電子書籍
鉱物から見た地球の歴史
2023/04/15 16:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書では鉱物進化という視点で地球の歴史を見ている。玄武岩と花崗岩の比重の違いから陸地の誕生を説明したり、光合成生物の誕生による大酸化事件で鉱物も大きな影響を受けたことがわかる。特に生物と鉱物が互いに影響を与えた共進化という概念が面白い。
紙の本
ここに、遂に誕生!全地球史を描いた一冊です!
2020/02/05 12:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、広範囲の科学的知識を分かり易く教えてくれることで大好評の「ブルーバックス」シリーズの一冊で、同巻は地球の歴史について書かれた科学書です。同書では、まだまだ未知の世界と言われる地球の誕生について、最新の科学によって究明されてきた事実をもとに、小惑星衝突、超大陸の登場と分裂、生命の誕生、大酸化イベント、全球凍結と温暖化といった一連の地球の創生を描き出した一冊です。内容構成も、「第1章 誕生 地球の形成」、「第2章 大衝突 月の形成」、「第3章 黒い地球 最初の玄武岩の殻」、「第4章 青い地球 海洋の形成」、「第5章 灰色の地球 最初の花崗岩の殻」、「第6章 生きている地球 生命の起源」、「第7章 赤い地球 光合成と大酸化イベント」、「第8章 <退屈な>10億年 鉱物の大変化」、「第9章 白い地球 全球凍結と温暖化のサイクル」、「第10章 緑の地球 陸上生物圏の出現」、「第11章 未来 惑星変化のシナリオ」と知らなかった事実が暴かれます。とっても興味深い一冊です!
紙の本
偶然の連続
2019/11/25 18:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:シャルルマーニュ - この投稿者のレビュー一覧を見る
地球がいかにして今の姿になったのかを詳しく説明している本です。偶然に偶然を重ねた46億年の進化には、本当に感動しました。
少し難しい部分もあり、専門的な知識がないと理解しにくいところもありましたが、それでも地球の46億年の物語はしっかりと伝わってきました。最後の章には地球のこれからのことにも触れられており、興味深いものでした。
紙の本
ちょっと難しいけど新しい発見がいっぱい
2015/09/27 00:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこちこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
人になるまでの進化がいかに偶然だったか、地球自体の進化がいかに複雑だったか。新しい発見がいっぱいでした。少し難しい部分もありますが、わくわくしながら読めました。
投稿元:
レビューを見る
地球の誕生から現在、そして未来の地球について書かれている。
・人間の営みによって、地球環境に変容を与え、ある種の生物が絶滅しても、地球の歴史を考えるとそれは当然のこと
というのが印象的だった。
投稿元:
レビューを見る
地球の誕生から始まり、生命の誕生、全球凍結を経ての緑の地球、そして未来へ向けての変化のシナリオが描かれており、まさに地球の大河ドラマを見ている様な気になった。
特に地質学的な地球の変化と生命の進化は、独立なものではなく、相互に影響しあいながた一つの地球を作ってきたことに興味を惹かれた。
また、46億年という気が遠くなる様な歴史を解明できたのがごく最近の出来事であることにも驚かされる。海底の詳細な地図が作られたのは、潜水艦を安全に航行させるためであったし、精密な地震計が開発されたのは、核実験を監視するためであった。地表のごく一部に生息する、人間同士の小さな争いが、地球の内部構造や生成過程を推測することに貢献したということらしい。
しかし、足下の地球で起きてきたこと、今起きていることについては、まだまだ知らないことが多そうだ。
日進月歩とはいかない学問分野だと思うが、この領域の発見には今後も注目していきたい。
投稿元:
レビューを見る
幾度もの大変化をくぐり抜けてきた地球。激動の46億年を生物と無生物の相互作用という新しい視点で描き出す、驚きに満ちた新しい地球全史。
投稿元:
レビューを見る
ちょっと難しい。岩石の名前とか。でも、地球と生物が互いに影響しあい進化してきたダイナミックさを感じることができる本です。
投稿元:
レビューを見る
塩や水のみならず鉄・マグネシウム・カルシウムなど、生命は多種の無機物を活用しながら進化してきた。
この事実から、生命と岩石・鉱物が密接に関わってきたことは当然なのだが、さほど気にしたことはなかった。
また、生物なくしては存在しない無機物が3000種類も存在するとは驚きだ。
鉱物が生命誕生と進化に大きな役割を果たしたという視点はとても斬新で面白い。
投稿元:
レビューを見る
地球と生命の共進化を扱う一般書は多いけど,冥王代と始生代にこれほど紙幅を費やしてる新書は他にないだろう。特に岩石と生命の共進化に力点が置かれていて,月の形成,隕石重爆撃,プレートテクトニクス,光合成による大酸化イベント,スノーボールアースなど,地球環境の大変化を丁寧に追っていく。
カンブリア爆発以降の生物の多様化,陸上進出はごくコンパクトにまとめられていて,五回の大量絶滅についても簡単に触れる程度。
地球と生命の未来については,億年,百万年,万年,百年単位でそれぞれ描かれていて,各時間スケールで何が効いてくるのか,その視点を優しく解説してくれるのが良かった
投稿元:
レビューを見る
☆いくら、一般向けとは言え、図表もほとんどなく、参考文献もない。ちと読む気にならない。また、「鉱物進化」とか「岩石と生命の共進化」が新しいとか言われているようだが、当たり前のような気がするのだが。
投稿元:
レビューを見る
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB15546814
投稿元:
レビューを見る
地球の歴史を作者の知見を活かして解き明かそうとするサイエンスミステリーの決定版です。
46億年の地球年齢を冥王代、始生代、原生代、顕生代にわけて解説しているので、興味のある時代から読み進めることもできます。
本書の面白さは、やはり微生物から陸上生物が誕生した顕生代の考察です。
生物の進化と滅亡の繰り返しは必然だということが、よくわかります。
例えば、地震を引き起こすプレートテクトニクスは今では悪者扱いですが、長い地球の歴史からすれば大陸移動は大気の組成や気温の変化という意味において、生物にとっては福音であったこと、また気候変動を突然起こす原因は隕石の衝突以外にも局地的な火山活動とそれに伴う氷河の崩壊などを発生させ、生物種の栄枯盛衰は避けられないのですが、その気候変動を人為的にわざわざ早めているのが我々が今やっていることです。
そもそも地球の命綱である太陽の活動変化で地球上に陸上生物がすめる環境はあと10億年が限度だという死刑宣告を受けてもなお、戦争や紛争による殺し合いをやめない愚かな人類・・作者は皮肉を込めてこう書いています。
「人が生き残って進化し、近隣の惑星や近隣の恒星に移住している可能性もある。もし私たちの末裔が宇宙進出に成功したら、地球はかつてないほど大切にされているだろう。外に出てみない限り、人が誕生した場所がいかによいところなのかその真価を知るのはむつかしい」(P341)
失ってはじめてわかるその大切さ・・
また、地球の温暖化で海面も10年で30cmづつ上昇するが、海水が熱膨張するだけで海面の高さは3m上昇する。
「それは人間社会にとっては大きな問題だが、地球自体はほとんど影響を受けない。それは世界の終わりではない。私たちの世界が終わるだけだ」(P351)
余命宣告をされた人間が余生をどう過ごすのか?
人類は今その選択を迫られています。
本書を一読して、この内容をVRで映像化して、多くの学校教育で活用して、国家の枠組みにとらわれない真の意味でのグローバルな視点を持った人材教育を始められたらいいのにと思いました。
1家に1冊の必読書です。
投稿元:
レビューを見る
・宇宙進化(宇宙のエンドゲーム)に続く,時間空間スケールの大きな物語。
・生物と無生物の共進化の物語。
・月の発生原因について初めて知った。
投稿元:
レビューを見る
「鉱物と生物の共進化」を解く第一人者の一人が、その考え方に基づいて地球史を語る一冊。
鉱物なら無機化学、生物は有機化学、というのはほんとに昔の話になってるんだなぁ、と。
例えば放射性同位体比で生物の生きていた時代を同定する、とかいうレベルは昔の話だし、
水がないと地球の多くの鉱物はできない、みたいな実験岩石学的な蓄積も地球史の解析に使われている。
ただ、各々の実験や観察はとんでもなく難解な理論で成立しているのかというとそこまででもない。
あくまで観察と閃きの産物であることは興味深かった。
例えば恐竜絶滅のような変化した時代ばかりが目立ちがちですが、それは他の「一見何も無かった」時代は働いていた、負のフィードバックが働いていたがそういう時代には働かなくなったパターンが多いらしいことも知り。
ちょっとしたバランスの崩れが、生態系(というか生物─岩石系)に大きな変化をもたらしてきたことを再確認できた。
すごく刺激には富むけど、決してむつかしくはない一冊。もっと早く読んでおくべきだった。