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紙の本
これはロマンス小説ではない
2006/10/11 16:15
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るーく - この投稿者のレビュー一覧を見る
「Amazon.com」読者レビューで大絶賛されたスーザン・ウィッグスの現代物です。
スーザン・ウィッグスといえば、ロマンス作家に分類できると思いますが、この作品はロマンス小説なのでしょうか?
ロマンスがないというのではありません。
ロマンスを超えているという意味で、ロマンス小説ではないと思うのです。
元ハリウッドの大スターを父に持つミシェル。
離れて暮らす父親は、ミシェルにとって時折現れるだけの知らない人だった。
十六歳で母親を亡くしたミシェルは、父親との絆を結ぼうと彼の牧場に滞在するが、恋人サムとの関係をめぐり傷つけ合い決裂してしまう。
17年後、父親の病気を知ったミシェルは、腎臓を提供するため、そして絆を取り戻すために牧場に戻ってきた。
サムはミシェルの父親の牧場で働く牧童だった。
サムは父親の顔を知らない。家族はアルコール中毒の母だけで、彼女がトラブルを起こすたびに逃亡するという放浪生活を続けてきた。
サムはミシェルを愛していたが、母のトラブルが原因で牧場を去らなければならなくなった。ミシェルにさよならを言うことすらできなかった。
17年後、モンタナに戻っていたサムは、戻ってきたミシェルに再会する。存在すら知らなかったサムの息子も一緒だった。
邦題を見ると、ずっと一人の人を愛し続けたロマンス小説のような印象を受けます。
確かに、サムとミシェルはお互いのことを心の底で愛し続けてきました。
でも、ミシェルは実はサムのことを何も知らず、サムもミシェルのことを知りませんでした。
サムは息子が存在したことすら知らず、息子もサムという父親の存在を知らずに育ちます。
また、ミシェルは父のことを知らず、手術を前にして父が何を考えているのか理解できません。
さらに、ミシェルは反抗的な息子のことが理解できなくなっています。息子も母であるミシェルのことを知っているとはいえません。
お互いがお互いを「The You I Never Knew」(原題)という関係なのです。
そういった関係を、病気と再会をきっかけに、それぞれが改善しようと努力する姿が描かれています。
この作品は、父と娘、祖父と孫、二組の母と息子、父と息子、祖母と孫という様々な絆がテーマとなっている点でロマンス小説を超えている、だからロマンス小説ではないと思うのです。
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