紙の本
被災地を勝利に導く女神
2020/01/23 06:44
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ギリシャ神話のニケを思わせる、ひとりの少女の成長ぶりに励まされます。翼が消えて地に足をつけた丹華を見守る、ゼロ先生の優しさも感動的です。
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またもや内容を知らずに読み始めて、頁をめくる手が止まる・・・う、震災の話だったか。。。
いずれにしても読むのですが、だから知らずに読み始めてしまった方がいいのですが。
心を決めて読み進めるが、また止まる・・・え?そっち系の話!?(そっち系ってどっち系だか知りませんがw)
それでも懲りずに読み進める・・・ふむ、書かれてあった非現実的な出来事は棚上げにしてよい感じの希望と救いと、思いのこもった物語でしたね。
受け止め方は様々かもしれませんが、ご一読をお勧めいたします♪
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『サモトラケのニケ』ときましたか。
『まぐだら屋のマリア』に続く力業(爆)。
阪神淡路大震災というリアルな出来事と
少女が空を翔ぶというファンタジー要素が
無理なく同居している感じがした。
大人向けというよりはジュブナイル小説というテイスト。
阪神淡路大震災を知らない世代に読んでほしいし
そのうえでどう感じたのかを訊いてみたい。
サモトラケのニケ、で思い出したのだが
昔読んだ本で
『理想はサモトラケのニケの微笑み』というような
フレーズが出てくる話があったんだけど
それが何だったのかがどうしても思い出せなくてモヤモヤしている。
…気になる。
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最初の震災の場面からツライお話かなと思って、前半を読んでから一度期間を置いて、読むまでに本棚に1年置いてしまいましたが、やはり信じて良かった原田マハさん!素敵なお話でした!!
地に足つけて生きていきますという最後にホッコリ。
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阪神淡路大震災をモチーフにした、震災で両親を亡くした3人の兄妹と、兄妹を救った医師の話。
悪くないんだけど…ちょっと表面的過ぎるというか、浅いというか。
ネーミングも、個人的にはあまりいいと思えない。
テーマがテーマだけに、あまりに真面目に深読みで描くと重くなりすぎるという懸念があって、ネーミングやら、正直ちょっと唐突すぎるファンタジー的設定やらを取り込んだ、という著者の狙いなのかもしれないけれど、そこのところが私にはマイナスにしか感じられなかった。
著者は割と好きな作家だけれど、著者が狙ったところが自分には今ひとつ、ということが時々あって、今回はそのパターン。残念。
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前を向こうとする姿と
どうしようもなかった事実で
読みながら、涙がとまらなかった
震災からの長い時間、必要だった時間
でも、その時間を過ごせなかった人もいる
切なく悲しいけれど
あたたかく包んでくれるものがたくさんある
ただ、どうしても
タイトルの「翔ぶ」ことについて違和感がある
唐突というか、ここでファンタジーなのか
少し、受け入れがたかった
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災害のテーマのものを読むと考えてしまうこと。
被災した地域の人だけ
なぜ咄嗟に人生最大の決断をしなくてはならないのか。
それでなくとも大変な環境なのに、畳み掛けるように我慢我慢を強いられるのか。
なぜただ生きていこうとしているだけなのに長い間憐みの目でみられてしまうのか。
なぜ被災前のような『普通の日常』に戻れないのか。
阪神大震災発生からはじまるこの物語も
涙しながら理不尽なこんなことを鬱鬱と考えてしまいます。
ほとんど関西弁だからでしょうか。
笑いが日常のそこかしこにある関西人が登場人物だからでしょうか。
主人公である、イッキ・ニケ・サンクの兄妹と
その兄妹を助けて一緒に生活をするゼロ先生の明るさに助けられ
時々泣くことから脱出し、笑ったりしてしまいます。
ニケに起こった奇跡。
これは必要かな…と読み進めるとラストの盛り上がりで
そういうことだったんだ、こういうことの表現だったんだと判りました。
さすが勝利の女神!と納得の一冊です。
しんどいときほど笑い飛ばすゼロ先生がカッコいいです。
笑いと誰かを想う強いエネルギーで
温かい気持ちに包まれてます。マハマジックですね、これは。
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全くの小説(ライトノベルではないけど)だけど。
面白かった。『楽園のカンヴァス』『ジルベルニーの食卓』
ととても面白かった小説の著者だったので読みました。
阪神大震災の罹災した兄弟と人々の話。
息子に読ませたいと思いました。『永遠のZERO』なんか
よりずっと泣きそうになる話でした。また単に涙もの
ではなくて、構成や主人公たちの描き方とか
よかったと思います。
“大丈夫、翔べるって。
こうしてな、こうして。翔ぶねん。“
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とても良い作品だった。
阪神大震災で両親を亡くした幼い三兄妹が助けてくれたおっちゃんとともに前を向き成長していく過程にウルッときてしまう場面もありました。
三兄妹の名前がなんとも馴染みにくいものでしたが…あとは、まさかの展開でそれまでの現実的な話とのギャップにちょっとついていけなかったかな…良い話なんですけどね。
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内容紹介
泣き叫ぶことしかできなかった、あの朝。
二度と大切なものをなくさないように、あたしは強くなりたい。
1995年、神戸市長田区。
震災で両親を失った小学一年生の丹華(ニケ)は、
兄の逸輝(イッキ)、妹の讃空(サンク)とともに、
医師のゼロ先生こと佐元良是郎に助けられた。
復興へと歩む町で、少しずつ絆を育んでいく四人を待ち受けていたのは、
思いがけない出来事だった――。
少女の強く切なる祈りが起こした、やさしい奇跡。
『楽園のカンヴァス』の著者が長らく温めてきた、心ゆさぶる再生の物語。
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阪神大震災で両親を亡くした三兄弟。医者の先生も妻を亡くし、息子に縁を切られてしまい、先生と三兄弟は一緒に暮らすことになる。長女のニケは好きになると羽が生えてしまうという面白いファンタジーをそなえた作品でとても面白かった٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
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泣いた、泣けた。
ニケの切なさに、純粋さに。
ゼロ先生の優しさに、男気に。
至る所で涙が零れて仕方がなかった。
阪神淡路大震災で被災し、両親を亡くした三兄妹の物語。
主人公ニケの幼い関西弁が、そのやるせない心情を見事に表現している。
心と体に深い傷を負ったニケ。
でも、そこに現れたスーパーマンのような優しいおっちゃんゼロ先生。
そして、ニケの他人を思いやる純粋な気持ちが奇跡を起こす。
“大丈夫、翔べるって。
こうしてな、こうして・・・・・・ほうら。
翔ぶねん。“
原田マハ、何でも書けるんですね。
その抽斗の多さに脱帽です。
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神戸の震災で大事な人を亡くした3兄弟と一医師が一緒に立ち直ろうとする姿勢に涙がこみあげてきた。
両親を亡くした幼い3兄弟がどんなに心細い思いをしたかと思うと、胸が押し潰されそうになるが、救いの手があったことにホッとする。
また、途中から”羽が生える”という非現実的な事が描かれていたが、大切な人に会いたいという思いが、羽を生やしてでも飛んでいきたい、となっているのだと素直に受け止められた。
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すごく現実的なお話とファンタジーが入り混じったようなお話。子供にも大人にも心にしみてくるような内容。
友達がいなくても、孤独でも、大切にしたいということが自分の中ではっきりしていれば人は強く生きていかれるのかも。そして何よりも大事な家族がいれば。3人が一緒に生きることができたのは本当に良かった。
とはいえ、丹華はつらい小学校時代だっただろうな。そのつらさを乗り越えて、きっといいお医者さんになるんだろう。
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阪神大震災で目の前で両親を失った三兄弟は
その時出逢った「おっちゃん」と暮らしていく。
泣けたし切なくも温かかった。
心の隙間を埋めるための読書…わかるー。
【図書館・初読・1/31読了】