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作品全体を通じて、流美や役立たず教師にイラっと来る事が多く、
これは常に恐怖や脅威に対して完全に屈服し、目を反らして、
別の者に悪意をぶつける汚さに対する不快感から来るわけですが、
そもそもこれは生まれ持った個人の性質というよりは、
集団の悪意が生んでしまった闇という要素が強いのではないかと思います。
教師に至っては、最後の最後まで、恐怖対象であった生徒本体と向き合う事はなく、
親に暴言と暴力をもって向かって行く始末。
バカ親に対して吐き捨てたくなる気持ちもわかりますが、
そもそも自己のトラウマ解消のために教職に就いた時点で、
何か方法を間違っているのではとも感じる部分も。
ただ背景を思えば、流美同様に気の毒な立場でもあり、
ここで憎むべきは個人ではなく、個人をここまで追いやった要因そのものなのではないかと感じます。
妙子VS流美は、最初からこのカードで戦うべきという感じなので、
ある意味納得の行く潰し合いかと思います。
罪悪感があるだけ更正の余地があるとは言え、流美という狂気を生んだ原因は
やはり妙子のイジメ行為にあるわけで、自らが生んだバケモノと戦うという言わば自業自得展開。
主人公の結末も予想どおりの展開となり、これはもう仕方のない事とも感じますが、
心は家族とともにあった事が伝わってくるモノローグには涙が零れました。
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3巻で登録。こんなマンガみたことなかった。これを描き切った押切先生は本当にすごい。登場人物の表情がいちいち怖い、切ない。
しょーちゃんが出てくるところはほとんど涙ぐんだ。
まさかの相場くんの"変態っぷり"に背筋が凍った。そして春花がどこまでいっても美しい。最後、あの人を倒すために振り返り、想いを巡らせて目に涙を浮かべる場面、家族に想いを馳せるシーンは本当に辛かった。
救いがない。「あの時ああなってれば……」と、しても何も意味がないのに悔んでしまう。
人には推薦しにくい(実際1人にすすめて「鬱になった」と言われた)けれど、読めば普段自分が"人の気持ち"や"家族"をどう見ているか考え直す機会になると思うので、是非。
テーマソング:Insomnia/the HIATUS
Antibiotic/ 〃
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3巻で完結しているので集めやすいし読み終えやすい。いじめを受けて家族を殺された少女が復讐するお話。展開は良く言えばテンポが良く、悪く言えば駆け足気味ではあるが(特に3巻)、人間の暗い心情を生々しく描写していて、「痛い」と思わせるえげつないシーンも多々見受けられる。ありえなさそうでありえるような、そんな世界観。復讐を題材にしているのでやはり読後の後味は悪いが、それ以上に美しいと思えるはず。
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心がぎりぎりぎりぎりと。なんだよこれ!って。なんでこうなるんだよ!って。胸を締め付けられながら。知らず奥歯をかみしめながら。顔をゆがめて読み終えて途方に暮れよう。みんなで精神破壊(メンチサイド)されて力なく笑おう
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通して読了。1巻の段階では胸糞悪く、なぜこんな作品を作ったのかといった気分であった。2巻で復讐が始まり、3巻では結局狂人ばかりという結論に。
誰も救われないエンドというのは良かったかと。狂気が伝わってきて臨場感があった。人に薦める作品ではないが悪くない。
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壮絶に悲しい引力のある全滅ストーリー。いや全滅でないところがまた絶望的かも・・・。田舎の過疎で閉鎖的な学校に、一人の美少女の転入により鬱屈していた生徒たちのバランスは崩れ、彼らは凶器へと追い込まれていく。でまあバトルロワイヤルな展開になってしまうんですが。悲しいのは、そんな彼らも家の中では、お母さんにあまえんぼだったり、親とうまく行ってなくて寂しかったり、将来に悩んでいたり、普通の子供であるところ。些細な愛情を丁寧に掬いとるから、余計に容赦ない。全三巻でこの強烈さはこの表紙の絵柄からは想像もつかない。つらいけど、なんだか読み返してしまう。さぬき、泣かしてごめんね。
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閉鎖された環境がうんだ悲劇。東京から引っ越してきた主人公春花へのいじめが度を越えたことから始まった復讐劇。
とにかく殺人描写と歪んだ人間たちの表情が秀逸。狂気に満ちたこの作品に多いに魅了された
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完結巻。最後は消えるという事でいいのかな。
結局全て狂気でした。やや駆け足気味で闇の部分が分かりかねるところ。代わりにポンポンと進む進展は疾走感がある。殺人だけど。
ホラーではなくサスペンスに近い。
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とにかく、みんな可哀想な話。
きちんと話せない人向け。キレるまで対話を怖がるからこうなる、という意味で中二病的
(`;ω;´)で、心に残る。
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全3巻、一気に読んだ。
決して後味の良くない悲劇だが、これを狂気と言ってしまうセンスは僕にはない。その理由は単純で、誰もおかしくないからだ。
人が無慈悲に残酷に殺される。それは漫画と言えども目を背けたくなることである。
しかし、この漫画で殺人を犯す人間に、理解不能な壊れた人間などいない。壊れていないからこそ殺さざるを得なかった。
殺人を肯定するつもりはないが、それが事実であれ虚構であれ、悲劇と言うより他に言葉は必要ない。
なぜ殺したのか。誰が悪いのか。もっと他に解決方法はなかったか。そんなことに直結してしまう短絡思考こそ、イカれてはいまいか。
人が殺され、命が奪われた。そこで真っ先にするべきことは、悲しむという行為だ。
心の底から悲しむこと。ただ悲しむこと。それができない人間は、いつか人を殺す。あとは単なる確率の問題だ。
春花が最後に雪原へ放つ、たった四文字のひらがなは、すべての罪を代弁する。
なんて悲しい物語なのだと、僕は思った。
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重い、痛い、烈しいの三拍子揃ったメンヘラー漫画。序盤、閉塞的な雪国の学校に転向したヒロインが、一欠けの良心も感じられないようないじめを受け続ける。何の救いも抵抗もなく、ひたすらに。それが反転するのが、一巻のラスト。以降怒涛の展開で、ある意味予期された通りのエンディングを迎える。終盤、全てが加速度的に崩壊していく中で、ヒロインの周りだけ、さながら巌流島の決闘のような張り詰めた空気を漂わせる演出は見事。正直絵は下手と言ってさしつかえないレベルだが、ヒロインが不思議とかわいいし、場面の描き分けは出来ているので読める。なにより、緩急というか、静と動の切り替えが巧み。全体として作品のクオリティは高く、グロ抵抗がある程度ある人間であれば、読んで損はしないと思われる。メンタルヘルスに少なからず問題があるような人にとっては、惹きつけられてやまないような作品になりうるだろう。ただ、どんなひとであれ、読後はとにかくくら〜い気持ちになることは間違いない。
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#manga
1〜3巻読了。
おお…これは…
閉鎖的な田舎町へ転校してきた少女が、理不尽ないじめにあい、家族を惨殺され、復讐し、裏切られ、消えてゆく。
いじめ問題を扱う作品の常で、個人的には非常に不愉快ではある。殺人までを犯したいじめっこたちへヒロインが逆襲する姿はカタルシスを感じざるを得なかった。
が、それ以上に、徐々に歪んでゆく人間の描写が秀逸で、なによりヒロインの諦観、光を失っていく目と表情。血にまみれたその相貌が、なんとも美しく…
正直広く一般の方におすすめできる作品ではありませんけども、不条理とかグロが平気な方には是非。
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あらゆるところで救いようがない作品として
必ず出てくるミスミソウもいよいよ最終巻。
春花と残されたその家族は一体どうなるのか、
クラスメイトや殺害されたその親、
担任の先生、そして相葉くん、
すべてに決着を付けて(しかも1巻あたりの伏線も回収)
しみじみとしたラストのコマに持っていくのはさすが!
超鬱です!
わずか3巻ながら読んだ後どっと疲れました。
万人には勧められないとは言え、
単なるイジメとその復讐ではなく
ボタンの掛け違えが取り返しのつかないことになる、
という小さな事象をよく考えて行動する大切さを
分からしめるためにも
私的に万人に読んで欲しい作品ですな。
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まとめて一気に読んだ。
救いようのない絶望と人物の異常性は結構すき。
最後の主人公の泣いたとこで
一緒に泣いた。つらい。
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回っちゃいけない歯車が回っちゃいましたねー、やっぱりこの子達、行動力があるんです。でもそれを修正してくれるハズの周りの人達が貧弱極まりない。
自分の力で耐えて自分の力で断ち咲く。それが三角草、題材は最高の物です。救えない展開ですが、これがあるのもまた漫画の醍醐味ですね。
最後に、ミスミソウは遠くで見れば傑作であるが近くで見ると駄作である。そんな綺麗で凛々しく優雅にそびえ立つが、一旦登れば困難を極める富士山のような作品である。
しかし、どちらも見た人は言うだろう、それでもミスミソウは傑作であると