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この三部作、2作目のラストに来てようやく面白くなってきた!(遅せぇーよ)
※以下、結末と次作に関わるネタバレがあります※
下巻では、〈無派閥〉と手を組んだ主人公ら〈勇敢〉グループが〈博学〉に総攻撃をかけて政権を奪う。と思ったら裏切りに遭ってしまい、そこでクリフハンガーとなって終わる。重要な裏切りが2件ほど明らかになるが、それが主人公2人の肉親であるという点が興味深い。
トリスはこの総攻撃には加わらず、マーカスと数名の仲間ともに「この世界を根底から揺るがす重大な情報ファイル」の奪還に向かう。それは結局失敗してしまうが、「重大な情報」は別の方面から明らかにされる。
1作目で「中二的」と評したこの世界の構成が、なぜこのようになっているのか――それが一部種明かしされた所で本作は終了。種明かしの詳しい内容は3作目を待たなければならない。最後で明かされた情報が正しければ、彼らはフェンスの中で「外から守られている」のではなく「外の世界を守るために閉じ込められている」ことになる。この逆転の発想も、70~80年代のディストピアSFにありがちな展開で、それほど珍しいものではないけど。あと1作あるのだから、もう1段階くらいどんでん返しがあっても良いかもしれない。
3巻目は "Allegiant" で、昨年の10月に出たばかり。邦訳はいつ出るのだろう。待っている間にダレてしまいそうなので、原書で読んでしまおうか……と思ってamazon.comに見に行ったところ、レビュー欄の抜粋で特大のネタバレを目にしてしまった。続きが気になる方はご注意を。
それにしてもダイバージェントって思ったより大勢いるのね。