紙の本
鳥井と坂木の仲のよさが誤解を招き……
2006/09/08 13:39
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
坂木司と鳥井真一シリーズ第2作。
幼少の記憶と傷つけられた思春期によって、引きこもり気味の鳥井。彼が本書でも探偵役として活躍します。
変わらず鳥井の世話を焼き続ける坂木の心情は、わからないのですが、本書では新たに10代の人物が次々と登場し、その繊細な心をさらけ出します。
もしかしたらこういう心を理解できない私は、優しくもなければ、その頃とは遠く離れた大人になってしまったのだろうな、と淋しくも思ったりして。
文句を言いながらも読み続けるシリーズではあるんだけれど、本書にもおいしい料理・お菓子が登場します。特に浅草の「梅むら」の豆かんと「入山」のおせんべい。私も大好き。
「野性のチャシャ・キャット」
坂木の同期吉成哲夫が、同じく同期の佐久間恭子が挙動不審だと相談してくる。キャリア志向の強い彼女がいわゆる「保険のおばちゃん」になろうとしているのではないか、という。
「銀河鉄道を待ちながら」
浅草のそばの職人英三郎は、坂木・鳥井・目の不自由な塚田を自宅に招く。細工物の講習の誘いだった。そこへ行く地下鉄の駅員下島に、1時間くらいホームの先頭で列車が入ってくるのを見ている中学生がいると相談を持ちかけられる。
すごくいい仕上がりなのに、唯一、英三郎の生徒とその中学生が繋がっているのがご都合主義。いちばんいい話なのに残念。
「カキの中のサンタクロース」
坂木は変な視線を感じたり、人にぶつかられたり、女子高校生にいじめられたりすることが続く。とうとう、巣田さんと一緒に歩いていたとき、砂を詰めたワインボトルで坂木のふくらはぎを叩いていった女が現れる。
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青空の卵の続編。日常の謎ときもの。鳥井はひきこもりって言うのか・・・?でもおもしろいからよしとする。
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“友達”について考えるきっかけになった作品。
坂木の鳥井への気持ちとダブって胸が痛むシーンも。
解説には有栖川先生が!
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6月22日購入同日読了。
坂木司「ひきこもり探偵」シリーズ「青空の卵」に続く第二作。正確には「ひきこもり」気味探偵だけれど。
少しずつ広がっていく鳥居の世界。それを喜んでいるのは本当だけれど、でも相反する気持ちがあるのも事実。日常の謎を解きながら、自分達を変えていく二人のお話。・・とあっさり言い切れないのがこの作家さんの素敵なところ。
ミステリのカテゴリに分けたけど本当はそれだけじゃないんじゃないかな。とりあえず次回作の「動物園の鳥」文庫化が楽しみ。解説が有栖川先生で思わずクライムクラブ版持ってるのに文庫まで買ってしまった。
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引きこもり探偵シリーズ第2弾。
面白かったです。堪能できました。鳥井が少しずつ成長してます。登場人物も増えてきて面白くなってきました。鳥井と坂木の関係は相変わらずちょっとキモイ・・って気もするんだけど・・・読後、あったかい気持ちになれます。早く第3弾も文庫になってほしいです。
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自称ひきこもりの友人、鳥井真一が風邪で寝こんでいたある日、僕、坂木司は同僚から、同期の女性の様子がおかしいと相談を受ける。慣れない探偵役をつとめた僕が導き出した解答は…。また、木村栄三郎さんのもとで出会った男性と地下鉄の駅で見掛けた少年の悩み、そして僕自身に降りかかる悪意の連続、それらの真実を鳥井はどう解明するのか。ひきこもり探偵シリーズ第二弾。※だんだん登場人物が増えてきた。相変わらずな態度の鳥井だが、少しずつ周りの人に慣れつつあるのが嬉しくもあるけれど、坂木の気持ちも分かってしまう私は3作目が非常に気になります。解説で、鳥井に好感が持てない人も多いような事が載っていたけど・・・私から見ればあんなに可愛いのになぁ。
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主人公の男2人の関係が気になったりするけれども、人が死なないミステリーなんてありそうでなくて、けっこう好きかも。
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名探偵はひきこもり、このシリーズの2作目。またもや色々な事件?があり解決していく鳥井くん。やっぱり鳥井と坂木の関係は羨ましいと思う。
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3部作の第1弾です。引きこもり探偵が今っぽくって。題名も凝っています。三部作の中ではこれが一番好きかな。
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「「一緒に歩いてくれる人がいる。
それだけの、それくらいの価値はある人間だ。
だから、存在していても許して。
見なかったふりをして、許して。
許してください。
○○はあの時、世界に向かって許しを乞いながら、その実彼の母親に許しを乞うていたのではないか、そう僕は思っている。」
AC小説です。
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実家本・らすと。活字倶楽部で気になってたひきこもり探偵シリーズが文庫に降りててやったー。ただ、ナーバス気味の時にこういうのは結構来るものがありますね……
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ひきこもり探偵、2作目。坂木がいい人すぎて、ちょっとむむむ・・・八つ当たりと逆恨みで受けた暴力も、その子の背景を聞けば許してしまうのかー。とはいえ、前作同様、その暖かくも切ない話に癒されてはいるのだ。
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「青空の卵」に続く引きこもり探偵三部作の二作目。
鳥居真一が毒を吐く。そこらじゅうで毒を吐く。
解説は有栖川有栖氏。なんか矛盾している事をいう。「鳥居真一を暖かく見守ってやれない」という様な意味合いで解説しているにもかかわらず、最後にちゃっかり鳥居を応援し、見守り、気になって仕方ないと言うような結びをする。有栖川氏を持ってしても、この作品を客観的に読み込むことは難しいようだ。
なかなか面白い。
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「ひきこもり探偵」第2弾。
第1弾よりは面白かった。こういうものだって思ったら、引っかからずに読める。こうなったら、第3弾も読むべきなんでしょう。「僕は、僕のカムパネルラを失うわけにはいかないのだ」
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なんとなく読んでて嫌になるけど、鳥井っていうキャラクターは嫌いじゃない。
うそくさいホームドラマみたいな感じが苦手な人にはお薦めできない。