紙の本
再登場人物あり
2021/08/26 19:22
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投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
ぼんくらシリーズのおでこと政さん、三島屋シリーズの青野先生や行然坊、加登先生、初音さんが出てきて嬉しい。でも先生そんな悲しい過去があったなんて…(こっちの作品が先なのかな。)ひどいことをする者もいる。でも他者をいたわり、なぐさめたいと思う者もいる。悲しいけどいいなあと思う。とぶように歩いていく猫の道もたのしい。
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「時代物ホラー小説」または「怪談物」
2020/11/11 20:44
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
「時代物ホラー小説」または「怪談物」と呼べばいいだろうか。大変面白かった。ストーリーテラー宮部みゆきの力が遺憾なく発揮されている。「お文の影」では、ぼんくらシリーズの政五郎やおでこが出てくる。懐かしい。表題作の他「ばんば憑き」「野槌の墓」が良かった。
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
他の作品で出てくる行念坊と青野利一郎の最初の出会いが書かれています。
利一郎の教え子悪童3人組も。
政五郎とおでこも。
おでこ、かわいいなあ。
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しんみり切ない短編集
2015/08/14 17:04
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投稿者:乾 辰巳 - この投稿者のレビュー一覧を見る
怖いもの、不気味なもの、それも怪談と言えるのかもしれませんが、びっくりするようなインパクトはあっても、後に残るものがないです。昔に比べると怪奇度はアップしているけど、つつましく一部だけが見えていた霊がくっきり、はっきり見えるようになり、物の怪も現代の風潮に合わせて出てくるというか、取り上げられることが増えて、それがどうも好きになれないんですよね。
怪異にも原因があり、そこを知ると悲しいような、切ないような思いが込み上げてくる。この本に収められた短編はそんな感じで、好きです。特に表題作「お文の影」、「野槌の墓」は読後しんみりしました。
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子供たちがたくさん
2015/03/17 15:03
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投稿者:CoolG - この投稿者のレビュー一覧を見る
作中に子供たちが居なかったら、悲劇が待ち受けてるのんとちやうかなって思えるような話がたくさん、でした(^^♪。 「野槌の墓」の加奈ちゃんとタマのおしゃべりを想像したら楽しそうやしね~(^^) それと可哀想な子供もちゃんとしてあげてるからすっきりした気分です(^o^)丿 しかし「ばんば憑き」は、何でこの短編集に入ってるのんやろ??角川文庫が改題したい気持ちは判るw
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H26.9.6読了
2014/11/01 08:00
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投稿者:竹匠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮部みゆきの江戸物、怪談調時代小説。まずまずの読み応え。
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宮部みゆきの作品には、思わぬところに他の作品の登場人物が出てくるから、楽しい。
「おでこ」、政五郎親分だったり、あるいは茂七親分。やあ、また会いましたね、となつかしくなる。
それにしても、宮部みゆきの語りには、脱帽!
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怪奇時代小説短編集。人に仇なすもののけが出てくる話ですが、何故かほんわかとする心持ちもあるのです。それは出てくる人物の気性や子どもたちの明るさ健気さに負う処が大きいのでしょう。
けれども、もののけが現れた理由となると薄ら寒い厭な気持ちが沸き立ちます。人の持つ悲しくも弱い心、それがもののけを生み出す。昔から何度となく繰り返し語られていることではありますが、それが宮部みゆきの筆に依ると実に悲しい。その悲しさを断ち切るのもまた人の心ではありますが。
6編収録された話がそれぞれ趣向が違うため、より一層楽しめます。しかもシリーズ物に登場している人物が出て来たりと何とも嬉しい趣向も。お気に入りは「博打眼」。もののけ退治にみんなが力合わせてあたふたと駆け回る様や、人々に知恵を授けてくれる狛犬の愛嬌がいいです。
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「ばんば憑き」改題。
「坊主の壷」
「お文の影」
「博打眼」
「討債鬼」
「ばんば憑き」
「野槌の墓」
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江戸時代、本所深川を舞台にした、怪奇物の6篇の短編集。ばんば憑きの改題。
さすが、ひさしぶりに宮部の話を堪能させてもらった。
他の話の登場人物が出てくる話もあり、サービス精神も旺盛。
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六編の江戸時代を舞台とした怪異譚を収録した短編集。
職人芸というか、円熟の域に達しているというか、宮部さんの江戸物の短編の安定感はやはりすごいです。この本に収録されている短編もどれも抜群の安定感があり、怖い話のはずなのになぜか読んでいて不思議な安心感も覚えました。
印象的だったのは『ばんば憑き』わがままな女房に振り回される夫が、同じ宿の相部屋になった老女性の過去を聞く話です。
怪異ものとしての怖さを描きながらも、最後に残る冷やかさは人間心理を余すことなく書ける宮部さんだからこそ表現できたものだと思います。怪異ものとしても、心理小説としても傑作! この短編集の中では少しだけ読みごこちが異なっていて、それも印象が強く残った理由かな、と思います。
『野槌の墓』は化け猫をはじめ様々な妖怪が出てきて読んでいて楽しくもあるのですが、主人公の決意に至る過程や、ラストの邂逅など読ませどころもしっかりと押さえられていて、こちらも良かったです。
各短編怪異を取り扱ってはいるものの、やはりその根底にあるものは人間の罪だとか業だとかがあるように思います。そういうものを感じてしまうと暗い気分にもなってしまいますが、そうした怪異に対し、優しさや人との絆で立ち向かう登場人物たちを見ていると、やっぱり人っていいものだよな、とも思います。そうした思いが短編の作品の根底にあるからこそ、怪異ものでも読んでいて不思議な安心感が得られるのかな、と思います。
そして子供たちの描写が生き生きしているのもさすがです。『お文の影』のしっかりものの男の子、『博打眼』で話の中心となる女の子とその男友達、『討債鬼』の悪童三人組、それぞれタイプの違う子供たちの表情がしっかりと見えてくるのも、宮部さんの腕を感じさせられました。
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宮部みゆきの江戸時代怪奇譚。三島屋シリーズではなく、6話の語り手もそれぞれ違う人たち。(三島屋のスピンオフはあります)
でも、昔には、こういう不思議なことが日常的にあって、意外と同時期にいろんなところで起こっているのかも。
もののけは怖いけれど、その裏には人の怨念や、想いや、いろんなものがある。それを汲み取れる者が、もののけを退治(成仏?)できるのかなと。
やっぱり、人の物語なんですね。
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やっぱり好きですね、宮部さんの作品は。
面白いし、ほろりとくるし、切ないし。
特に時代物の場合は出てくる人がほとんど良い人ばかりで、しまいには妖怪までが良い人(?)だし。
ホントにこの人は何を書いても楽しませてくれます(^^)
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宮部みゆきさんの怪談話は、怖くて恐ろしくて可愛くて、そして哀しい。短篇それぞれに違う面白さと怖さがあって飽きることがない。共通するのは人の恐ろしさ。何もかも始まりは人の営みから始まってる。のほほんと暮らしているように見える人たちこそ、色々と抱えている。そういうお話。
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再読。6編の時代物短編集。図書館で借りた「ばんば憑き」の改題とは知らず、新刊で文庫なんて不思議だなあと思いながら読んだ。結構忘れていて、実際のところほぼ新刊気分で読めた。巻末の説明でようやく気がついた私はかなりまぬけ。「ばんば憑き」の亭主佐一郎の最後の心もちに背筋が寒くなる。「野槌の墓」のラストシーンは思わずほろり。この本は泣かないと思っていたのに、最後にこれをもってくるあたりヤラレタ。「博打眼」の犬張り子の描写が映像的で、万城目さんの「鴨川ホルモー」を思い出した。シリーズ時代物もいいけど、短編もよい。