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カウンセラーという仕事をする人もいち人間に過ぎないという事がよくわかる。一つ一つを特別なものとしてみることをせずすべての物事をありのままに受け入れていくこともまた大切なことなのだと感じる。
特に第2部が良いこの部分だけを抜き出し小説的に書き直したら面白いかもしれない。
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表紙に驚いた。
これって逆に手に取りにくくないか・・・?
面白かった。
なんといか、授業とは違う視点で学べた感じ。
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すごい表紙! とあけすけな内容(でも、まじめ)。年寄りの繰り言っぽくも読めるが、カウンセラーの本音がけっこう出ています。
P039
狭いカウンセリングルームの描写
カウンセリングルームは、英語では「えっちな部屋」の意味もある。
P065
思い切った言い方をすれば、カウンセラーとは、バーやクラブのチーママ、占い師、そして新興宗教の教祖を足して3で割り、そこに科学的な専門性という装いをまぶした存在である。
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「強制」と「自己選択」を両立させる。それがプロ。若き日の精神科病院体験を経て、開業カウンセラーの第一人者になった著者が、「見て」「聞いて」「引き受けて」「踏み込む」ノウハウを開陳する。
手の内を晒すといったことがあとがきに書いていたがどの辺りなのだろうか。
後半の話が小説のようで面白かった。
表紙や挿絵が何ともね…(苦笑)。
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まずは表紙を見て「何だこれ?」と思い興味がふかれました。
著者自身のカウンセラーとしての考え方いうものが語られており興味深い内容でした。
ただ後半の入院エピソードは冗長な感じがしてこの本全体から見ると蛇足感がありました。
表紙を含め挿絵などのイラストは中身とはあまりにもアンマッチすぎて違和感がありました。
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カウンセラー側から見た風景、新鮮でした。
何年もカウンセリングを受けた経験があるので、より一層納得できるところが多かった。
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目次
第1部 すべて開陳!私は何を見ているか(私は怖くてたまらない;私はいつも仰ぎ見る;私は感情に興味がない;私はここまで踏み込む ほか)
第2部 カウンセラーは見た!(密やかな愉しみ;息切れは気持ちいい;無音劇場;縦ロールとカルガモ ほか)
プロの臨床心理士として30年以上のキャリアを持つ著者が自らの仕事について語ったもの。
第1部 すべて開陳!私は何を見ているか
<カウンセラーとは?>
「バーのクラブのママ、占い師、新興宗教の教祖を足して三で割り、専門性という装いをまぶした」存在。
多様なキャラが必要。面談室はドラマの舞台であり、それを場に応じて演じ分ける。演技的だったりオーバーアクションであることも時には必要。
<燃え尽きる?>
燃え尽きないようには、
これは彼女の師匠の「ほんとうの私なんてない」「真の自己より、着脱可能な自己を」の教えからくる。
患者の話は「本を読むようにファイリング」
<カウンセラーの姿勢>
患者から「ワンダウン」して、「仰ぎ見る」。
ただでさえクライエントは「自分で考えた末の蟻地獄」にはまっている。
そこに「上のもの」としてカウンセラーが現れることは主体性の放棄を促す。これがカリスマカウンセラーを生み出すカラクリだがこれはクライエントの依存を促す。
それを防ぐためにも、カウンセラーの姿勢が実はクライエントによって査定されていることへの畏れと謙虚さは必要。
感情を特権扱いしない。
状況も含めた多様なダイナミズムが大事。
語られた内容をめぐって頭脳をフル回転させる。
相手の息遣い、空気の流れ、間合い、語る速度までを瞬時の判断で選び、決定しなければならない。
一種のチューニング。
極度の緊張と覚醒が要求される。
あからさまな強制はよろしくない。
それによってコントロール不能な外海に泳ぎ出してしまうより、「自分で選んだ」満足感のもとに、生簀の中で泳いでもらう。そして、生簀ごと望ましい方向に移動させる。
性的マイノリティや、DV、依存は社会の枠組みや家族のあり方と無関係ではない。そのために外向きの視点を与え、問題を再定義し、捉え直す。
だが、これが難しい。なぜなら自分を見つめるだけの方がラクだからである。
しかし、このマクロとミクロの視点のバランスを保ち、クライエントが何を言っても「私は決して驚いたり批判したりしません」という姿勢を保つためには、日常生活において、多重・多層的な世界を生き、判断の軸を広げることを厭うてはならない。
<集団療法>
個人療法とうってかわって、支持や方向性を明確に打ち出し、「家族の危機」を回避する。
グループでは対個人と違って、カリスマになるリスクが薄まるからである。
<全てはお金のため>
1995年に新宿にカウンセリングセンターを設立した。
心理士のみの相談機関で20年間生き残るのは至難の業だった。
結局、病院に頼らない���脱・医療」となったが、経営の責任、脱医療の援助の構築が一気にのしかかってきた。
第2部 カウンセラーは見た!
心筋梗塞を起こし、患者として入院した、入院先の様々な人間模様を綴っている。
<感想>
特にフェミニストではないのだが、気づくと信田氏の著作を手に取っていることが多い。また、ご本人も一度講演でお見かけした。実際のお姿も、著作の中でも女闘士を思わせる雄々しい発言がめだったが、自身の内側を開陳するこの著作では意外に慎重で、いい意味で計算している姿勢が目立つ。
だが、男社会の典型である医療から「脱・医療」したように男性社会への反骨も息巻いている。
第二部の「患者観察日記」は彼女の人間観察眼の鋭さが光り、小説風で楽しく読める。プロだからこその観察眼なのか、この観察眼があるからプロなのか。多分、鶏と卵、もしくは両の車輪みたいなもんだと思う。
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飛んでる表紙とは裏腹に中身はしっかり堅い感じ。タイトルから方法論かと思って読み始めたけど、著書の職業に対する心構えがメイン。
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著者は、虐待、DVなど家族関係のカウンセラーとして名高く、メディアへの出演も多い。開業に至るまでの道筋や、著者の飾らない人柄がよく分かる一冊。
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非常におもしろかった
カウンセラーとして「覚悟」を持ってクライエントに対していることが伝わる
だからこそ「共感なんてしない」と言い切れるのだ
本当に相手の気持ちに共感していたら疲れ果ててしまうしプロとはいえない
「共感」「クライエントとの協業」「解決主体としてのクライエント」
といった言葉に欺瞞を感じてしまうと書かれていたところにも深く同意する
著者自身も
「最初みたときは息をのんだ・・・でも二秒後にはおなかを抱えて笑っていた」
美しすぎてちょっとエロいカウンセラーの表紙絵もいろんな意味で目をひく
常識の再定義
自分の内部ばかりを見つめ「自己肯定感」
といった言葉にしばられたクライエントは多いものだ
まず常識という枠組みをいろんな方向から考え直してはどうかということ
(「全てを疑う、真剣勝負で」にも書かれてある)
恩師の言葉
共感なんてできませんよ。人の気持ちなんかわかりません。
自分がいくつありますか。多ければ多いほど豊かなんですよ。
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臨床心理士の仕事について、なかなか深いところまで丁寧に親しみやすく書かれていた。
筆者がカウンセラーとしてキャリアをどう積んできたか。仕事をするときに何を考えているのか。具体的なエピソードを交えつつ書かれてあって、プロのカウンセリングはやはり技術なのだなぁと感銘することしきり。
今回は再読だったんだけど、燃え尽きないコツについての話がようやく理解できた気がする。最初読んだときは全然ピンとこなくて悔しかったけど、それだけ私も成長しているのかなぁとか思った。
あと、人の話を聞くときに必要以上に感情的にならないほうが良いとか、通り一遍の対応は職業人としてよろしくないとか、わたしのキャリアにも参考になりそうな話がたくさんあって勉強になりました。たくさんの人の話を聞いてその人の人生に関わっていく仕事だからね。ちょっとずつでも話を聞くのがうまくなれたらいいな。
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カウンセラーの著者が診察中、その前後、若手のころ、自身の入院中などに、何に注目してどんな思考をしているのかが書かれた本。
なるほどと思うこともあった(後で書こう)が、知りたかったことは今一つ掴み切れなかった。
カウンセラーの聴く姿勢は、話す側としてはいまひとつ話しやすくなく、いまひとつ心を開けない。カウンセラーがアドバイスをしたり共感をする立場でないことは知っていても冷たく感じてしまうカウンセラーの姿勢を、受け入れて気にせず話せるようになるために、カウンセラー側の気持ちが知りたかった。
この本で著者が患者をしっかり受け止めようとしていることは伝わった。いいカウンセラーさんなのだろうなとも思った。けれど一般的なカウンセラーに感じる「それにしたってもちょっと話しやすい振る舞いをしてくれても......」と思う気持ちはなくならなかったなぁ。
ハチの巣構造の話の章にヒントがありそうだから、そのあたりをもう一度読み返そう。
イラストはない方がよかったなぁ。
普段手に取らない層を惹きつけるための表紙としてはアリだと思ったけど、挿絵までマンガっぽく現実感のない美人が頻繁に出てきて思考が邪魔されて困った。
途中、自身の文章に対して「さぁ、どうだ。おもしろいだろう」と言われているような表現がちらほらあり少し鼻についたけれど、そのくらい言語化能力に自信を持っているからできるケアなのだろうということも伝わった。
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想像していたカウンセラーとは違う像であったが、私はこの方がしっくりくる。一人のカウンセラーとしての苦労もありつつ、事業主としての苦労と経験も豊富。