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生きさせろ! 難民化する若者たち みんなのレビュー

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みんなのレビュー39件

みんなの評価4.2

評価内訳

39 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ワーキングプアを愛し,激励し,包み込む著者に拍手!この本を読んでからというもの,金持ちを見たら意味もなく追いかけたくなるんですが,私の住む田舎町にそんな金持ちはいませんでした……。

2007/06/11 23:00

12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まりんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

世の中には1秒で何億というお金が手に入る人も居れば,働けど働けど暮らし楽にならず,を忠実に実行している人もいる。
私は現在,幸いにも(?)正社員として今の会社で働いているが,当然超勤もすれば,超過勤務手当なんて2割しか出ない。別に私だけではなく,うちの会社で働いている皆が入社以来そうなのだから,私はそれで何とも思わなかったし,寧ろ稼動先があるだけでも幸せなほうかもしれない,なんて思っていた。そして我が社の社員の殆どがそう思っているのではないだろうか。
この本の著者は,所謂ワーキングプアと呼ばれる存在をとても愛し,彼らが不得意とする分野,諦めていた分野を開拓し,貧乏は一人じゃないし,正社員であっても貧乏だ,貧乏暇なしにしたのは自分じゃないしアナタでもない,世の中がそうなんだ! だから自分を責めるな! と熱く語ってくれている気がした。私にも自分を責めた経験があり,誰かに「君は頑張っているよ,君は何も悪くない」と言って欲しかった,と思ったことを思い出した。この本にはそれが溢れていて,嬉しくなった。
ただ熱く語っているだけではなく,今辛いならここに相談してはどうだろうか,と,提案もしてくれている。困っている内容が明確であれば,まずはここに駆け込んではどうか,と非常に分かりやすく紹介されているため,とても助かる。思わず私も紹介されていた団体のサイトを開いて真剣に見入ってしまった。
読後,直接何も生み出さない非生産的な金持ちを見たら,無意味に追いかけたくなった。
だって私達は日々何かを生産している。生産して生産して身体を壊し,精神を壊し,それでも自分を奮い立たせ,叱咤し,周囲に気を使い,使えないと言われないように自己鍛錬し,女性らしくという言葉を免罪符にして細々とした面倒臭い仕事をさせられ,それでも笑顔を作り,自分じゃなくてもいい仕事なんじゃないの? と思ってしまうどうでもいい仕事を悲しくもこなしている人が居る。まあ,私なんですが。
読みやすく情報が詰まっており,とても面白かった。
貧乏人として,ひっそりと立ち上がりましたよ私は。
職場の席を。

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紙の本

生きさせろ!難民化する若者たち

2016/01/31 09:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Carmilla - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書では「労基署は何もやってくれない」と訴えているが、今や労基署の窓口で失業者に対応する職員も、そのほとんどが「非正規社員」である。安倍政権は発足以来、国会で「自民党政権になって以来、雇用情勢は回復している」と強調するが、雇用が増えているのは「非正規社員」であり「正社員」は減少傾向が止まらない。工場の多くが非正規社員になったことで、日本企業の技術力は完全に失われた。投資家が「日刊ゲンダイ」に執筆しているコラムで
「スーパーの『ダイエー』が凋落したのは、人件費を削ったからだ。パート社員が売り場の主力を占めていたのに、彼ら彼女らの勤務時間を削ったために、彼らは一斉に退職した。結果として売り場があれ、それが業績低迷につながった」
と書いていたが、その通りだと思う。正当な仕事に見合う真っ当な評価を下す経営者が増加しない限り、日本経済の復活はありえないと思うのは、私だけではあるまい。

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紙の本

BackToTheBasic

2007/06/24 14:08

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tau - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「生きさせろ!」あまりと言えばあまりにもストレートなタイトルだ。そして本書の主張をこの上なく如実に言い表している言葉でもある。生きるための最低限の保障こそが、今求められている。
 バブル経済の崩壊から「失われた10年」を経て、現在の日本は再び好景気の時期に入っているのだという。だが既に知られる通り、かつてとは異なり現在は個々人の収入の格差が広がっておりそれに伴って生活のあり方も否応なしに区分されつつある。いわゆる「勝ち組」と「負け組」というように。そうした収入の格差を生んでいる原因についてはどういう企業に勤めているかというレヴェルでの要因も然ることながら、どのような雇用形態の下に働いているかというレヴェルでの要因も当然のこととして作用してくることになる。具体的に言えば正社員として働くか、それとも派遣社員あるいはフリーターとして働くかという身分の差が問われてくるのだ。
 本書が扱っているのはそうした身分の差から生まれるあまりにも非人間的な個々人の勤務状況の惨めさであり、それによって人間性を奪われて行き使い捨てとして処理されてしまうという残酷さの問題である。それは絵空事ではなく、実際に起きていることでもある。
 例えば「偽装請負」の問題。自分が派遣社員なのか請負社員なのか分からない状況で、契約書も見せられず社会保険も適用されないまま、雇用状態が曖昧なため労災さえも揉み消されてしまうという状況でただひたすら単純作業に従事させられる人物の体験談が本書では登場する。彼の経験談を読んでいると単純にフリーターがスキルを身に付けることなく安穏と自由を謳歌して生きているとは言い切れないことがよく分かる。スキルのつけようがない単純作業をこなしてもらうためのコストの低い労働力として使い捨てられる。それがフリーターの現状でもあるのだ。
 彼らを見舞う惨状はそれだけではない。例えば、最近取り上げられることが多くなった「ネットカフェ難民」についても本書は頁を割いている。つまり、敷金や礼金さえ貯めることも出来ず当座の寝場所を探したフリーターたちが行き着く場所がそうしたネットカフェの個室というわけだ。まだ給料が払われているうちはいい。もし体調を崩して解雇されたなら新しいアルバイトを探すことさえ出来ずに路上に投げ出され、ホームレスが誕生することになる。
 そして、正社員雇用だからと言って確固たる身分が保証されているかというとそうでもない。彼らもまた責任のある役職に就いてしまうことによって馬車馬のように働かされることを余儀なくされる。本書では過労死に追い込まれた人物のケースがインタヴューと取材の下に生々しく記されている。誰もがこうしたケースに陥る可能性がある。その意味では本書の「生きさせろ!」という主張は読者である私もまた共有するべきものなのだ。では具体的に「生きさせ」るために出来ることは何か? そのヒントとして本書ではフリーター労組の存在がクローズアップされている。また、安易な「自己責任」論で個々人「だけ」に責任を帰するロジックを封じるための識者の意見も用意されている。フリーターが望むのはただ安息と最低限の衣食住が整った状況で生きられること、それだけなのだ。
 統計よりも現場に置かれた個々人の生々しい極端な体験談に拠った本書の議論は、著者自身が1975年生まれで就職難を経験したという背景も相俟って情緒に訴えかける部分が多々ある。また、何故か女性の存在が殆ど問題となっていないことも本書の弱点だろう。だから本書だけを以ってこの議論を終わらせてはいけない。むしろ本書の不十分さはそのまま新たなる議論へと接続されるべきなのだ。既に労働者を使い捨てることによって成り立ってしまったシステムが生み出す商品を消費して生きているのは、まさしくこの私たちに他ならないのだから。

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紙の本

左派の復権か?

2007/05/03 13:02

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:相如 - この投稿者のレビュー一覧を見る

この10年ほど、社会的な「弱者」やマイノリティを代弁する左派的な主張は急速に勢力を失っていった。その理由はいろいろ指摘されているが、大きな点としては、左派の知識人や活動家たちは、もっぱら中国・韓国の戦争被害者、女性、定住移民などの日本社会の周辺に置かれている人々の救済と社会的な地位の向上を図ろうとしてきた一方で、日本社会の中核部分におけるフラストレーションの増大についてほとんど無視してきてしまったことにある。左派は余裕のある日本国民がマイノリティに手を差し伸べるべきだという前提に立っていたのだが、2000代の「小泉改革」以降こうした前提は全くリアリティを失い、左派の学者やジャーナリストは小難しい言葉を振り回しては「弱者の声に耳を傾けるべきだ」と説教する「強者」として、むしろ社会の底辺層で苦しんでいる人々の反発や憎悪の対象となっていったのである。
そうした左派の言説が少し変わりつつあることを象徴するのが本書である。どことなくエリート臭が漂わせながら「弱者」を代弁しようとしていた従来の左派と違い、これは著者のフリーター体験や実の弟の過労体験を交えながら、泥臭いまでに社会の最下層に密着して書かれており、そこでマグマのようにたまっているルサンチマンを生々しく表現している。それなりに安定した収入を得ている人が読んでも、実感として「確かにそうかもしれない」と、ピンと来る人は多いはずだ。従来の左派に欠けていたのは、こうした多くの日本国民に共有されるような不安感やルサンチマンの根源を、力強くわかりやすい言葉で描き出すことにあったと言えるだろう。特に本書は単なるインタビュー集なのではなく、労働・雇用に関する法律の知識をわかりやすく紹介し、現実に行なわれている具体的な対策を紹介している点でも非常に実効的である。
ただ、これは不満というより著者に考えて欲しいことが二点。
一つには、デモや運動の取り組みが好意的に紹介されていて、それ自体は構わないのだが、デモのような集団行動が苦手な人が底辺層に滞留しがちであるという事実にも目を配る必要があること。デモは下手をすると「単に騒ぎたいやつが騒いで楽しんでいる」と見られがちであり、正直なところ本書を読んでもそういう印象は否定できなかった。デモをするには単に「飯を食わせろ」という漠然としたスローガンだけではなくて、これを勝ち取るまでは絶対にデモをやめない、という具体的な成果を伴った目標がないと多くの人の支持を得られないだろう。
二つには、著者は「右翼」から労働・雇用の問題へと「左傾化」したと述べているが、実際は底辺層の生活の問題と右派的なナショナリズムが同時に語られる可能性が強いこと。実際、ヨーロッパにおける移民排斥においては、両者は密接不可分の関係である。日本ではどういう形をとる可能性があるのかはわからないが、右派のナショナリズムを単に「はけ口」に過ぎないかのように扱うべきではない。
星5つではないのは、あまりうまく言えないが、やはりどこか引っかかるところがあるので。しばらく暴れ回ってほしいという気持ちも強いが、なんかやばいのではないかというところも若干残っている。

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親の価値観がもろに子供へ影響しています。

2007/08/30 01:01

14人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:それ行け!!残飯マン - この投稿者のレビュー一覧を見る

●テレビでこの手の特集をする場合、かなり夢追い人なひとか無計画なひとあまり語彙が無く誤解を招く言動をしがちなひとをあえて出し、BGMとテロップでどうだ可哀想だろという演出をして明らかにちっともかわいそうだと思っていないのがもろばれな番組を作って時間を埋めます。情報操作ですね、保護したいという主張を前面に押してしかし明らかに感情的に保護したくないような人を一般的典型的サンプルとして出す。凄い生活が苦しいのに子供が大勢いる人たちとか。貧乏は自業自得という隠されたメッセージを強力に放出しています。●しかし~P89の方、申し訳ありませんが一切同情できません。夢追いびとの最悪のパターンです。まだ成就していなのに子持ち。子供がいる時点でこの本にはあまり取り上げて欲しく無かったです。あきらかにテレビの情報操作と同じパターンです。著者の優しさ憤怒は認めますがこんな人にまで寄り添う必要はないだろうと正直思いました。●5章前半で取り上げられた話が一番怖かったですね。正社員でもない人にここまで求めてここまで消耗させるのかと怖くなりました。まあここのメーカーの物は一生買いたくなくなりました。ただクリーンルーム作業者が喘息に罹患するケースが多いというにはなぜでしょう。説明が無いのでものすごく気になりました。凄い怖いSF映画みたいな話でした。●しかしこの本を読んで感じたのは思ったより計画性があるし自堕落でもないまっとうな人が多かったことです。まして1発をねらって大勝負に出て負けた人なんて一人もいないささやかな幸せで満足できる人たちばかりでした。この登場人物が欲した自由くらいも許容されない社会はかなり小さなミスで再起不能になる本当に何の面白みも無い怖い社会ですね。これくらいの試行錯誤が若いうちに許容できなくなってきたそろそろえらいことになってきたなこの国はと思いました。●5章後半~P183の話、これは労働環境も原因の一つですが私は上司にサイコパスがいたという疑いを強く持ちました。何度も読み返した印象ですがやはり人が自殺に追い込まれるような激務のある職場にはサイコパスが絡んでいる可能性を疑うことは無益ではないと思います。この本ではやはり雇用の規制緩和とそれによって起きた悲劇として扱っていますが私はちょっと違う印象を持ちました。人が死ぬような職場は制度や組織のつくりが人をそうさせている側面も否定できませんけれどサイコパスが己の嗜虐心を満たすため逆に会社の仕組みを利用しているケースも多々ある気がします。制度と同時に人災も疑った方が良いでしょう。そしてご遺族は、会社を責めるだけでなく3バカトリオの異常人格者をなんとしてでも公衆に引きずり出して奴らの人生を木っ端微塵に粉砕してしまえばよかった。どんなに強い人間でも3人もキ○○イが束になってかかって来たら身も心もおかしくなるでしょう●全体的な印象として本人を甘やかさない程度に親が資源を提供すればかなり違った道を歩めそうな人が多かったことです。逆にまともな生活を送っている30代までの人の肉親はこの程度の支援を当たり前に提供しているということです。とにかくここ一番という出費をケチる親がこの本では結構な数出てきます。それは贅沢じゃないんだから渋っちゃだめだろうとちょっとイラっとしました。あれっぽっちのお金が出せないんだったらはじめから子供なんて作るなよ、一人りで生きて好き放題すればいいじゃないか。

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2008/02/16 14:32

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2007/07/27 10:20

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2007/09/29 23:13

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2007/11/07 19:17

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2007/10/23 17:19

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2007/10/29 11:17

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2008/01/30 10:34

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2008/05/05 16:38

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2008/06/29 10:33

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