紙の本
かっこわるいことはなんてかっこいいんだろう。
2008/03/31 07:50
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Living Yellow - この投稿者のレビュー一覧を見る
ずいぶん昔に「なぜ人を殺してはいけないか」、先輩、後輩と話していた。彼らはこういった。「他人を殺すということは、自らも殺される可能性を認めるということだ。だから人を殺してはいけない」と。その時、即座に頭に浮かんだのは彼らが自死を考えていないということだった。彼らの論理には「人は自分だけは生きていたいと思うものである」という前提がある。しかし、「自分だけ消えてしまいたい」あるいは「いっそ自分ごと」という思いに直面する、したことのある人間というのも存在する。現にここに。
セカイ系とくくられがちな本書であるが、あえて「ダサイ(太宰治)直系」(大槻ケンヂ氏経由)としたい。とにかくかっこわるくて切実で、なさけなくて真剣で。かっこいい。
本書は社会の中での、自分の存在意義を見失い、引きこもる一青年と、彼を救うことに、自分自身の癒しの可能性を求める一少女のラブストーリーである。
NHK(日本放送協会)は彼に大きな影響を与えたのだろう。『お笑いオンステージ』、『サウンドストリート』、『YOU』、『トップランナー』、『未来少年コナン』、『ふしぎの海のナディア』、『ふたつのスピカ』。実は地上波TVでも、ラジオでも、伝統的に一番優良かつ前衛的なサブカルチャーのプログラムを提供してきてくれたのはNHKである。『バロックの森』、『邦楽のひととき』、『能楽鑑賞』、『ラジオ深夜便』、『ためしてガッテン』など年配者向けもずば抜けてよい。
そして、現在のお笑いをあの『爆笑オンエアバトル』抜きで語れるだろうか?四角い仁鶴がまあるくまとめる『生活笑百科』なしに現在の大阪府知事は存在しただろうか?
しかし、NHKはただの
「語呂合わせなんだ。自分を苦しめている仮想敵。それがNHKの本質だ」。(本書p.303より)
「あの先輩の場合なら、それは「日本ひ弱協会」を意味する」(同上)
「岬ちゃんの場合なら、NHKは「日本悲観協会」を意味している」(同上)
そして彼と彼女は。NHK(日本人質交換会)を結成する。
趣旨書には「あんたが死んだら俺も死ぬぞコラ!」とある。(本書p.320)
傷つけられたから、傷つけよう、傷つけてもいいのだという思いにとりつかれそうな、とりつかれたことのある方に。是非。
「君、思い違いしちゃいけない。」(『パンドラの匣(はこ)』新潮文庫、p195より)
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主人公・佐藤は今年で引きこもり歴四年目。すっかり引きこもりプロフェッショナルになっていた。
真人間に戻りたいと願いながら、相変わらず引きこもってばかり。しかし佐藤はある日気づくのだった。
自分が外に出られないのは巨大な組織の陰謀なのだと!
そして気づく。NHKが「日本引きこもり協会」の略称であることに!
そんな佐藤に、隣人で元後輩のエロゲマニアでロリコンの山崎と不思議な少女岬ちゃんが加わって、引きこもりライフは大いに変化……する?
引きこもりによる引きこもりのための引きこもり小説。
多分、引きこもりに嫌悪を感じる人やオタクと聞いて嫌な顔をする人は読めないんじゃないかなあ。
生粋のオタクな私には大変楽しく読めました。ちょっと引きこもり体質だしね。
タイトルと表紙からもっとこう電撃文庫とか富士見みたいにバトルがからんでくるのかなーとか勝手に思ってたんですが、そういう話ではありませんでした。
引きこもりの人も、そうでない人も。オタクな人も、そうでない人も。
根本的には一緒なんじゃないかなと思った。生きることに対しての辛さとか苦しみとか。
インドアな趣味を持つ人の方が引きこもりがちになってしまうだけで。
この小説に登場する引きこもりは、外に出られない人を指すだけじゃなくて、外出は出来るけど、精神的に外と繋がることの出来ない人を指すのかなあと思った。
出だしがちょっとたるいなあと感じていたんですが(失礼)、途中からはどうなっていくんだろうとドキドキしました。
ラストは意外にもちょっとしんみりとします。
ただ、自分もオタクで引きこもり体質なので、「痛いなあ」と感じるところも多々あったり。そういう人は、読む際に注意が必要です。
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ノンストップひきこもりアクション小説との事。いまいち、把握できない。読んだ日:2005年7月4日
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ものすごい勢いに飲み込まれて読破しました。最後があんなシーンになるとは意外と予想外。呼んでいく過程では、最後の2章に入る前に終わるのかなと思うような展開でした。
マンガ版ではこれに追加ストーリーが満載ってところですね。先輩もロクに出てこないし、ゲームも完成しないし。
そしてあとがきも面白い。本文のノリでそのままあとがきが書かれています。文庫版あとがきには、これの印税でニート生活していますとか書いてるし。面白いな、この人。
本文は非常に面白いです。シチュエーション的には微妙に憧れます。…似て居るのでorz
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コミックとは少し内容がちがいます。
読みやすいので、普段小説を読まない人にもおすすめ。
文庫版はふたつのあとがきがおもしろいです。
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感想としては、「限りなく透明に近いブルー」のかる〜い感じ…?そのネガティブそのものの考え方は、ひきこもりには現在なっていないものの、すご〜くわかる。もし、就職とか、しなかったら、こういうことになっていたかも…。まぁ、合法とはいえ、クスリには手は出さなかっただろうけど。
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単行本のほうは借りて読んだので文庫になるのを待っていたなぁ。
これは私の中で一番おもしろい本です♪
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帰省時の電車のお供にと購入した。ライトノベルやんけ。軽快な話の進みでありながら時々姿を現す現代風若者の心の虚(うろ)が重苦しく響いてきます。作者もひきこもりさんやったらしいだけに、変にリアリティもあるし。岬ちゃんの不幸な生い立ちは、もう少し詳しく書かれてた方が感情移入しやすかったかも。主人公と山崎君がエロゲー作ったり、ロリコン趣味に目覚めてしまったりするくだりは面白かったです。(20050817)
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ひきこもり暦4年、自称プロの引きこもりである佐藤クンの家。その隣の部屋では、最近引っ越してきた奴が
大音量でアニソンを流し続ける。
そんな中、鬱々とした状態で引きこもっていた佐藤クンの家に、突如宗教勧誘がやってきて...!
佐藤は悟る。「NHK...日本放送協会は、クオリティの高いアニメを流しては、アニオタな引きこもりを
量産している。 そう、NHKの真の姿とは、日本ひきこもり協会だったのだ!」という強い信念のもと、
宗教勧誘のおばさんについてきていた謎の美少女、岬ちゃんとの奇妙な関係を構築していく。
面白い話です。 原作である小説版を最初に読み、次にコミックス版を読んだのですが、どちらも
おもしろいです。コミックス版のストーリーは原作版とは異なっているため、原作を読み終えた人でも
楽しめますよ。 コミックス版のエンディングに関しては、まだ継続中なのでわかりませんが、
小説版に関して言えば、ちょっと辛い批評を言えば、エンディングがちょっと物足りない気がしました。
前半のリズムがよく、濃すぎるくらいにヒッキーの知識を植えつけてくれるが故、終わり部分が逆に
あっさりしすぎてるなー、という感じ。 とはいえ、一見の価値ありです。
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引きこもりである作者が引きこもりの躁鬱的精神状態と引きこもりの実態について書いた本。。もしくは実体験をベースにしたコミカルなラブストーリー。勢いがあるのでサラリと読めまる。主人公への共感度で、読者の引きこもり危険度が分かるかもしれない。
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アナタにもNHKの魔の手が迫っている。ヒキコモリ免許皆伝の主人公が謎の電波系少女とともに脱ヒキコモリを目指していく作品。サクサク読める文章とかなり面白いギャグ。中々小説読んでて笑えるってことはないけど滝本竜彦のギャグセンスは光るものがある(小説家に必要かどうかはさておいて)。全体的にコミカルな展開ではあるがネガティブハッピー・チェーンソーエッヂと同じく根底にあるのはシリアスなテーマ。ボーイミーツガール小説ではあるががむしゃらにあがいている馬鹿な主人公を見てるのは清々しいものがある。ネガティブハッピー・チェーンソエッヂよりも上手く着地できていると思うのでこの評価。オススメの一冊。でも角川からでてるヤツは1700円と無駄に高いので買うなら文庫を買いましょう。
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大学を中退し、無気力な引き篭りとして暮らす主人公の目の前に現れた謎の少女との心の交流やその生活を描いた本格引きこもりアクション(?)。主人公が通販の合法ドラッグにはまるシーンとか「そんなことするか?」と思ったけど、アニメ専門学校に通う電波青年(←こういう奴知り合いにすげえいるよ)に誘われて、することないから一緒にエロゲー作ったりするくだりは親近感つうか、リアルを感じます。世界のプロの引きこもりさんに感想・解説を聞きたい一冊。
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謎の組織・NHKに立ち向かう引きこもり青年が主役の話。なんとも表現のしづらい話ですが、最後まで展開が読めないのでとても面白いです。
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ネガティブキャンペーンに乗ってみましたw
引きこもりのパイオニア的小説w
意外とポジティブでアンダーグラウンドな引きこもりライフはちょっとイメージと違ってて、新鮮な感じ。
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NHK(日本ひきこもり協会)にようこそを読みました。
題名の通り、ひきこもり主人公の話ですが、
なんとも軽妙にネガティブでおもしろい感じです。
「日本ひきこもり協会」の言い回しが非常におもしろいですね。
そういう設定物は特におもしろいと思います