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前回紹介した山川出版社の『詳説世界史学習ノート』の下巻となります。利点も欠点も前回と同じなのですが、私はどうも東欧近現代史が苦手なようで、いろいろと間違えてしまいました。備忘録がわりに、戦間期、スターリン死後からフルシチョフのスターリン批判あたり、フルシチョフ解任後、新ベオグラード宣言やソ連崩壊前後と大体4期にわけて、記述させてもらいます。
戦間期
●ポーランド
・ポーランド=ソヴィエト戦争(1920)により領土拡大
・議会政治が混乱し、ピウスツキが独裁権掌握(1926)
●チェコスロヴァキア
・初代大統領マサリク、第2代ベネシュにより安定した民主政治が行われる
●ハンガリー
・ハンガリー革命でベラ・クンによりソヴィエト政権樹立
・ソヴィエト政権崩壊後、摂政ホルティ(しかし王位は不在)の権威主義体制
スターリンの死(1953)~フルシチョフのスターリン批判(1956)
●ポーランドのポズナニで反ソ暴動→ゴムウカのもとで自由化路線
●ハンガリーの反ソ暴動はソ連軍が鎮圧し、ナジ=イムレが処刑される。
フルシチョフ解任(1964)後
●ルーマニア・・・石油資源をもっており、独自色を強めていく
●アルバニア・・・中国を支持
●チェコスロヴァキア・・・「プラハの春」(1968)
→ドプチェクにより自由化が推進されるも、ワルシャワ条約機構軍が介入
新ベオグラード宣言やソ連崩壊前後
●ポーランド・・・ワレサ率いる自主管理労組「連帯」による反体制運動(1980)
→ワレサは1990年に大統領となる。
●チェコスロヴァキア・・・チェコとスロヴァキアに分かれ、初代チェコ大統領にハヴェルが就任
●ルーマニア・・・反体制運動が激化し、チャウシェスク夫妻が処刑される(1989)
●東ドイツ・・・ホネカー退陣後、ベルリンの壁崩壊(1989)、ドイツ統一(1990)
あと、間違いが2カ所ほどありましたので、それを指摘しておきます。
12頁(5 イギリス=オランダ )戦争(17世紀前半)
→イギリス=オランダ戦争は1651年の航海法以後なので、17世紀後半とした方がよい
133頁(1989年時点のEFTA加盟国にイギリスが色塗られている)
→イギリスは1973年にデンマークとともにEFTAを脱退してECに加盟しているから、これは間違い(デンマークはきちんと色が塗られていない)