紙の本
街にはサービスが溢れている
2023/10/14 17:50
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投稿者:Monty - この投稿者のレビュー一覧を見る
日常の風景には驚くほどに多様なサービスが施されている、という眼差しが風景=街を豊かにする。まちづくりに携わる人にとってもバイブルになる本かと思料。
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「あ、いいな」と思う日常的な風景の数々が150種類に類型化された一冊。写真の説得力と、ネーミングのセンスに舌を巻きます。なぜその風景をいいなと思うのか、愚直なまでに徹底した演繹的手法で導き出された150のキーワードは、あらゆる設計に通じるアイデアを提示してくれるはず。その読みやすさとは対照的に、多くのヒントを与えてくれる一冊です。(都市工学専攻)
配架場所:工1号館B図書室,工14号館図書室
請求記号:450-0:I.5,72:I
◆東京大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2003206697&opkey=B147995564129862&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=6&cmode=0&chk_st=0&check=0
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私たちが普段目にする街の風景やそれを構成する様々な要素に、ふと居心地の良さや特別な感情を覚えるのは何らかの法則や要因に基づいたものではないか。その疑問にたくさんの「画像」をカテゴライズすることでアプローチしようとしている。建築の世界の人々にとって、彼らが生み出すデザインに意味を与えることは永遠の課題なのだろう。人々がその生活の中で偶然に作り出すデザインにそのヒントがあるのかもしれない。
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カッコ良くは無いが、何故か美しいものが街に溢れているなぁと思う。ある意味スタイリッシュだが、オリジナリティの強い『癖のあるモノ』達。私自身そこに身を投じれば、恐らくちょっと違和感を感じてしまうもの。そんなモノ達がたくさん載っています。美しい現象のような環境って日常から沢山生まれていて、人の1日の営みのようなものを感じさせるし、想像するのも面白い。
装丁もオシャレです。開くとしっかり180°になるページの作りや側面の繋ぎなども凝っていて面白い。これは恐らく、机の上で読む事をおすすめしているのか分かりませんが、ながら読みよりはしっかり向き合う本になっているのも、環境作りをしている方が作っているだけあるなあと思ったり。子供達にも読ませると面白いかもしれません。
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日々の暮らしに気づきを与えてくれる、とても優しい本だと思った。写真をまとめあげるのはとても大変な作業だっただろうが、それをやり遂げてくれて本当にありがたい。また、大学院生の考察がどれも鋭いもので驚いた。
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日常の気になる風景や現象を写真におさめ、それらの膨大な写真群からユニット化、グループ化し、魅力的な空間や場所の在り方を探ろうと試みたものである。
それらは「パタン・ランゲージ」のような現象から普遍的なパタンとかコードとかに図式化するものではなく、「サービス」という切り口からすべての風景を一元的に捉えようとしている。その発想がおもしろいと思った。
巻末の学生コメントのなかにあった、
「使い手の感覚的な要求を、『満足』という視点から捉え直すことによって、それに適った多様なサービスの可能性を参照しつつ、具体的な形式に落とし込むというプロセスが大切だ」
という文章に納得した。
つまり形式から考えるのではなく、サービスの受け手の「満足」が目的なのであって、そのためにはどのような方法があるのか、ということである。
ポエティックな書籍なようで、色んな示唆に富んだ満足度の高い書籍だと思った。何度も読み直したい。