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鳥山石燕画図百鬼夜行全画集 みんなのレビュー

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みんなのレビュー80件

みんなの評価4.4

評価内訳

80 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

人間のような妖怪と、妖怪のような人間と、はたして、どっちが怖いのだろう……

2010/05/18 22:28

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぶにゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 とりたてて言うほど妖怪が好きというわけではない。むしろ、一生出喰わさずに済ませたい。妖怪を好きなのはやがて成人式を迎える我が家の一人娘のほうで、ぜひとも本物に会ってみたいと、石燕の画集に眼を輝かせている。ひょっとすると娘はすでに妖怪の境地に達しているのかも知れない。最近、娘の容貌が、……いや、いかん。これ以上は語るまい。

 鳥山石燕という名前は、京極夏彦のシリーズ本によって知った。娘も同様であり、以前、画集を見てみたいと言うので、県立図書館に連れて行った。図書館ならば、しかも県立なのだから、ない書物はないであろうとたかをくくっていた。国会図書館ではないのだから、あらゆる出版物を置いているはずがないのは当然なのだけれど、書架にそれらしきものは見あたらず、館内のシステムで何度蔵書検索してみても「鳥山石燕」や「画図百鬼夜行全画集」がヒットしなかったのには、愕然するというより驚きであった。この図書館、極めてまともなのか、それとも偏向しているのか、いまだによく理解できない。

 でも、文庫本を手に入れた。文庫になっているとは思いもよらなかったので、娘と二人で大喜び。しかも、千円出して釣り銭が来た。すごいことである。全頁妖怪だらけというのも、凄まじいことであるが。

 たくさんのたくさんの妖怪がいる。まさに百鬼夜行である。少年ジャンプに『ぬらりひょんの孫』という連載漫画があるのをご存じだろうか。東西の妖怪たちの国盗り物語というか、縄張り争いというか、陰陽師も絡んでワクワクドキドキ大変面白い漫画なのだが、その総大将ぬらりひょんを筆頭に、有象無象の妖怪たちが、ことごとく石燕の画から抜け出して暴れている。もちろん漫画のほうは現代的であり、擬人化が進んでいるけれども。

 石燕という絵師はどういう人物だったのか、調べてみれば、たぶんいろいろと面白い逸話が出てきそうな気がするが、それは、江戸の研究者あたりに任せておこう。僕は想像するだけなのだが、石燕は極めて真面目に、そして心の底から楽しんでこれら妖怪たちの姿を描き続けたのだと思う。彼は妖怪に取り憑かれたのではない。彼のほうが妖怪たちに取り憑いて、「ほら、そこ動かないで!」「顔、もっとあっちに向けて!」「笑っちゃ駄目だよ!」などと怒鳴ったりなだめたりしながらおのれ自身の妖怪と向き合って生き抜いたのだろう。彼は跋文に書く。「詩は人心の物に感じて声を発するところ、画はまた無声の詩とかや。形ありて声なし。――」

 死後200年経た後の世で、自分の慈しんだ妖怪たちが小説本によみがえり、漫画本で大活躍する様を、石燕は想像し得ただろうか。
 たぶん、彼は知っていたに違いない。
 妖怪でさえ恐れおののく世の中が来るということも。       

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紙の本

「逢魔が時」の空にみる「無声の詩」

2006/09/04 14:41

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 日本の妖怪の基本形を作った画家の一人といわれる鳥山石燕(とりやませきえん)の妖怪画集全点収録!という小さいけれどお得な画集である。でるわでるわ、怖いもの、可愛いもの、可笑しい物、ただただ不思議なもの、と二百以上の妖怪がひしめきあって、あちこちめくって楽しめる一冊。
 「猫また」や「河童」など、確かに我々の思い描く「基本形」のようなものから、「わいら」「うわん」など、「すみません、説明がないんでなんだかわかんないんですが・・」といいたいようなもの。4番目の画集「百器徒然袋」あたりになると、画家のお遊びの色が濃くなったのか、琴や鞍、瀬戸物が化けたものなど、可愛い漫画にしかみえないものも出てくる。
 「今昔画図続百鬼」の一枚目「逢魔が時」は、塔のそびえる街並みの上空を怪しいものが過ぎていく図であるが、一寸心に残った一枚である。この「怪しいもの」の姿は何故か「入道雲に夕陽が陰影を与えればこのようにみえるかも」とおもわせる姿をしている。夕ぐれの空に何を感じるのか、「怪しいもの」を生み出す心はこんなところにあることを教えてくれる。
 最初の収録画集「画図百鬼夜行」の跋文に「詩は人心の物に感じて声を発するところ、画はまた無声の詩とかや。」とあるが、流石に狩野派に習った絵師、そう思って見直すとごちゃごちゃと書き込まれただけのような画にも、描き手の詩心がみえるような気がする。
 「画はまた無声の詩」。この味わい深い一言で、一段とこの画集に深みを感じた。
 文庫版なので当然縮小されており、その分国書刊行会の発行した画集よりは迫力は減ってしまうが(モノクロだし)、あの「大きさ」でこの「数」をみるくどさは薄められてかえってよいかしれない。価格からして、お買い得と思う。

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紙の本

いるわいるわ、妖怪どもがわらわらと。

2009/03/14 00:30

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 国書刊行会の単行本は値が張るので手が出なかったのですが・・・。いつの間にか、文庫本が出ていたのだあ。大判の単行本のようにはいきませんが、その妖怪画の魅力の少しなりと味わえるのではないかと購入、早速眺めてみた次第。

 いやあ、いるわいるわ、妖怪どもがわらわらと。浮き世の俗事をひととき忘れさせてくれる、雅趣に富んだ妖怪図画の数々。妖怪絵師・鳥山石燕の融通無碍、無我夢中の遊び心。いいですねぇ。
 一枚、一枚、頁をめくっていきながら、なつかしい心持ちになりました。

 京極夏彦の妖怪ミステリー小説に出てきた「姑獲鳥(うぶめ)」や「鉄鼠(てつそ)」「絡新婦(じよろうぐも)」はもとより、畠中 恵の若旦那シリーズのキャラ、「鳴屋(やなり)」や「屏風のぞき」「犬神」「白沢(はくたく)」もいるんですね。

 【画図百鬼夜行】から「陰」「陽」「風」、【今昔画図続百鬼】から「雨」「晦」「明」、【今昔百鬼拾遺】から「雲」「霧」「雨」、【百器徒然袋】から「上」「中」「下」の各編、合わせて百九十三の妖怪図画が掲載されている一冊。なかでも気に入ったのは、次の三つの妖怪画です。

◎「蜃気楼」・・・・・・文字通り、はまぐりが気を吹いて楼閣を成すの図。神仙の気漂う雰囲気が素敵。

◎「ぬっぺっぽう」・・・・・・ぬり壁のようなものに目鼻がついてお辞儀している。垂れ目に、独特の旨味、おかしみを感じます。

◎「小袖の手」・・・・・・にゅるにゅるっと出た両手の線に、ぞくぞくしましたあ。

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紙の本

妖怪万歳!

2014/02/09 12:53

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:108 - この投稿者のレビュー一覧を見る

まさに百鬼夜行。
鳥山石燕が描いた妖怪が200種類以上載っている。

ここまでまとまった妖怪画が文庫本になっているのはありがたい。しかも画の横に書いている変体仮名が翻刻されているのも好ポイント。

資料としても読み物としても楽しめる1冊。

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紙の本

江戸の妖怪絵師・烏山石燕氏による妖怪画集がコンパクトな文庫本となりました!

2021/01/09 16:30

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、江戸時代に狩野派の絵師して活躍し、妖怪画を好んで描いた烏山石燕の作品集です。彼の豊かな想像力で描かれた妖怪たちは、現代にいたるまで妖怪画家たちに大きな影響を与えてきたともいわれています。同書は、「かまいたち」、「火車」、「姑獲鳥」、「ぬらりひょん」、「狂骨」など、現代の小説や漫画でおなじみの妖怪たちが登場してきます。作者・烏山石燕のあふれる想像力と類いまれなる画力に圧倒されてしまう妖怪画集をぜひ、一度見てください。かなり面白く、興味深いこと間違いありません!

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紙の本

妖怪てんこ盛り

2013/08/10 23:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る

妖怪画を数多く描いた江戸時代中期の浮世絵師、鳥山石燕の妖怪画集。

鳥山石燕は「画図百鬼夜行」「今昔画図続百鬼」「今昔百鬼拾遺」「百器徒然袋」の4冊を刊行しているが、その全てが収録されている。
ただし、鳥山石燕が創作した妖怪もかなり混ざっているそうだ。

ただ、それぞれの妖怪の解説文は原文そのまま。(現代語訳がついていない)
メインは妖怪画なので、解説は読まない、という手もあるが、やはり描かれている妖怪がどんな妖怪なのかは知りたい。

そのため、ネットで調べながら読んで(見て)いった。
その途中で、正にこの本の解説をしているサイトを見つけたので、それからは非常に分かりやすくなった。
「妖怪うぃき的 妖怪図鑑」(http://www.youkaiwiki.com/)

「画図百鬼夜行」は原文の解説なしで、絵と妖怪の名前のみだが、登場するのは割りとなじみのある妖怪たち。
中には「狸」「獺(かわうそ)」「鼬(てん)」も。
だが、なぜか「狐」はいない。

また「生霊」「死霊」「幽霊」さえ紹介されている。
これらも、妖怪扱いのようだ。

「今昔画図続百鬼」では、解説は付くものの原文のまま。(以降、全て原文の解説は付く)
なんとなく意味が分かる所もあるが、そうでない所も。

ここで面白いのは、まず最初に紹介されるのは「逢魔時(おうまがとき)」
妖怪の紹介ではなく、妖怪が出没する時間帯の事が書かれている。
そして、妖怪の紹介が始まるが、最後は「日の出」で終わる。

当然、「日の出」は妖怪ではない。
「日の出」と共に妖怪が退散するので、最後が「日の出」という事らしい。
「逢魔時(おうまがとき)」から始まり、妖怪が数多く紹介され、それらが「日の出」で退散していく、という作りになっている。

気になったのは「丑時参(うしのときまいり)」と「入内雀(にゅうないすずめ)」

「丑時参(うしのときまいり)」は妖怪ではなく、人間が行う呪いの儀式。
では、なぜこれが紹介されているのか?

解説を読むと「人を失ひ 身をうしなふ」とある。
・・・納得。

そして、もう一つの「入内雀」は、実際に「ニュウナイスズメ」というスズメがいるから。
妖怪のスズメと、実際のスズメ、関係があるのかないのか。
これについては今一つハッキリしなかった。

妖怪画集、第三弾「今昔百鬼拾遺」では昔話で聞いた事がある、というパターンがさらに増えてくる。
が、ここでは、中国の妖怪も数多く含まれるようになってくる。

「百器徒然袋」は「付喪神(つくもがみ)」シリーズ。
「付喪神(つくもがみ)」は、長い年月を経て古くなったり、長く生きた生き物や自然の物に、神や霊魂などが宿ったものの総称である。

そして、この巻の解説は、ほとんどすべて「夢のうちにおもひぬ」で終わる。
つまり「創作」なのだ。

そのため、なじみのある妖怪はいないが、妖怪の名前や姿がマンガ的。
名前で好きだったのは「塵塚怪王(ちりづかかいおう)」と「文車妖妃(ふぐるまようひ)」
前者はゴミ山の付喪神で、後者は文車(様々な本を集めて運搬するもの)に載った書籍が化けた妖怪。

いかにもという感じがする。
積読本が大量にあるので、霊感のない自分でも「文車妖妃(ふぐるまようひ)」になら、会えるかもしれない。

ところで今の世の中は、妖怪達が跋扈する暗闇が少なくなった、と言われる。
特に道具は、神や霊魂などが宿る間もなく、捨てられるので、付喪神にとっては受難の時代かもしれない。

だが、妖怪達は住む場所を変えた(広げた?)だけの気がする。
新しい棲家は、おそらくネットの世界・・・!?

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紙の本

江戸の豊かさを感じる。

2016/02/18 01:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

こうした絵草紙が刊行され、今日でも読むことができるほど大量に大量に出版されていたことがすごい。当時の読者はこの本から何を読み解いていたのかも知りたいので、解説の多田先生はこれからも頑張ってもらいたいと思う。

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紙の本

おどろおどろしい

2016/05/15 09:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:母里 - この投稿者のレビュー一覧を見る

百鬼夜行はゲームで知り、元々はなんだろうと思ったので買いました。

妖怪の絵はおもしろいですね。
楽しみました。

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2005/11/17 10:13

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2006/04/26 20:15

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2006/07/17 20:58

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2006/09/08 13:47

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2007/01/01 00:19

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