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紙の本
令和の今こそ、戦前戦後を生きた日本の数学者の言葉が身に染みます。
2023/01/15 16:44
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:akihiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
文化の型について、西洋はインスピレーションを中心としているのに対し、東洋は情操が主になっている。だから、欧米の数学者は年をとるといい研究はできないが、筆者は情操型なので老年の方がかえっていいものが書けそうだ。。とのこと。
数学者は若いうちが勝負と思っていましたが、岡先生のように隙間の時間を大切にする姿勢に感心しました。私も無意識のうちに、西洋の思想に流されていたのかもしれません。
芸術や宗教についての意見も述べられていて、大変興味深く拝読しました。教育観についても、令和の時代でも共感するところがあり、今でも多くの日本人に読んでいただきたいと思える名著でした。
紙の本
春宵十話の部分が読み終わりました。
2022/01/19 21:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいて、どなたかも書いていらっしゃいますが、教育には情緒がたいせつだと。これが読みたく購入したのですが、情緒と教育者から見た視点が記されていて興味深いです、
紙の本
情緒の風景
2018/10/28 12:39
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まな - この投稿者のレビュー一覧を見る
岡潔の口述を松村洋(当時毎日新聞奈良支局勤務)がまとめあげたのが本書。
本書を読んで湯川秀樹を私は思い出しました。どちらも科学者であるけれど、芸術・古典への造詣や仏教観など、内的世界がとてもゆたかな科学者がいたのだなと思うと同時に、おそらく、市井の人の中にも、言語化できない部分に内包されていた豊かさがおなじようにあったのではないかとも考える。現代にも通ずる未来への示唆に富む本です。
紙の本
教育
2018/05/10 07:29
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
天才と言われていた人でも忘れられてしまう。こんなに早くから教育問題について懸念を表していたが今も教育に問題は残されたままだ。教訓はあちこち残っていてこの本もその一つと言える。
紙の本
凡人には若干難解
2016/10/13 09:44
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トニー - この投稿者のレビュー一覧を見る
不思議な人だ。天才数学者で、かつ経歴も凡庸ではない。自己の信念に生きる人である。
そんな人の書いた文章が凡人の自分においそれと理解できるはずはない、ということが、読み始めてすぐにわかった。
全編、形容しがたい「何か」につつまれている。こういうのを「オーラ」とでも言うのだろうか。
ところどころ、「えっ?こんなこと言っちゃっていいの?」という表現もあるが、共感できる部分もある。
息子に読ませようかと思って買ったのだが、それは取りやめにした。柔らかい頭でこれを読んで全て真に受けたらまずい気がする。
息子が自分の力量を悟って、凡人と天才の違いがわかる歳になったらそっと本棚に入れておこう。
紙の本
おすすめです
2016/03/21 08:15
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kazu - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞にこの『春宵十話』が復刊ブームであるという記事を読んで、手に取りました。まだ途中までしか読んでいませんが、面白いです。文章もとても読みやすいです。
これは、半世紀前に書かれたものですが、今に通じることがたくさん書かれていて、特に冒頭、教育に対して「芽なら何でも育てばよい思っているのではなかろうか」という岡先生の言葉に、いろいろ考えさせられました。
日本中の人に、一読してほしい一冊です。
紙の本
源氏物語のような風情を
2015/12/26 10:26
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タヌ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数学者の文章であり、澱みが無い。理性か論理どころか情緒を語るのである。
日本の失われていくものを惜しむだけでなく、失われるのは日本人の心にある情緒の調和だと説く。
このかたの日本の花鳥風月を愛でる心映えの美しさは流れる文章によって存分に効いてくる。あたかも源氏物語の風情をつくりだしている。
心を整え、まっすぐにして、日本人らしくと。