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八木重吉 雨があがるようにしずかに死んでゆこう

八木重吉 雨があがるようにしずかに死んでゆこう みんなのレビュー

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みんなのレビュー5件

みんなの評価4.5

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紙の本

悲しみをじっくり味わいたい詩集

2010/08/27 20:33

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「永遠の詩」全八巻の最終巻八巻めは、八木重吉。八十篇の詩が収められている。短詩詩人であった八木重吉ゆえの多さである。
 巻末のエッセイは、作家の江國香織が担当している。

 詩は悲しみだけをうたうのではない。
 怒りも喜びも絶望も切なさも希望も勇気もうたうのが詩である。しかし、どこかで悲しみがひそんでいるのも詩の特長ではないだろうか。
 本書の扉に八木のこんな言葉が記されている。「この貧しい詩を、これを読んでくださる方の胸に捧げます。そして、私を、あなたの友にしてください」。
 私には「貧しい」が「悲しい」に見える。「私」は「悲しみ」に思える。

 わずか29年の生涯であった八木重吉だが、こうして何年にもわたり多くの読者を魅了してきたものは、透きとおるような重吉の悲しみの表現ではないだろうか。
 「雲」という、わずか四行の短詩がある。「くものある日/くもは かなしい//くものない日/そらはさびしい」
 小学生にも書けるような語彙のつらなりながら、長い生涯を生きえても表現できない、研ぎ澄まされた感性がうかがえる。それは悲しさをしった人間だけのものである。
 あるいは「春」という短詩。「桃子」と幼きわが子に呼びかけたあとで、「お父ちゃんはね/早く快くなってお前と遊びたいよ」とつづく。たったこれだけの詩に、重吉の万感の悲しみが満ち、あふれだしている。

 詩は悲しみだけをうたうのではないだろう。
 しかし、悲しみから逃れられない人間を救うのも、また詩である。
 八木重吉の詩はそんなことを教えてくれる。

 ちなみに、表紙の「雨があがるようにしずかに死んでゆこう」は「雨」という詩の一節である。

 ◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。

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2011/10/12 20:43

投稿元:ブクログ

八木重吉の詩集はいくつかあるけれど、この本は選定や解説も、そして装丁もいい。詩人のピュアな素朴さそのままのような感じがする。

2010/06/23 20:28

投稿元:ブクログ

こんなにも心にしん、とひびく詩があるかと驚く。
人は、限りない幸せの中にあってもどこか底の方では終わりのないさびしさと生きてる。
さびしさだけが唯一本当の隣人。
静かにせつなく、どこまでもやさしい詩。

2011/03/06 01:22

投稿元:ブクログ

ずんがつんと響くのではなく、じんわりとあたたかい水がさわさわ沁み入ってくるような、とても静かながらも溢れ出ることが出来る根にある強さを感じました。年を重ねるごとに意識して見えなくした感情や、無意識のうちに消してしまった想いという、スポンジみたくすかすかになってしまった私を潤すように、ゆっくり、ゆっくりと沁み入るんです。それこそが詩であり、言葉のあるべき姿だと私は思います。

2014/03/09 01:08

投稿元:ブクログ

男性詩人はなんとも儚げな印象の詩が多いですね。表紙の詩には思わずハッとするような透明感のある儚さがありました。冒頭に「こんな簡単な詩、自分にも書けると思った」みたいな前書きがありましたが、そういう前書きがあってなお、「なんでこれをもって詩としたんだろう?」と思うような短くてさらっと書いたようなサッパリした詩がたくさんありました。「えんぜるになりたい」という文句がありましたが、ほんとうに、「えんぜる」のように軽やかですね。わたしは宗教をもたないのですが、最後の詩には涙ぐんでしまいそうになりました。

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