ感服するばかりです。大学院の授業におけるケーススタディの題材とするには最高かもしれません。
最後に。
時には眠くなり、読み進めるのに悪戦苦闘しつつも500ページもの大著を読み切った自分を褒めてあげたい(笑)
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1読む目的
2この本への問い
3サマリ
4感想
1読む目的
コンサルをする上で顧客の組織を理解する必要がある。その前提として組織を俯瞰する観点を得ること。
2この本への問い
成功する/失敗する組織とはどんな組織か。
3サマリ
4感想
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著者チャンドラーの Wikipedia 日本語ページを書き換えるために再読
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%BC
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著作者が超良家の血筋なため、S級の歴史的資料を活用できた模様。それにより、普通は分かりようがない企業の意思決定の流れがケイススタディーできる。 GM、スタンダード石油、シアーズ、デュポンの戦略が作り上げた、自身の組織形成は非常に興味深い。ヘビー級の読み物としては、割と読みやすく面白いが、おそらく私の役に立つことは無いだろう。
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事業計画策定のシーンに毎年必要な箇所のみ再読している。普段、失念していることを思い出させてくれる良書。たまにはこういう本も読まないと、仕事、業務において自分の思考バランスが取れなくなっていることにも気づかない。
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事業部制の成り立ちが、市場の変化、企業の拡大という面からよく理解でした。情報の書き方が助長ではあった。
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経営戦略論は、チャンドラーのこの本から始まったとされている。
最初の翻訳本『経営戦略と組織―米国企業の事業部制成立史』(1987年)は、すでに絶版。待望の第2段・翻訳本。