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主人公の裏設定は「それありか?」と思ったけれど、それ以外は本当に文句の付けようがない青春モノ。
沖縄いきたいなぁ
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ずっと読むタイミングを逃していたのですが、読み始めるととまりません。アイドル宮沢梨花に振り回される少年が実に微笑ましい。話の盛り上げ方や、登場人物が二人以外には強くでることがないので、すごく読みやすかったし、その分キャラクターが深くて読んでいてすっきりとまとまっている感じで良いです。ただ、最後の主人公の設定は要らないかも。それによって貧乏時代を過ごしてきたという梨花が惨めに思えて、すごく良い展開に発展するので良いのですが。主人公が稼いだことにしなくても良いんじゃないかと思ってしまう;でもそれだと主人公が成長しないかなあ。別の方法もあると思うんですが。今まで良い感じでリアルに話が進んでいた分、なんだか小首を傾げてしまいます。少しロマンティックな青春ラブで主人公の成長物語でもあり、すごく深い作品です。オススメ。
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波照間を旅している間に読みました。
「パーラーみんぴかのかき氷」「仲底商店のアイス」「ニシ浜の風景」
リアルタイムに本と同じ経験をしながら読み進むのはとても楽しかったです。
文章自体も読みやすくすいすいと進みます。
後半の主人公の正体がわかってからも面白かったです!
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現実的やないし
展開の速度がはやいし
良くない点は何個もある
けど
それを抜きにしてもイイ青春話
スゴく引き込まれるし
かなり心にしみる
ときおりよみかえしてまう一冊
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2009年10月当時の日記転載
ヴァカンスですヴァカンス。ww
学園物とは違う、ちょっと非日常な青春物です。
ポスターの少女に連れられて沖縄に来てしまった主人公が体験する少し遅い夏休みをご堪能ください。デコピン必見ですw
透明感のある、潮風の香まで漂ってきそうな綺麗な風景描写と、テンポの良い二人の会話ですかね。
特別大きな展開とか感動があるわけではありません。
非日常な日常を楽しむ作品かと。
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あまり詳しくはないんだけど、沖縄には楽園伝説がいくつかあるようだ。藤崎慎吾によって長編SF小説の題材にもなった、与那国島の南方にあるというハイドゥナン(南与那国島)や、中江裕司監督が同名の映画を撮った、波照間島の南にあるというパイパティローマ(南波照間島)などである。
いずれも南の果ての海にまだ知られていない島がある、という伝承に基づいている。重税から逃れるために人々がその島を目指すという物語も共通しており、過酷な現実から逃れ誰もたどりついた事のない島へ行きたいという逃避願望が生んだものなのかも知れない。
これについて詳しく調べたら本が一冊書けるので深くは掘り下げないが、これらの伝説のバリエーションの中でメジャーなのはニライカナイだろう。ニライカナイとはWikipediaによれば「沖縄県や鹿児島県奄美群島の各地に伝わる他界概念のひとつ。理想郷の伝承」という事になる。単純な楽園というより、神や死者、魂の世界というイメージが強く、日本本土における常世の国の信仰と酷似しているそうだ。複合的な概念でハイドゥナンやパイパティローマもその一つの類型といえる。
沖縄においてはそんな重い意味を持つ概念なのだが、最近は複数のアーティストがこの名を冠した曲を発表してたりして、沖縄県民の僕としては何か軽々しく扱いすぎではないかという気もするのだが、それだけニライカナイというイメージがポピュラーになってきているのだろう。例えばライトノベルの題材になるくらいには。
そんな訳で『ニライカナイをさがして』は「ルーク&レイリア」シリーズや「0能者ミナト」シリーズ、「9S〈ナインエス〉」シリーズなどのラノベ作品で知られる葉山透の単発作品である。
高校生の拓郎は、旅行に行くわけでもないのに朝の羽田空港にいた。そこで偶然出会ったのは人気絶頂のアイドル・梨花。勝気な彼女はなんだかんだと拓郎に因縁をつけると、彼を無理やり沖縄行きの飛行機に同乗させるのだった。
かくして拓郎とアイドルとの二人旅が始まった。羽田から那覇へ、そして石垣島、波照間島へ。彼女が目指すのは、海の果てにあるというニライカナイなのか…。
基本的には現実の沖縄を舞台にしたロードムービー風のラノベである。実は僕自身は石垣や波照間に行った事はないのだけど、作者は何度も訪れているそうで、実在のお店や名物なども登場しているようだ。
とはいえ空港でたまたま出会ったトップアイドルに連れ出されて沖縄へ二人旅に出るなんてのはSF以上に突飛な設定な訳で、典型的な巻き込まれ型のストーリーである。
物語の中心となるのは「なぜ梨花は波照間島を目指すのか?」という謎解きだが、そこに主人公の隠された境遇も絡んできて意外な展開を見せる。
って言ってもまあラノベだし、予想通りというか主人公の都合の良い展開なので、わかる人にはある程度先は読めるのではないだろうか。中盤にある軽いお色気シーンなんかもお約束というやつだ。
「もう日本最後の秘境、人跡未踏の地くらいに思ってたのよ」(中略)「なんで携帯電話のアンテナが三本立ってんのよ!」(p135)
そんなギャグもかましつつ、梨花が南を目指す理由はそれなりに深刻である。かつて人々が現実の苦しみから逃れるために理想郷を作り出したのを念頭に置いているのかも知れない。
一方で終盤どんでん返し的に明かされる拓郎の境遇はいくらなんでも都合良すぎだろうとは思うがまあツッコんでも仕方ない。こういのが無くてはティーン読者向けのフックにならないだろうし。無くてもあのラストにはたどり着ける気はするが。
でも作者は沖縄好きでいつか沖縄の小説を書きたいと思っていたというだけあって、沖縄の描写はいきいきとしている。石垣や波照間に行った事のない僕も行ってみたくなったよ。
観光ガイドに載っているようなキレイなだけの沖縄ではない。沖縄の美しい部分だけを見せるわけではない。それでも<こんな綺麗な島だったら、きっといろいろなものを洗い流してくれるだろう>(p173)と主人公を通して語る作者の気持は確かなものだろう。逆に作者の想い入れが強すぎるきらいもあるが…。
ところでこの小説には「フィジカル・インターフェース」という電子機器用インターフェースが登場するのだが、その略称が「FI」とされている。physical interfaceなら略称は「PI」だと思うんだけど違うのかな。何か書評とか見ててもそこツッコんでる人見かけないんだけど。
わがままな女の子に主人公が振り回されて、最後には心を通わせるという実にストレートで王道なストーリー。安心して読めます。日々鬱屈してて、ここではないどこかを探し求めている思春期の男の子なら感情移入しちゃうんだろうなあ。
山都エンヂによる口絵・イラストもいい感じです。
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昔読んだものをもう一度読み返す。
恥ずかしくなるような、甘酸っぱい、
皆が一度はあこがれた、
僕と君との王道青春ロードムービー。
10代の時と20代の時の読了感は大きく違う。
30代の時に、また、この物語を読んでどう思うだろうか。
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何というか、「こういうシチュエーションに憧れるな」という願望を小説にしたような作品。どこにでもいる(後半そうでないことが判明するが)普通の冴えない男子とアイドル級美貌を持つの女子のロードムービー的作品。一服の清涼剤?として読むのには軽くていいと思う。作者の沖縄への想いを小説として形に表したような作品。感想はこんなところです。
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10年ぐらい前からずっと読みたかったんだけど、新品で手に入らないので仕方なく中古で購入。
最近のライトノベルに慣れていると懐かしさを感じるような、素朴でひねりのない文体とストーリーで、舞台設定を活かして女の子との恋愛と非日常感がこの上なく丁寧に描かれている。
小説で一番大切なのは非日常感かもしれないと思わせられた一冊
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今はなき富士見ミステリー文庫レーベルから発刊。
その名の通り、沖縄をモチーフにした作品。読切。
最後に明かされる、ヒロインと行動してきた少年の設定がやや突飛に感じた。
が、ライトノベルなのであまりツッコのむのも野暮である(笑) 爽やかなラストで締め括られるので、読後感も良い。
沖縄に行きたくなる作品。