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まいった、まいった。全九編からなる短篇集。英国SF協会賞受賞作なのはうなずける。場面の展開がころころと移り変わるので、だんだん頭がこんがらがってくる。ゾンビは出てくるわ、タイムマシンはでてくるわで、ちょっとスリラーっぽいのも魅力。個人的には最後の短篇『しばしの沈黙』がよかったです。『こんなに酔っ払ってなかったら、絶対信じないと思う。どうして酔っ払っていると、何事もいつもより悲しくて、いつもより笑えて、いつもよりずっと本当なのかな?』
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いきなり作品世界に放り込まれて、キョロキョロして終わったような・・・。『スペシャリストの帽子』の方が、まだとっつきやすかったかも。20代の頃に読んだら、きっとはまっただろうなと思う。「ザ・ホルトラク」がよかった。
――Magic for Biginners by Kelly Link
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日常の風景の中に透明な交換膜があって、そこから不可思議な作用が出入りしている様子を記録したら、この短篇集になった。みたいな。表題作『マジック・フォー・ビギナーズ』はまっこと傑作!劇中のTV番組『図書館』はぜひ見てみたい。
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昨日こんな夢を見た…なんていう、誰かの話を聞いてるような。幻のような世界なのに、奇妙な現実感。
アメリカンな感じで、どこか実験的で、読んでるときは、いまいちかな・・と思ったり。
でも、読み終わると、悪くないのかも。なんとも説明できない本…。
買う前に立ち読みすることをおすすめします。
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はっきり言って、訳わかりませんでした。只、非常に魅力的な感じがします。なんでコンビ二に、ゾンビが来るんでしょう。なんで大砲と結婚するんだ?うさぎは何を意味してるんでしょう。読んでてイライラしますが、お風呂の中で、ふと内容を思い出したりすると、笑えます。
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短編集どこでも評判がいいみたいだけど、あまりにシュールでついていけなかった。起承転結の承で終わるような展開といい、世界観といい、、、こういうのを楽しめる人が文化度が高いんだろうなぁと思いつつ断念。
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これファンタジーなのかな?ホラーっぽい。短編だと結局こういう感じになってしまうのか…?個人的好みだけど、ファンタジーはしっかり世界を作り上げてある長編でないと面白くないかも。ファンタジーとしては好きではない作品。柴田元幸さんの翻訳なので期待していたが、翻訳もえ?と思う箇所が多々あってがっかりな一冊だった。作者は男性かと思っていたのだが、女性であるのを知って、ようやくこのシュールさを納得できた。
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「マジックフォービギナーズ」読んだ http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/310068.html … 柴田元幸訳。SFや幻想物に分類されているけど、奇想天外な展開も冒険や旅も架空の生物も出てこない(ちょっと出てくる)。平凡な人々の平凡な日常に紛れ込む違和感にフォーカスした短編集(つづく
「ゾンビ不測事態対応策」とか、普通の話を書いてから最後に固有名詞のいくつかを、その状況では有り得ない物体や事象へ入れ替えて仕上げたような(なんでゾンビ?笑)。他人の話を聞くときにたまに感じる違和感を突き詰めたらこういう短編集ができるかな。最初のバッグの話がとてもいい(おわり
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世界がねじれている。でもそれは前景として、世界の一部としてそこにあるだけ。ねじれそのものが真っ向から取り上げられることは少なくて、ねじれた世界の表面を滑るようにして、キラキラした物語が綴られる。だからこその、細部の息遣いのリアルさ。・・・っていうのはちょっとまとめすぎかしら。
なんかね、ツイストドーナツのようだな、と。全体のファンタジー性が。ねじってある意味なんて無い様に思えるんだけど、実はその分まぶしてある砂糖の乗りもよくてうまい具合になじんでたり。(ツイストドーナツのツイスト性について、なんて初めて考えたよ。。。)
まあ、とにかく美味しいです。
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[ 内容 ]
電話ボックスを相続した少年は、その番号に何度もかけてみる。
誰も出るはずのない電話だが、あるとき彼が愛するTVドラマの主人公が出て、助けを求めてきた――異色の青春小説たる表題作ほか、国をまるごと収めたハンドバッグの遍歴を少女が語る「妖精のハンドバッグ」、なにかに憑かれた家を買った家族の騒動を描く「石の動物」など、アメリカ文学の新潮流をかたどる女性作家による瑞々しくも不思議な感触を残す全九篇。
[ 目次 ]
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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こちらが歩み寄れない作品。(個人の感想です)
文章がいわば意味をなさない作品なんですよ。
個人の存在もなんか概念でしかなく
なんか砂城の上にいるようなごとく。
ただ、なんとなく理解できる作品はありますよ。
いずれありそうな死者婚が出てくる作品や
家族の乱れが別の生物の大量発生と
浸食により表現されているものとか。
正直、私には合いませんでした。
無念。
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「妖精のハンドバッグ」は、ランボーの母音の詩を思い出すような詩情があってよかった。訳の細部に工夫が見られる。「石の動物」にはタカシマヤの日本の着物が出てきたり。「猫の皮」では「魔女の復讐」という語が固有名のように使われる。けっこう作者は日本に造詣が深い印象をもった。