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日本人の知らない日本語 1 なるほど〜×爆笑!の日本語“再発見”コミックエッセイ みんなのレビュー
- 蛇蔵 (著), 海野 凪子 (著)
- 税込価格:968円(8pt)
- 出版社:メディアファクトリー
- 発売日:2009/02/20
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コミック
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紙の本
奇妙奇天烈な爆笑エピソードの向こうに見えるもの
2009/05/16 09:25
22人中、21人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
外国人に日本語を教えることが生業(なりわい)である著者と生徒たちの摩訶不思議な爆笑体験談を、プロのイラストレーターがおちゃめな漫画にしたコミックエッセイです。
いやぁ、笑ったのなんのって。半端じゃないおかしさです。
日本の任侠映画が大好きというフランス人マダムは、映画のセリフで覚えた珍妙な日本語で、自分のことは「姐(あね)さん」と呼んでくれとのたまいます。
時代劇大好きのスウェーデン人娘は、人間は一匹、二匹と数えると思い込んでいます。彼女いわく、「だって“男一匹”っていうじゃない」?!
そんな、噴き出すこと間違いない逸話が満載で、電車の中で読んだりしたら挙動不審者と思われかねないので注意が必要でしょう。
しかし、抱腹絶倒のエピソードを読みながらやがて気づくのは、著者の生徒たちがいたって勤勉で、実に懸命に日本語をマスターしようとしていること。そしてまた、彼らの使う日本語は、文法的には何も誤りはなく、実際に文法書や教科書に書かれていて、確かに映画やテレビドラマの登場人物たちの中にはそんな日本語を使っている人を見かけることはあるのだけれど、でも言語のTPOという観点からいえばやっぱりおかしくて、それを見極めるのは言語学習上、至難のわざだということです。
そしてわが身を振り返ると、例えばこの本に書かれている日本語の敬語を、TPOをきちんと見極めて使うことができているかというと、なんとも心もとない気持ちに襲われます。
時と場所と場合に応じて言語を使いこなすことのむずかしさを、たとえ外国語ではなく、自分が空気のように慣れ親しんできた母語であっても、もっと強く意識したほうがよいのではないか。そうすることで、より豊かな言葉の使い手になれるのではないか。
「日本人の知らない日本語」というタイトルのこの本が、笑いの中に描こうとしているのはまさにそのことなのではないかと感じた次第です。
紙の本
蘊蓄を書いて嫌味になってしまうか面白いと言われるかは、ひとえに書く人の文章能力と人柄によるのである。この著者にはそれが両方備わっていたようだ。
2009/04/21 22:36
19人中、19人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る
多分不遜に聞こえるだろうけれど、僕は「ことば」については割合明るい方だと思っているので、読む前は「タイトルに反して結構知っていることが一杯書いてある今更ながらの本なんだろうなあ」と思っていた。いわゆる「日本語ブーム」には辟易気味なので普段なら手に取らない本なのだが、どうも評判が良いのでついつい買ってしまい一気に読み終えた。
で、最初に感じていた疑念に関して言うと、意外に知らないことのほうが多かった。しかし、この本のポイントは、そういう知らないことがどれほどたくさん書いてあるかではなくて、どれほど面白く書いてあるかなのである。
著者が教えている日本語学校の生徒たち(もちろん全員外人)が次から次へと繰り出してくる間違った日本語は、それぞれ面白く脚色したものでも何でもなく実際にあったことをそのまま書いてあるだけなのだが、これが読んでいて相当に面白い。日本人では到底思いつかないことばかりで、そういう発想のギャップの面白さこそがこの本の中心的な魅力になっている。
そして、そんなエピソードの紹介に加えて、著者が外国人に教えるためにやむなく身に付けた日本語の蘊蓄が解説として続くのだが、蘊蓄を書いて嫌味になってしまうか面白いと言われるかは、ひとえに書く人の文章能力と人柄によるのである。この著者にはそれが両方備わっていたと見えて、読んでいてとても面白いし、日本語についてさらに考えるきっかけにもなる。かと言って薬臭かったり偉そうだったりもせず、あくまで暇つぶしの読み物ですよーという感じが漂っていて、これは非常に正しく楽しい「日本語本」であった。蘊蓄の類も日本史や国民性比較あたりに留まらず、花札やらゲーム機まで飛び出してくる、この広がりが笑えるのである。
多分まだまだネタがあるのではないだろうか? うむ、続編が出たらきっと買っちゃうだろうなと思う。
by yama-a 賢い言葉のWeb
紙の本
由緒ただしき日本語のありか
2009/07/16 15:23
16人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildflower - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台は、とある日本語学校。
先生はこの作品の原案をつくられている
現役の日本語教師海野凪子さんご本人。
そして漫画は蛇蔵さん。
初めて知る方ですが、
この方の魅力的で軽妙なタッチがなければ
魅力はうんと減ることまちがいなしです。
まずキャラが立ってます。
それに32万部を越えたくらい大人気ですから
ほんとうに、笑いのツボをついてきます。
読みおわるまで、何度爆笑したかわかりません。
作中の日本人学校には
ロシア人、中国人、イギリス人、アメリカ人、
スウェーデン人、アラブ人……とさまざまな国のひとたちが
それぞれの動機で、日本語を学びに来ています。
まったく自分の国と違う風習からくる
おもしろい勘違いも
似て非なるアジア圏の生徒とのやりとりで
出てくるズレも
いまどきのネイティブ日本人のおかしい言葉も
ユーモアたっぷりに描かれています。
だから
ネイティブ日本人としては
内心、どきっとしてしまうところもありますが
サクサク読み進んでしまうのですね。
とくに面白かったのは
中国人の生徒さんたちとのやりとりの場面の数々。
例えば
●最上級の敬語をつかっていた優等生の趙さんが
覚えてきたバイト用語の話(p40-43)
●大学院の入学試験担当の先生に宛てて
書くようにという課題の手紙文に
美文調の詩を書いた趙さんの話(p54-55)
●漢字に動物の鳴き声が含まれることを教わったとき
広東省の王さんたちがしたおかしな勘違いの話(p96-99)
お隣の国だからって
ぜんぜん、ちがうんだ!という発見と親しみが
ありました。
それから
ただ、ただおかしかったのが
●凪子先生が入院したときのお見舞いの話(p110-113)
●七夕の飾りをつける話(p124-127)
マナーとかタブーとか風習とか
あたりまえと思っていたことがこうなるか!
異文化って面白い~と思った場面でした。
もう
あっちもこっちも面白かった話として
全編上げたくなるのですが
ひょっとしたら由緒ただしい日本語は
こういう日本人学校の中で純粋なかたちで
ひっそり伝わり育まれているのかもと
大笑いしたあとで思いました。
日本人ネイティブの友人に頼ったら
外国人の生徒自身よりもできが悪かったり(!)
だから逆に日本人「に」敬語を教えてあげていたり
日常のあっちこっちでへんな日本語がはんらんしていたり
という話もさりげなく入っています。
ネイティブ=当たり前に上手話せる人ってイメージは
ちょっと苦手な英語に対してあったのですが
ひょっとすると日本語でも英語でも
ネイティブが正確とは必ずしも限らないのかもしれません。
大爆笑できるけど、ちゃんとしっかりした内容なのが
好もしいです。
そして
次回作もきっと出るんじゃないかと期待大です。
(ネットでは著者のブログリンク先(コミックエッセイ劇場)で
「日本人の知らない日本語2」が毎週金曜更新中です)
紙の本
ついつい引き込まれてしまった
2009/06/28 14:17
12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋でこの漫画本をついつい立ち読みしてしまった。日本に来た外国人に日本語を教える日本語教師の、抱腹絶倒的な体験を開示した本は、佐々木瑞枝他のものをこれまで読んだことがある。
日本人だから外国人に日本語を教えられると思っている人は、最近では少なくなってきているだろう。日本に来た外国人に日本語を教えるためには、常日頃は無意識に操っている日本語の使い分けについて、勉強しなおすとともに、教育方法をも学ぶ必要がある。日本人だからというだけで日本語を教えられるほど日本語を理解しているわけではない。この漫画に登場する外国人の質問に的確に回答できる人は、少ないであろう。むしろ。ドナルド・キーン氏など外国人の日本研究者の方が、日本人より日本語や日本文学に詳しい時代である。
奇妙奇天烈に思える外国人の日本語の使い方と質問に、腹を抱えて笑えるとともに、自分自身の無知さ加減を反省させられる。おもしろおかしい話題とそれを巧みに表現する画とに惹き込まれて、読みとおしてしまった、あ。
紙の本
駐車場の「前向きに」がよかった。
2009/06/18 23:25
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人の知らない日本語 蛇蔵&海野凪子 メディアファクトリー
ぜひとも続編、続々編を発行していただきたい本です。内容から考えて、ネタは無限に湧き出てくることでしょう。わたしはとくに、外国人留学生の方々のお国の事情を知りたい。
マンガ本です。読みはじめでは、以前グアム島のアガニャ地区でのぞいた書店の日本語コーナーを思い出しました。日本語学習のためのテキスト本が、日本で言うところの英語コーナーのように置いてあり、日本語は就職に役立つのかと思いつつ、日本語は、あいまいな表現が多いので、習得は大変だろうと察しました。
このマンガは、外国人就学生相手に日本語学校で働く海野凪子さんのお話となっています。
わたしは、○と×の意味が外国では正反対になるということは、数年前に気づきました。そのときは、○×ということではなく、正解にレ(れてん)を記されたものを見たからです。それから、インドではYesの表現が首を横に振る動作であることをインド旅行記を読んで知りました。世界は広い。
わたしが変体仮名を知ったのは18歳のときでした。だから今でも、むつかしそうな日本料理屋さんのお店の名前は読めます。
この本のラスト付近にある就学生たちの母国が、治安が悪く危険に満ちているというお話はよかった。日本人は治安の良さが当たり前になっています。これ以上、何が不満なのかと外国の人に責められそうです。
紙の本
むむむっ、外国人のおぬしたち、できるな!(時代劇ふうに)
2009/05/05 19:09
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
灯台もと暗しっていうか、日本に生まれ育った私が「えっ?!」と思う質問をする外国人生徒と、彼らの疑問やツッコミに刺激を受けながら答える日本語学校の教師・凪子(なぎこ)先生のやり取りが楽しく、目からウロコがぽろりと落ちる本でした。なぎこ先生が本書の中のミニ・エッセイ「日本語学校の話」で書いているように、<自分にとってあたりまえだった日本という国や日本語について新しい発見を>することができた一冊。構成・漫画担当の蛇蔵(へびぞう)さんの絵も親しみやすく、本書にぴったり。絶妙のコラボレーションでした。
「状況に合った敬語の使い分けは難しいなあ」とか、「普段なにげなく使っている標準語って、ちょっと前まではちっとも標準語じゃなかったんだ」とか、色々と発見があったなかで、特に「おっ!」と思ったのが、日本と外国の文化の違い、習慣の違い。第4章【トコロかわれば】の中にある「恐怖!マルだらけの答案」が興味深かったなあ。正解にはチェック印を、間違っていたらマル印をつけるのが、アメリカ、中国、フランスといった国々の習慣。日本とは逆なんですね。<コントローラーに○×が付いているゲーム機の操作も逆。日本なら○ボタンを押すと「決定」、×ボタンは「キャンセル」ですが、米国版は逆。×が決定、○がキャンセルです>ってところも、ジェスチャーの違いと同じく、文化・習慣の違いが感じられて面白かったです。
蛇蔵さん、凪子先生、続編を期待してまーす。
紙の本
ベストセラー
2016/01/23 19:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本語教師でも知らなかったことがいっぱいの本ではないでしょうか。
ためになる知識、雑学などがいろいろ載っています。