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電子書籍

結末

2016/02/21 02:34

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投稿者: - この投稿者のレビュー一覧を見る

作品全体を通じて、流美や役立たず教師にイラっと来る事が多く、
これは常に恐怖や脅威に対して完全に屈服し、目を反らして、
別の者に悪意をぶつける汚さに対する不快感から来るわけですが、
そもそもこれは生まれ持った個人の性質というよりは、
集団の悪意が生んでしまった闇という要素が強いのではないかと思います。
教師に至っては、最後の最後まで、恐怖対象であった生徒本体と向き合う事はなく、
親に暴言と暴力をもって向かって行く始末。
バカ親に対して吐き捨てたくなる気持ちもわかりますが、
そもそも自己のトラウマ解消のために教職に就いた時点で、
何か方法を間違っているのではとも感じる部分も。
ただ背景を思えば、流美同様に気の毒な立場でもあり、
ここで憎むべきは個人ではなく、個人をここまで追いやった要因そのものなのではないかと感じます。

妙子VS流美は、最初からこのカードで戦うべきという感じなので、
ある意味納得の行く潰し合いかと思います。
罪悪感があるだけ更正の余地があるとは言え、流美という狂気を生んだ原因は
やはり妙子のイジメ行為にあるわけで、自らが生んだバケモノと戦うという言わば自業自得展開。

主人公の結末も予想どおりの展開となり、これはもう仕方のない事とも感じますが、
心は家族とともにあった事が伝わってくるモノローグには涙が零れました。

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