紙の本
すこし、ほめすぎ。
2009/03/13 21:12
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちひ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある場所で著者が会社の経営について講演したとき、前段として、ある会社の実際を紹介したところ、会場で聞いていたほぼ全員が心を打たれて泣いてしまったそうである。それを偶然聞いていた編集者が尽力して出来た本らしい。
すばらしい経営理念にもとづいて経営されているすばらしい会社はたくさんある。著者はそのような会社のどこがどのようにすばらしいのかを分析、分類して、全国のいろいろな業種のいろいろな会社を、ワンマン社長にべったりするでもなく、変な理想論に堕すでもなく、感情的な水準で「それいいなあ!」と思える具体的なエピソード満載で紹介してくれる。
おそらくどんな会社にも誇るべき要素や他の追随を許さない理念などはあるのだろうと思う。しかしそれらが創業者の独断や、社内でのみ通じる独りよがりなマイナスを完全に払拭したものであることは、実は非常に稀なことであるのかもしれない。
わたしの家の近所の本屋さんでは、超地元のお菓子屋さんが紹介されているせいもあってか、一時期とても目立つ位置に平積みになってたくさん売られていた。紹介されているのは「柳月」[りゅうげつ]。地元のお菓子屋さんで最初に全国区になったのは「六花亭」[ろっかてい]だが、どちらのお菓子も大変おいしい。地元にはそれ以外にも美味しいお菓子屋さんがたくさんある。お菓子屋さんだけじゃない。いろんな会社がある。地元だけじゃない。日本中に、世界中にいろんな会社がある。
紹介されている会社に限らず、みんながんばってるんだろうな。どんな会社にも・どんな従業員にも、誇るべき何か、輝いている何かがきっとあるんだろうな。あってほしいな。
‥‥そんな気分にさせてくれる。
若干「ほめすぎ」の嫌いがあったり、著者の独断と偏見に充ち満ちている感もありすぎたりするが、すごく潔い。まあ、いいんではないだろうか。
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超お勧め!ぜひ読んでみてください。
このドリーム・ファウンデーションもぜひこんな本に取り上げていただけるような会社にしてみたい!
http://dreamf.jugem.jp/?day=20080415
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著者は坂本 光司氏。
法政大学大学院教授です。
「現場で中小企業研究や,がんばる中小企業の支援をする」ことがモットーだそうです。
フィールドワークは実に6000社以上です。
その中から選りすぐりの5社の中小企業が選ばれています。
実に素晴らしい会社ばかり!
この本を電車の中で読むと,ぼろぼろ涙が止まらなくなりますから注意してください。
従業員の7割が障害者という会社,社員の幸せを第一に考え,戦わない経営で48年間増収増益の会社,シャッター街になった商店街で,ひっきりなしに高級果物の注文が入る果物店。
「とにかく,感動する会社ばかりです。
利益第一主義の会社なんて一社もありません。
会社はなんのためにあるのか。
それがよくわかる本です。
出版社はあさ出版。
佐藤社長が自ら編集した力作です。
「日本でいちばん大切にしたい会社」→ http://www.7andy.jp/books/detail?accd=32041751
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?社員とその家族を幸せにする。?外注先・下請企業の社員を幸せにする。?顧客を幸せにする。?地域社会を幸せにし、活性化させる。?自然に生まれる株主の幸せ。この五人(多くの人を満足させる)に対する使命と責任を果たすことが企業経営である。企業は誰のためを明解に説き、事例とともに感動、モチベーションを高めさせる。
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とんでもない良書に出会ってしまった。
何度もグッと心にくるエピソードがある。
本の中では、様々な教訓が述べられているが、どの経営者やどの会社にも共通している点が、
「最初の想いや理念を、欲や時流に負けず、貫きとおしているトコロ」
である。
数値に表れるのは、全て結果であり、所詮結果にすぎない。
魂は、理念や社是、エピソードやストーリに現れ、それが人々の心を打ち、
感動を呼ぶのだと、、、思い知った。
〜〜〜〜〜以下、キーワード〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「問題は中ではなくて外にある」という経営者の「5つの言い訳」
1、景気や政策が悪い
2、業種・業態が悪い
3、規模が小さい
4、ロケーションが悪い
5、大企業・大型店が悪い
「会社経営とは、5つのステークホルダーに対する使命と責任」
1、社員とその家族
2、外注先、下請け
3、顧客
4、地域社会を活性化する
5、株主
しかし5の株主は、1〜4が満ち足りていれば、かなりの確率で満ち足りる。
人件費はコストではありません。人件費は社員の幸福を実現するための生活費だからです。
・伊那食品工業株式会社
・中村ブレイス株式会社
・株式会社柳月
・杉山フルーツ
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これほどお客様に気持をこめている会社があるのか…改めて思わずにいられない本です。
人(お客さまも従業員も)気持ちで動くのだ、ということがよくわかります。
会社というのはこの側面を無視しては決して成長はしないのだ、ということを再度認識しました。
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著者は、企業が一番大事にすべきは社員とその家族の幸せ(その中には請けや外注先も含まれる)であり、次が顧客の満足であり、そして地域社会への貢献、最後が株主なのだと自論を展開する。50年間も障害者雇用をしてきた会社や、地域に会社敷地を解放する会社等々が紹介されている。
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◆「現場で中小企業研究や、がんばる中小企業の支援をする」をモットーに日本全国6000社を超える企業を訪問調査してきた著者が選んだ「日本でいちばん大切にしたい会社」が紹介されている。「なぜこの会社には、4000人もの学生が入社を希望するのか?」「なぜこの会社は、48年間も増収増益を続けられたのか?」「なぜこの会社の話を聞いて、人は涙を流すのか?」この本を読めばそれが良くわかる。素晴らしい本。
◇会社経営とは「5人に対する使命と責任」を果たすための活動
1.社員とその家族を幸せにする
2.外注先・下請け企業の社員を幸せにする
3.顧客を幸せにする
4.地域社会を幸せにし、活性化させる
5.自然に生まれる株主の幸せ
◇会社でいちばん大切なのは業績を上げることだといわれますが、それは違います。業績を上げるのは会社を継続させるための手段なのです。本当にいい会社とは、継続する会社です。企業経営の第一義は、社員とその家族の幸福を追求し、実現することです。社員と、その社員が最も大切にしている家族を路頭に迷わせてはいけないのです。だからこそ、継続させなければならないのです
◇重要なことは、その会社が、私たちの心を打つようなことをやっているかいないか、なのです。心に響く会社なのか、社員がやりがいを持って楽しく仕事に取り組める会社なのかということです
◇知的障害をもった二人の少女の就業体験が終わろうとするとき、十数人の社員全員が、大山社長を取り囲みました。「あの子達、明日で就業体験が終わってしまいます。どうか、大山さん、あの子達を正規の社員として採用してあげてください。もしあの子達にできないことがあるなら、私たちがみんなでカバーします。どうか採用してあげてください」これがみんなのお願い、つまり、総意だと言います。社員みんなの心に答えて、大山さんは少女たちを正社員として採用することにしました
◇自分も社会に貢献しているんだという、思いがあるからだと思います。一介の中小企業ではありますが、そこに勤めて、自分も弱者の役に立っている、社会の役に立っている、という自負が、社員のモチベーションを高めているのではないでしょうか
◇すると塚越会長は、「およそ100年先を見て経営をしています」と当然のように言うのです。「100年先でも価値ある企業として損属していることを考え、経営の舵取り・決断をするようにしています。社員にもこのことを知って、強くやさしく生きてほしいのです…」
◇中村さんは「それはダメです」と断りました。「最低でも高校は卒業してください。できれば大学も行ったほうがいいでしょう」と言うのです。「そして、そのときに、まだ中村ブレイスで働きたいと思うのであれば、私たちは待っています…。あなたの席を空けて待っています…」と
◇お客様を取った・取られたとか、勝った・負けたといった、いわゆる喧嘩ビジネスをしようとはしません。お菓子の業界が繁栄し、お菓子の町・と価値が反映することが大切と考えて、地域はもとより同業者に対しても大変な気配りをしています。北海道の菓子業界全体の繁栄を念��ているのが、柳月の特徴なのです。柳月が北海道にこだわる理由を聞くと、田村社長はこう答えてくれました。「わが社はお菓子だけ売っているわけではありません。お菓子といっしょに“北海道”も包んで売っているのです。本州では北海道を包めませんから。わが社は、これからいろいろなことがあっても、この北海道を離れる気はありません」
◇まだ若く、そんなに貯金もあるわけではなかったのでしょう。二人が言う予算では、希望するような内容のものをつくるのは不可能に思われました。「しかしせっかくうちを選んでくれたのだから、なんとしてもこの方たちの夢を実現しなければいけない」「何でこんなに少ないの」とか、「なんだ、みすぼらしい引き出物だな」と思われ、結婚式の感動を台無しにしてしまうことを、何より恐れた杉山フルーツは、総出で、いい物を揃え、ラッピングにも工夫を凝らしてつくり上げたそうです。売値は原価以下、儲けゼロだったかもしれません。やがて、間近に結婚式を控えたその女性が、引き出物を取りにやってきました。見ると、きれいにリボンが飾られた豪華な引き出物が用意されています。店内に飾られている商品の値札と比べても、「自分の頼んだ予算の中でできるわけがない」と彼女は一目でわかったでしょう。帰りがけに、「ご結婚、おめでとうございます。これはお店のスタッフからの、ささやかですが贈り物です」と言ってプレゼントを渡したところ、その女性は感極まって、泣き出してしまいました。それを見たお店のスタッフも、全員涙を流したそうです
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会社は誰のために?
この本では著者の考える理想の経営観が描かれています。
会社の使命、また存在理由とはなにか?
じっくりこの機会に考えてみることにします。
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読んだ感想入力したつもりが、できてなかった・・
・経営がうまくいっていない理由を外に求めるのは間違っている。⇒これは人にもいえるのかも。
・社員や関係各社を大切にすることが顧客の満足を産む。それが地域や株主への還元につながる。
・継続することを考えている。
(08/11初旬)
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業績が悪いのは景気やライバル社のせいではない。働く社員の幸せを第一に考えていないからだ。買う人を感動させるサービスのできる社員を育てていないからだ。そう断言する著者は、これまで6000社以上を訪問してきた中小企業の研究者。社員の7割が障害者ながら業界上位シェアを誇るチョーク会社、「100年先を見据えた経営」を貫き48年連続増収増益記録を作った寒天会社など「社員と、その家族を第一に」考えてきた会社5社の軌跡を語り下ろしたノンフィクション。仕事に対する倫理観の大事さを痛感する一冊。
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1.社員とその家族 2.外注先と下請企業の社員 3.顧客 4.地域社会 5.自然に生まれる株主 を幸せにする。
いい会社ものっているので参考にしたいと感じた。もう一度読んで確認したい。
2008 11/30
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「世のため、人のため」という正しい経営を行っている会社5社が紹介されています。
こちらの5社は従業員満足度が非常に高く、顧客や地元の方々からの信頼も厚い会社です。
それぞれの会社に感動の秘話が詰まっている1冊です。
SK
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ビジネス書としてではなく、小説として読んでください。本当に泣けます。流行した『蟹工船』とは真逆の意味で感動します。「働く」とはどういうことなのか、「会社」とはなんなのか、改めて考えさせられる1冊です。
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「会社は誰のものか」というこがよく言われますが、ここにひとつの回答があります。
会社の価値は、規模ではなく、売上高、利益高、市場価値でもないところにあると思い続けていました。
そして、大切なことを貫き通して、立派に成り立っている会社がこの本に紹介されています。この本を読むと、「会社は誰のものか」という設問は、非常にチープに聞こえてしまいます。
ただし、売上や、利益が不要といっているわけではありません。いい会社は、存続し続ける必要があるからです。売上、利益がなくなるということは、社会に、そして時代に必要とされなくなったということだと思います。
この本は、読みたいと思っていましたが、購入はせずに日が流れ忘れてしまっていました。先日、部長から読むようにと渡され、2日で読みきりました。私が働く会社も、世の中と、時代に必要とされ、携わる全ての人が、幸せになるようにしていきたいと思います。