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導入から一気に読ませる上巻に比べて、下巻は半ばから先、だらだら感漂う。けれど、これだけのボリュームの取材をし、最後まで書ききったことには敬服。結び良し。大和の兵士たちの人生に伴走してきた気分の読者にとって、巻末の戦没者リストはただ階級別の人名だけのものでありながら、とても意義あるものに思え、眺めるうちにふつふつと哀しみが湧いてくる。このリストを作成した辺見さんと編集者の労力はいかばかりだったか。。。(2006/09/11)
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戦艦主義から空中カラの攻撃で勝敗を決める戦い方へと変わっていった。そんな中大和は時代の流れにおいてかれるように敗戦を重ねるアメリカの誇る空母団体を中心とする部隊から沖縄を守るかめ片道分の燃料を入れ戦場へと旅立つ作戦は陸に乗り上げ動かぬ要塞となることだった。
この作戦の途中大和は撃沈されてしまう。
最後の作戦を聞いた時男たちは何を感じ思ったのか本当の大和魂を感じられる作品でした。
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武蔵や零戦は読んでいましたが、意外と大和は初めてで。辺見じゅんは、前に良かった記憶があり、期待していたのですが、意外とそうでもなかったです。戦闘シーンは吉村昭の戦艦武蔵とダブります。でも、呉や広島の町の描写もあり、近いうちに小説に出てきた土地や、原爆ドーム、大和ミュージアムなどを訪れたいなと思います。
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正直にいって、上巻読んだ時は読むのやめようかと思った。あまりに淡々としてたので。
しかし下巻からの大和沈没の描写は、100人以上の生存者から聞き取りをしたというだけあって、生々しかった。
自分が艦から振り落とされ、重油まみれの海をさまよう夢をみたほど。自分は死んでいく仲間を見ながら、なお生きる選択をするのだろうか、いやできるのだろうか。他人を海に置き去りにしたとしても。
戦後の生存者のそれぞれも随分前のこととはいえないほど、リアルだった。ちょうど海軍の100時間というNHKスペシャルがあっていたので、それともリンクしていて。
一度決まったことは、誰も止められない。そう海軍幹部は言っていた。じゃあ誰が責任とるの?誰がとったの?民間人80万人を含む300万人が死んでいったあの戦争を、それから60年が過ぎた、この21世紀にどう受け止めればいいのか。
今の組織論理も、海軍のそれとさほど変わってはいない。正直にいって、上巻読んだ時は読むのやめようかと思った。あまりに淡々としてたので。
しかし下巻からの大和沈没の描写は、100人以上の生存者から聞き取りをしたというだけあって、生々しかった。
自分が艦から振り落とされ、重油まみれの海をさまよう夢をみたほど。自分は死んでいく仲間を見ながら、なお生きる選択をするのだろうか、いやできるのだろうか。他人を海に置き去りにしたとしても。
戦後の生存者のそれぞれも随分前のこととはいえないほど、リアルだった。ちょうど海軍の100時間というNHKスペシャルがあっていたので、それともリンクしていて。
一度決まったことは、誰も止められない。そう海軍幹部は言っていた。じゃあ誰が責任とるの?誰がとったの?民間人80万人を含む300万人が死んでいったあの戦争を、それから60年が過ぎた、この21世紀にどう受け止めればいいのか。
今の組織論理も、海軍のそれとさほど変わってはいない。
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3300名強の乗組員の内、生存者は150名弱。
今も大和の乗員は海で眠っている。
100名もの生存者、遺族からの聞き取りによって完成された鎮魂の書。
これ以上に理不尽なことはないと思うと、それでも最期まで規律を貫いた若き海兵達の姿に涙。