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ごめんなさいといえる

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2014/06/02 13:21

投稿元:ブクログ

三浦綾子さんの単行本未収録エッセイをまとめた新刊。「氷点」執筆時の夫・光世さんの日記は本邦初公開!

「妻の如く想ふと吾を抱きくれし君よ 君よ還り来よ天の国より」
亡き恋人を悼んだこの歌に心を打たれ、綾子さんを深く愛するようになった光世さん・・・読み返すほどに心に染み入るような歌。

全編を通して、信仰に基づいた溢れんばかりの愛が感じられる。 

2015/06/07 10:32

投稿元:ブクログ

着ぶくれて吾が前を行く姿だにしみじみ愛し吾が妻なれば 
 三浦光世

 掲出歌への思い出など、三浦綾子の単行本未収録エッセー41編を収めた「ごめんなさいといえる」が、昨年刊行された。

 すでに20巻の全集(主婦の友社)も刊行済みとはいえ、雑誌・新聞等に寄せた小文で、まだ単行本に収録されていないものも多数残されていると聞く。

 そんな本書の最大の読みどころは、夫の三浦光世の日記が、「本邦初公開」として、部分的に公開されていることである。

 周知のとおり、綾子は1964年、朝日新聞「1千万円懸賞小説」に長編「氷点」で入選し、作家デビューを果たした。

 執筆当時、綾子は旭川市内で雑貨店を開業しており、店じまいをしてから、ほぼ1年かけて大作に挑戦したのだった。

 まだ原稿用紙に手書き、かつ、コピー機もない時代である。綾子が書いた原稿を、勤務先から帰宅した夫の光世が、疲れを吐露しつつも、浄書を担当したのだった。
その浄書作業の中で、光世はしだいに気が付いていった―〈妻は、ものすごい小説を書いている〉という事実に。

 ほぼ完成に近づいた1963年12月17日の、光世の日記「よくぞ綾子書いたのう。いや~いや~いや~、書かせていただいたのだ。忘れてはならんぞ」。

 小説の才能に恵まれた妻に向け、よく書いたが、それは大きな力によって「書かせていただいたのだ」。そのことを忘れず、謙虚に精進していきなさい、というアドバイスであろう。三浦光世日記の全貌も、いつか目にできることを願ってやまない。

(2015年6月7日掲載)

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