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将棋の名人が書かれた本とは知らずに図書館で借りて読みました。昔、将棋少年だった頃が懐かしく思えました。
負ける事が嫌で、勝負を避けてきた自分が小さく感じました。負ける事で学べる事を思い出させてくれた本でした。
将棋がわからない人が読むと、30~40%はわけのかわからない部分があるのかと思いました。
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通算1100敗。将棋界の最多敗戦記録を持つ加藤一二三先生の本。14歳のプロ入りから約60年間指し続けているのはさすがとしか言えません。
山田道美先生の思い出や、対局中倒れられたときに、高野秀行先生が助けた話が印象的でした。
将棋のルールや、加藤先生に興味がある方は、是非手に取っていただきたい本です。
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「神武以来の大天才」といわれた著者半生の自伝です。棋界きっての奇人にして数々の奇人伝説を持ちながら(笑)、その愛嬌ある風貌と語り口から「ひふみん」「パウロ先生」「一(ぴん)ちゃん」などの愛称で親しまれています。そうしたひふみんなので、本書でも奇人の独自観が披露されているものと思いきや、想像に反してなかなかどうして真面目な回想録でしたね。(笑)ひゃー!
天才達が集い、盤と駒を駆使した勝負がくり広げられる棋界において、「天才」と謳われ、名人位をはじめいくつものタイトルを保持した実績を持つひふみんですが、さらに上をゆく大山康晴十五世永世名人や中原誠十六世永世名人をはじめとした勝負では挫折も味わい、スランプにも陥り、そしてそこから何度も這い上がってきた棋士人生だったとのことです。本書は通算1100敗目、棋士生活60周年を記念して書かれたとのことですが、1100敗の反対には1300勝があり、ひふみんの棋界での活躍ぶりがわかろうというものです。
本書は「負けて強くなる」という題ですが、やはり負けるのは大の嫌いとのことで(笑)、そのあたりは流石に勝負師ともいえますが、本書ではその負けた後の次回ということを強調しています。すなわち「負けを次回の糧とする」「負けを引きずらない」ということで、まあ当たり前のことなんですが、ひふみんの勝負の中から実例を挙げた解説が興味深かったです。
しかし一方で力説されていたのが、「乾坤一擲の勝負には勇気を持って踏み込む大胆さが必要」「最初のチャンスこそが千載一遇のチャンスだという気概が必要」「敗勢であっても最善を尽くしていれば勝機のチャンスもあり得る」「直感を信じそれを熟考してから指す」ということで、ひふみんの勝負への並々ならぬこだわりも感じさせられます。
また、ひふみんのカトリック信仰は有名で、本書でもその真摯な態度が窺いしれ、ひふみんなりの誠実な人柄が温かく伝わってきました。
大山康晴や升田幸三の高い壁に立ち向かい、中原誠や米長邦雄といった天才ライバルたちと戦い抜き、そして、谷川浩司や羽生善治といった天才後輩たちともなお戦い続けるひふみんの対局の回想もなかなか面白かったです。
74歳にして現役60年を迎えた現在もなお何かと話題をふりまき、さらなる勝利にこだわり続けるひふみんの今後の活躍を期待します。
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ニコニコ生放送の将棋番組で紹介されていたときに興味を持って購入しました。羽生さんや森内さんの著書と同時期に読了。負けや挫折をものともせず、糧にしてきた人の生き方・考え方とは?
すべてのことに意味があるから挫折もただの挫折じゃない、というのが要のメッセージでしょうか。信仰を土台としたぶれない軸と生来の気質のためか、迷いや葛藤などはほとんど記されていませんでした。もしあったとしてもすぐに軌道修正できる強い信念があるのでしょう。コンディションを常に整えておくという心構え、そのための行動、まっすぐな道を支えてきた神秘体験の話など、天才ひふみんの内面が垣間見えました。なんというか、子供のように素直な人だなぁ、と思いました。
葛藤だらけの私にはとても至ることのできない境地ですが、澄んだ精神状態を作るために有効なことを色々考えて試してみようと思います。対局の裏話や他の棋士の先生の話なども面白かったです。
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ファンだけが楽しめる/ 加藤一二三先生を取り巻く将棋史/ 負けて強くなるというタイトルは多少齟齬があると思う/ 好きだから悪く書きたくないが、なんも知らん人が読んでもなんの役にも立たないだろうなとは思う/
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14歳で史上最年少プロ棋士になり60年。2434局1315勝1118敗(刊行当時)という著者。負け続ければ引退の将棋界で、負けの数がこれだけ多いということはプロとして長期間続けてきていることの証明であり強さの証明であるらしい。負けてきたことを前面に打ち出しているものの強さに対する強いこだわりが際立ちすぎて興味深い。そして将棋の世界の深淵を覗くのが恐ろしく感じてきた。
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ひふみんを知らなけらば、ただの、調子こいた自慢話。
でも、ひふみんを知らない人はそもそも読もうと思わないか。