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面白くて、読後感もとても良かったです。
男ながら性別を女と偽り、旅の舞姫一座「幻蝶」の花形舞姫として過ごす遙華。
ある日、大国の広場で踊りを披露していた最中、国王凱真に王宮で舞を披露するように命じられる。
宴で若き王に見初められた遙華はその夜、夜伽を命じられた。
このままでは男であることがバレてしまうーと、危機感を強めつつも、仲間たちを無事に出国させるために自ら伽をすることを申し出る。
だが、暴君と畏怖される国王は意外な素顔を持っていて―。
幼い頃、血を見たために実戦で闘うことができず、やむなく女として生きてきた遙華ですが、凱真から
―刺客をおびき出すための囮として、花嫁になって欲しい。
と頼まれ、愛する男の力になりたくて引き受けます。
遙華が男と知りつつも、その人柄を愛し側に置こうとする凱真、血を見るのを厭いながらも愛する男を守るためにもう一度闘おうと決意する遙華。
どちらも魅力的なキャラです。
花嫁もの、女装男子、舞姫と好きな設定のてんこ盛りなのも良かったですし、後は、情感溢れる素敵な文章が物語を更に読み応えのあるものにしていました。