紙の本
空疎で上っすべりな会話がなぜかステキな銀行強盗たち
2010/05/08 14:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る
「陽気なギャングが地球を回す」の続編。あの銀行強盗の4人組が帰ってきた。演説(内容はまったくない)の達人 響野、人間ウソ発見器 成瀬、動物を愛する天才スリ 久遠、精密体内時計を持つ天才ドライバー 雪子。
今回の物語は、成瀬の職場である市役所から始まる。定年退職したばかりの男性から「最近、町に変な奴がうろついている」という訴えが持ち込まれる。これが発端となって4人は、大がかりな犯罪組織と事件に巻き込まれる。
全部で4章からなる内の第1章は、4人がそれぞれ別々の事件に遭遇して、持ち前の才能を生かして一応の解決を見る。「あぁ今回はこういう趣向なのね」と、短編集なのかと思っていた。「それはそれで面白そうじゃん」とも思った。
ところが、第1章は前ふりで、第2章以降に起きる様々な事件に、あるものは緊密に別のものは緩やかに絡んでくる。響野が経営する喫茶店「ロマン」で交わされる、空疎で上っすべりな会話も、後になって意味を持ってくる。巧みな伏線が特長の伊坂作品の魅力が今回も生きている。
最初私が短編集だと思ったのもムリはなく、第1章は2004年から2005年にかけて月刊誌「小説NON」に載った4つの短編を改稿したものだそうだ。以降の描き下ろし部分につなげるために「大掛かりな」改稿をしたそうなので、月刊誌の読者も第1章から読んだ方がいい。もっと言えば、「陽気なギャングが地球を回す」のエピソードが関連する部分もあるので、1作目から順番に読んだ方がいいと思う。
紙の本
帰ってきたギャングスター
2020/06/28 14:11
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
銀行強盗をサクッと成功させたかと思えば、誘拐事件にも首を突っ込んでいます。それぞれの特技を活かして、カジノ王をやり込めるのが痛快です。
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『陽気なギャングが地球を回す』の続編。元々ばらばらに発表した短編に手を加えて本にしたというのだから驚き。
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前作同様に非常にテンポが良く、キャラが元気!
ストーリはオチの予測がついてしまうものの、勢いで読まされてしまう感じ。
久遠、ほんとに天才じゃないですか?
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あーーーー出たんだね。欲しい!陽気なギャング(5月13日〜映画スタート!)の続編です。映画どうなんだろ・・個人的に響野のイメージが全然違ったなぁー(もっと細身の美形かとおもってt(殴))
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またやってくれましたよー伊坂さん。
なんておもしろい…!
やっぱり陽気な〜シリーズ最高。やっぱゾンビズシリと並んで今までのなかで1番な小説だわ。ギャングシリーズ。
最初の各個人のショートから、書き下ろしにつながる。
いくつも伏線がちりばめられてて、やっぱりおもしろい。
色々「あ、これ最初にあったな」とか思ったりするのが楽しかった!
やっぱ久遠くんだいすき。響野さんだいすき。雪子さんだいすき。成瀬さんだいすき。
ロマンは何処だ!!
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映画公開されましたね。
『陽気なギャングが地球を回す』
その続編です。
続編だけに前作読んでないと楽しめません。
しかも前作のほうが面白かったです。
ただ、陽気なギャングの4人それぞれに焦点を当てた
短編は面白い。サブストーリーな感じで。
あっなるほどーってやつが少なかったなー。
残念。
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人間嘘発見器成瀬が遭遇した刃物男騒動、演説の達人響野は「幻の女」を探し、正確無比な“体内時計”の持ち主雪子は謎の招待券の真意を追う。そして天才スリの久遠は殴打される中年男に____
史上最強の天才強盗4人組が巻き込まれたバラバラなトラブル。だが、華麗なる銀行襲撃の裏に突如浮上した「社長令嬢誘拐事件」と奇妙な連鎖を始め…。
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相変わらず上手いですね。最後の成瀬にはヤラレタな感じでした。ただ今作、2巻目ということかやけに気合が入ってるように感じました。いや、いい事なんだけどね。伏線が多過ぎると思うような思わないよな。若干こんがらがったような。いや、やっぱり最高です!
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本当に面白かった。細かい台詞とか思わず笑ってしまった。最初の4人それぞれのストーリーが、最後見事にまとまったのはすごいなと思った。細かい所まで注意して読んだ方がいいね。このシリーズ本当に好きです。
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まだ読み終わってないけど、きっと今日には読み終わるだろう。そして、すごく面白いから書いちゃう!これは、ほんと笑えるし、テンポいいし、好きですねー。スラスラ読めちゃうし、早く映画も見たくなっちゃう。なにより、最初にくっついてくる勝手な諺とそして言葉の定義が面白い。「卵を割らなければオムレツを作ることはできない」とか、「ガラスの家に住むものは石を投げてはいけない」とか。読んでない人、だまされたと思って読んでみて!
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最初は「何だか全作ほどの勢いがないなあ」と首を傾げていたのですが、事件の核心に迫るにつれどんどん加速していくあの瀟洒な会話、小気味いいテンポには病みつきになりますw本当、伊坂さんの伏線を回収していく過程の鮮やかさ、尋常じゃないです。随所随所吹き出してしまうあの四人組のとぼけたやり取りは健在!さらりと読めて爽快感も味わえる、映画原作の続編。ぜひご一読下さいw
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今回も響野・久遠の掛け合いは健在でした。
惜しむらくは、あんまり『ギャング』してなかったところでしょうか。
それでも前回同様、わくわくさせられっぱなしの一冊でした。
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もう、絶妙のタイミングでの出版ですね!
「地球を回す」の映画化・公式ブック・コミック化・・と
とどまるところを知らないギャングワールドが増殖中なんですから。
なんて幸せ!!
まず、目次のページを読んだだけで、伊坂ワールド満々で
ワクワクしてきます。
第1章は、「巨人に昇れば、巨人より遠くが見える」とか
「毛を刈ったヒツジには、神も風をやわらげる」といった
外国のことわざがタイトルの4編。
4人それぞれがこのことわざをボソッとつぶやくような
「ギャングたちの日常」が短編風に書かれています。
(もともと独立した短編として書かれたものを
大幅に改稿しているということです。)
ちょっとした事件に立ち会ったりしながら、嘘を見破ったり、
財布を掏ったり、饒舌に演説したり、正確無比な体内時計ぶりを
ちょこっと披露しながら、それぞれに過ごしている4人。
けっこう淡々としながらもスパイスの効いた日常ぶりの中に、
何か起こりそうなワクワクした感じが潜んでいる・・といった雰囲気です^^。
そして第2章以降、「きたきた!」と思わず頬が緩んでしまうような、
ドキドキの展開に。
4人の日常に登場した「ちょっとした事件」が、次々と絡み合って
見事な「襲撃劇」の始まりです!
複雑な伏線やプロットが後から後からどんどん繋がってきて、
連鎖してたたみかけるように展開していきます。
個性派揃いの登場人物たちが思う存分、本領発揮!
これこそ、最強4人組の面白さ!
相変わらずクールな成瀬はカッコイイし、今回特にコンビともいえるほどの
響野と久遠のボケとツッコミ(というより両ツッコミ?)ぶりは
笑いっぱなしの面白さ!
雪子さんは前回の失敗をチクチクと指摘されながらも
今回は余裕のある大人のオンナっぷりです。
前作よりもさらにどんでん返しの連続で、最後の柔道チーム(?)の出現や
南米のネタには大笑い。またしても伊坂ワールドにヤラれてしまいました^^。
クククッと笑ったり、ぷぷっと吹き出したり、ふふふっと笑いがこみ上げたり、
あはははっ!と大笑いしたり。
とにかく楽しめること間違いなし!
会話ひとつひとつが、どれをとっても絶妙なテンポのよさ、
くだらない会話でもいっさいムダがありません。
本当に伊坂さんの作品は会話のセンスが抜群!
それにしても、もともと別々の短編だったものから
こんなに面白い長編を作り上げてしまうなんて。。。スゴイよ、伊坂さん。
4人組に愛着があればこそ、って気がしますね♪
「地球を回す」を未読の方は、読んでからのほうが楽しめます。
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やっぱり一晩で読んでしまった。4人のキャラクターがより輪郭濃く書かれ、格好良さに磨きがかかった。誰もがこのギャングたちの仲間になりたいと思うだろう。