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米国のSF作家の短篇集(※日本オリジナル編集)。
表題作『霧に橋を架ける』は、序盤こそカフカの『城』『審判』を思わせる不条理小説っぽい雰囲気が、所謂『お仕事小説』に変化していくのが面白い。果たして霧の中には何が潜んでいたのか……?
『26モンキーズ、そして時の裂け目』『《変化》後のノース・パークで犬たちが進化させるトリックスターの物語』は動物が重要なモチーフ。特に『26モンキーズ~』は不思議な味わいで印象的だった。『蜜蜂の川の流れる先で』も犬の存在感がおおきい……はずなのだが、主人公の乗っている車(スバル・フォレスター)が妙に気になる。スバルの代名詞とも言えるインプレッサやレガシィではなくフォレスター。しかし車種まで決まっているなら、地の文でもフォレスター表記にして欲しい……スバル連呼されるとインプレッサが先に浮かんでしまうw
その他、異星人とのセックスを扱った『スパー』が面白かった。
しかしこの本の印象を一言で表すと、やっぱり『フォレスター』なのだった。BRZではオフロードが走れないから話が成立しないとしても、インプレッサでもレガシィでもなく、フォレスターをチョイスするセンスが渋すぎるw
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あかん、意味判らん、途中白旗。短編集なんだけど、表題作までとても辿り着けん。
このところ、ヒューゴー賞何たらっての全く面白いと感じないんだが、老けたのか、時代に追いつけんのか、脳みそが固まって来たのか。
いずれにしろ、面白いと感じられないものを無理して読む気もせん。
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タイトルに惹かれて手に取って大正解だった短篇集。
「26モンキーズ、そして時の裂け目」(変なサーカスのマジックショーに出てる消えるサルたちの話。好き)「スパー」(ヘン)「水の名前」(ヘン、好き)「噛みつき猫」「シュレディンガーの娼館」(かなり好き)「陳亭、死者の国」(かなり好き)「蜜蜂の川の流れる先で」(すっごい好き。リリカルなのに甘すぎない、なんだろう、説明できない、生理的に好きなもの。とても好き。私にとって、この1作だけでこの短篇集を読む価値があった)「ストーリー・キット」(これも好き。なんか痛々しく壊れかけてる)「ポニー」(アメリカのアグレッシブなYA作品にありそう)「霧に橋を架ける」(これが「SF」なのであれば、私はSFが苦手じゃないのかな。かなり好き)「《変化》後のノース・パークで犬たちが進化させるトリックスターの物語」(やれやれ、とても好き)
SFが苦手なリリカルな人ならきっとこのよさをわかってくれるはず!
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海外文学は読むのに難が多いのだけど、これは別格。
種類は異なる喪失の物語たち。けれど、どの物語もただ失うのではなく、失ったときになにかしたが残る。これは、なんだろう。
朽ちても、天命を遂げても、別れる日がきても、「無」にはならないんだと思える。
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表題作を含む短編集
乗れなかった。独特の突飛な背景とそこでのドラマが楽しめるなら好きになる作家さんだろうな。
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SF。短編集。
しばらく気になっていた、初めて読む作家。
正直、全体的に苦手な作風だったが、表題作がとても良かった。
とにかく世界観・雰囲気が良く、人間ドラマも濃厚。
工学的な内容も、工業を学んだ経験のある自分には親しみやすい。
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表題のヒューゴー賞受賞作はじめ、11遍のSF短編集。世界観はじめ文体もかなりクールで、ある意味SFらしさを感じない作品ばかり。表題作の「霧に橋をかける」は大人が楽しめる上質なファンタジーで、じっとりはびこる緊張感が、序々に溶けて温かみが残る作品になっている。ただその分、全体的に華はない、のかな。