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バハマ・ベルリン・パリ〜加藤和彦ヨーロッパ3部作 みんなのレビュー
- 大川 正義 (著), 牧村 憲一 (監修)
- 税込価格:7,480円(68pt)
- 出版社:リットーミュージック
- 発売日:2014/03/20
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紙の本
加藤和彦の名盤3枚を蘇らせた豪華セット本
2014/06/15 23:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
これを書籍と呼んで良いのかどうか。
本はもちろんある。だが、70ページにも満たない本で、活字もびっしり詰まっているとは言いにくく、どちらかというとビジュアル系の冊子といった感じだ。
そしてその内容はすべて、3枚の音楽アルバムについてのデータであり、関係者の証言であり、当時の写真や何やらに終始している。アルバム1枚分ずつ切り離してしまえば、この頃よく見かけるCDの豪華版の豪華ライナー・ノートのようだ。
そう、やはりどう見ても(見なくても?)この本体価格6,800円の出版物のメインは、3枚のCDなのだ。そして、そのCDというのが、しかるべく方面では有名な、加藤和彦のヨーロッパ3部作と呼ばれている3枚なのだ。
加藤和彦と言うと、一世を風靡したザ・フォーク・クルセダーズのメンバーであり、後に日本人ミュージシャンとして初めてロンドンでライブを行ったサディスティック・ミカ・バンドを作った人であるということで知られていることが多いだろうが、それらと並ぶくらいかあるいはそれ以上に評価の高いソロ作品をいくつも残しており、その中でもこのヨーロッパ3部作と呼ばれているものが名盤と言われているのだ。
そのヨーロッパ3部作が、オリジナル音源からのリマスターとして蘇ったのがここに収められている3枚のCDなわけだ。
リアルタイムで知る世代としては、1970年代後半にこのような音楽を作っていた日本人がいたというだけで驚きだったし、その後もこのような音楽は日本では作られていないのではないかと思う。民謡とか演歌とかではない大人の鑑賞に堪える音楽だと思うし、単にロックの延長にあるとも言えない大人の音楽として聴いていたのだが、そんな音楽が期せずして、30年の時間を経て聴くことができるのだから、うれしいことこの上ない。
2009年に自ら命を落とすという形で生涯を終えた加藤和彦だが、死んでから後もなお彼の再評価が続いている。死ぬことによって彼の作品の全貌が見えてくるということなのかもしれないが、いちファンだった者としてはこうしたオリジナル音源が蘇ってくれることがともかくうれしい。
今さらながらかもしれないが、収められているアルバムは次の3枚。
主にバハマでレコーディングされた、『パパ・ヘミングウェイ』
まだ東西に分かれていたベルリンのスタジオでレコーディングされた『うたかたのオペラ』
フランスの古城にあるスタジオでレコーディングされた『ベル・エキセントリック』
参加していたミュージシャンも、日本を代表する人たちばかりだ。
そうやって考えてみると、やはり冊子は非常に豪華なライナー・ノートと言ってもいいのだろう。
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