紙の本
前衛的でビックリ
2022/01/24 23:06
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
シュールレアリストの自動手記か、はたまたビートジェネレーションの自発的創造性か。日本のお堅い文壇で受け入れられるのは、まだまだ先なのかもしれません。
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これはペンです / 初出 新潮 2011年1月号
良い夜を持っている / 初出 新潮 2011年9月号
解説 (奥泉光)
『これはペンです』 2011.9 新潮社刊 文庫化
カバー装画 北澤平祐
カバー印刷 錦明印刷
デザイン 新潮社装幀室
印刷 大日本印刷
製本 憲専堂製本
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表題作『これはペンです』、『良い夜を待っている』の2篇を収録。どちらも文庫本で100ページほどと、さほど長くはない。
円城塔は不思議な作家で、純文学ジャンルから見ると非常にSF的に見え、SFジャンルから見ると逆に純文学のように見える。この本に収録されている2篇は前者だと感じた。
『これはペンです』もユニークで面白いのだが、どちらが好きかと言われると『良い夜を待っている』。『超記憶能力』の持ち主である『父』が描く画は、ちょっと『アルヴァとイルヴァ』を思い出した。
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■「これはペンです」
叔父は文字だ。文字通り。
■「良い夜を持っている」
目覚めると、今日もわたしだ。
それぞれの書き出しだが、短く端的で膨らみがある。
そこから始まるのはどちらも物語というよりは、徒然なレポートのようなもの。
叔父や父といった近親者が、妙に遠く、特殊な存在である。
自動文章生成の叔父、
超記憶のため二重写しの街に心漂わせる父。
飄々と孤高に生きることをしている。
さらにスポットは語り手自身の意識にも亘る。
最終的には書くこと考えることについての小説になっている。
やはりこの作者の書くものは素敵だ。
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自分は、モノを読みたいという欲求がわりと強い方だと思う。
反面、モノを、何かを書きたい、という気持ちにはてんでならない。
なぜかなぁ、そのふたつはたぶん近しいのになぁ、と感じていたけれど、この本を読んで、なんとなーく納得。
ものを書くとはなんと不思議な営みなのだろう。それはあまりにも謎めいた行為。だって、「書く」ということは、こんなにも複雑で、曖昧で、困難で、破壊的。
とてもじゃないけどそんなこと、自分にはできませんやね。
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良いタイトルというのは、自らハードルを上げるものだけど、これはジャケ買いを裏切らない良書。まぁ円城塔じゃなきゃ読まないと思うけど。
表題『これはペンです』は書くことについて書くことについて書かれた小説。お膳立てを外して、純粋に内容だけ見れば、これは私小説の範疇じゃなかろうか。
『良い夜を持っている』は、円城節の読みにくい文章で始まるけど、途中で唐突に普通の小説みたいになったのでびっくりした。
解説に奥泉光がクレジットされているのも最適。
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初円城作品。
ということで、ん?これは小説なの??というところがよく分からなかった。
併設の良い夜をの方が気に入ったかも。父親が死んでいく時のことを想像するのに、うわあ~><ていう切なさが押し寄せる。てなわけで、こっちのが切ないー><みたいな、私が慣れ親しんできた小説的読み方しやすいなぁ、と。
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表紙と題名がすてきで購入しました。最初は理解できなくとも、この本がもつ匂いや雰囲気、醸し出す空気を感じることができれば良いんじゃないかと思います。
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めっちゃ面白かった。
いや、正直言うと、収録された二編のうち最初の表題作『これはペンです』は読み始めてもさっぱり訳がわからなかった。読み終えた時点でなんとなく面白いような面白くないような…ただ、文章は好みで読んでいて心地よさを感じたので読み進められたのかな。
んで、二編目の『良い夜を持っている』で一気にこの世界に引き込まれた。最後まで読み終えて一編目の理解も進んでじんわり面白さが感じられる!
これは本当にすごい作品だった!
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とても優しい言葉で書いてあるが、難解…
素因数分解とか、量子力学とかそんな感じ
磁石を炒めるところが おもしろかった。
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難解で、たぶん1/3も理解できてないのだけど、けっこうすき。かも。
解説読んで、読み直したい一冊。
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うーん、わからん。読んでて楽しい気がするからそれ以上は何もいらんと思えば楽なんだけど、そう思うには一作がちと長くてワンアイディアストーリーとして読むのはちとしんどい。わからんのは元々オイラの手に負えないからなのか、通勤電車で居眠りしながら読んでるからなのか。
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表題作「これはペンです」と「良い夜を待っている」で1つの話。「良い夜を待っている」を読まなければ意味化が不十分になり,「よく分からん」という感想になっていただろう。
わかりやすい物語ではないが,物語の構造になっている。テーマは私の専門領域に近いので何となく分かるし,興味を持てるものだったが,かといって物語の理解を促進する者ではなかった。
このような物語を創り出す作者の感性に驚く。自分じゃとても思いつかない。
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いいなー、
非実在かもしれないけど定期的にお手紙くれる叔父さんほしい。
自分が自分と同一であることを認識してくれないお父さんはまったくほしくないけど。
(ちょっと何を言ってるかわからないとは思うのだけど、あらすじなんて説明できないので省略します)
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理解しきれていない。長期休暇中にまた挑戦する。言語について掘り下げられた一冊。『良い夜を待っている』の方が好き。言葉にして説明することが難しい、抽象的なことを描写している点がすごい。自分が普段目にしているモノが物事の一面にすぎないことを痛感した。言語についてもっとしっていたらもっと理解しやすかったかもしれない。言葉は記号にすぎないこと。モノで記憶する方法。「無」について考えようとして亡くなった父は最後にどんな世界をみたのか。再読必須。見たことのない世界を見せつけられました。他作品も読みたい。