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泣き虫弱虫諸葛孔明 第2部 みんなのレビュー

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みんなのレビュー26件

みんなの評価4.3

評価内訳

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紙の本

多分、酒見が提示している三国志、というか孔明像っていうのは斬新だと思うんです。でも、この文体がそれを示すのに相応しいか?っていうと、多分、足を引っ張っている。ま、女性読者を当てにしてはいないんでしょうが、あまりに御無体な・・・

2007/08/03 17:53

11人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

酒見賢一は好きな部類に入る作家ではありますけれど、飛びつくほどに面白いかといえば疑問なんです。なんていうんですか、『陋巷にあり』で醒めちゃったというのが正しいかな。宮城谷昌光に比べれば、本格的というてんで酒見の仕事のほうを評価はしますが、いかんせん楽しめない。で、今回は迷った末、読まないでおこうかと思っていました。

でも第1部は読んでいるので、気にはなります。その時はこんなことを書いています。

「さて、三国志、困るのだ。私はこの話が好きではないのである。この物語には、戦争に巻き込まれる、国家に振り回される大衆の視点が全く欠如しているからである。それなら、反権力を謳った水滸伝のほうが遥かに面白い。そこには、権力によって踏みにじられる人々の怨嗟の声が確実にある。

まして、私は諸葛孔明が嫌いなのだ。軍師というやつである。頭でっかちで、どこか東大出のエリート官僚を思い起こさせないか?孔明にとって、人民などというものは数に過ぎない。或は、税収の対象か。む、これも現在の愚鈍政治家を連想させないか?せいぜい、三国志で許せるのは宿敵曹操か孫権、或は関羽くらいなものだろう。

とまあ、長い間、三国志=無視の態度を決めてきた私をして、この本に飛びつかせたのは、なんといっても著者である酒見賢一の名前である。あの日本ファンタジーノベル大賞は、結局、『後宮小説』を書いた酒見一人を生んだことで役目を果たした、というのが私の勝手な決め付けだが、その鬼才が孔子を描いた『陋巷に在り』全13巻完結後に書いた小説である。無視するな、というほうが無理だろう。

しかも、そのタイトルが『泣き虫弱虫諸葛孔明』、どこか井上ひさし『しみじみ日本・乃木大将』『頭痛肩こり樋口一葉』『泣き虫なまいき石川啄木』を連想させる。単なる英雄譚にはならないはずだ。だって「泣き虫弱虫」なんだもん。しかも、ちょっとソフトな感じのハードカバーは、筑摩が昔出した「哲学の森」シリーズを思わせて、手に優しい。

何を隠そう、これを担当しているのが装幀界の大御所 菊地信義、現代美術している人を模したであろう、一見漢字風の装画は古内ヨシ、中国のお話には不可欠な三国志地図作成は(有)ジェイマップ、まさに歴史書と感涙の襄陽拡大図作成は関口信介。もう、ここまで用意されれば読むっきゃないでしょ。」

うーむ、困った。ここまでは今回も全く変わらない。変わったのは、関口信介作成の図が長坂坡の戦いのものに変わったことと、初出が「別冊文芸春秋」第二五四号~二六五号になったこと。それから前巻で魅力を振り撒いた孔明夫人の黄さんが登場しないことだろうか。そのかわり関羽のおとこぶりが際立ち、曹操との闘いが本格化します。

でも、この小説ともエッセイともつかない語り口、これが酒見版『三国志』の特徴ではあるんですが、正直、笑えないんです。何ていうか、全てが嘘っぽい。そんなことはないんですよ、酒見の中国史に関する知識は、私の見るところ宮城谷を遙に凌駕します。ともかく深い。でも、それが伝わらない。下手なギャグが足をひっぱるんです。

もう、ここまで書いてしまったから後戻りはできないんでしょうし、このスタイルゆえの独自性は認めざるをえない。でも、喜んでいるのは酒見だけで、読む側は嬉しくない。いつかは水滸伝にも手をつけるんでしょうが、その時は、薀蓄はともかくとして、構成はオーソドックスに、文体と知識で差別化してもいいんじゃないか、そう思います。

ちなみに、今回のお話では魅力的な人物造形は皆無。男だけの小説なんて、読みたくもないやい!

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2007/07/12 02:02

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