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金魚鉢の夏

金魚鉢の夏 みんなのレビュー

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みんなのレビュー25件

みんなの評価3.2

評価内訳

25 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

雰囲気は悪くないけど、観念的に相容れない。

2015/09/14 09:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

終わり方が非常に悪い。それまでの展開はわりとおもしろかったし、登場人物も生き生き描かれていて楽しめる作品だったが、最後でずどんと落とされる感じ。結末に関わるだけに具体的に書くことはしないが、とにかく後味が悪いし観念的に許せない終わり方だった。
そもそも作品中の近未来日本は相当おかしなことになっている日本ではある。生活保護法を廃案にしていたり、犯罪者を流刑にしたり。そういう社会で生きる少年。彼自身が人を殺すわけではないが、彼は人を殺した人間を庇い、犯罪を平然と隠してしまう。その神経にはおかしなものがあり、危うさを感じさせる。大げさに言えばこの少年の、そしてこの少年が生きる日本の未来は暗然としたものに思える。なごやかに明るく終わったように見えて、実はバッドエンドだと個人的には思う。ただし、人の見方は様々だから、この終わり方をハッピーエンドとみなす人もいるとは思う。

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2014/07/10 21:50

投稿元:ブクログ

+++
社会福祉の大胆な切り捨てで経済大国に返り咲いた近未来の日本。警察の経費削減で捜査を委託された元刑事の幸祐は、夏休み中の孫娘・愛芽と共に、老婆の死亡事件が起こった山奥の福祉施設を訪れる。単なる事故死で片づけるはずが、クセのある施設の人々と接するうちに幸祐の刑事根性が疼きだして…ノスタルジックな夏休みの情景に棄てられた人々の哀しみが滲む傑作ミステリ。
+++

生活保護が廃止され、刑務所の数が減らされ、北硫黄島への流刑制度などというものができ、消費税は廃止されている。北朝鮮は日本の三か所にミサイルを落とし、中国は沖縄に上陸しようとしている。そんな想像に難くない状況の近未来が舞台なので、それだけでわずかに戸惑う。そんな時代の福祉施設で老婆が階段から転落死した事故、あるいは事件の捜査にやってきた退役刑事の幸祐と夏休みで遊びに来ていて運転手を買って出た大学一年の孫娘・愛芽である。単なる事故で処理して、愛芽を草津温泉にでも連れて行こうという目論見は崩れ、次から次へと面倒事に巻き込まれていく幸祐である。高校に通わせてもらっている由季也と父の殺人を目撃して以来声を失った中学生の蛍子のこと、厚労省からきている所長の山本夜宵とのほの甘いひととき。なにもない狭い村の狭い人間関係の中で、これほどの事件が連鎖しているとは俄かには信じがたいようなことが、芋蔓式に暴き出されていく。真相はこのまま闇に葬られてしまうのだろうか。由希也と蛍子のこれからが心配になる一冊である。

2014/10/08 02:52

投稿元:ブクログ

希望の家 群馬 生活保護制度廃止 自存能力欠損者を収容
10兆円の税金を節約 刑務所を廃止 犯罪者一人に年間250万円 流刑制度 2つの島に8万人を閉じ込めた
人権保護団体の文句も、北朝鮮ミサイルで日本は被害者扱いとなり有耶無耶に
ミサイルは日米の迎撃ミサイルで撃ち落としたが新潟は近いので破片が小学校を直撃 数百名の死者がでた
米軍が北朝鮮をミサイル攻撃 中国と韓国は動かず
日本は奇跡の復興 低賃金労働者が大量発生し製造業が日本の回帰 欧米諸国は移民を国外追放を始めた

一ノ瀬幸引退した刑事が委託捜査で希望の家へ 孫の東大生愛芽の運転 草津温泉に行く予定 3週間滞在する
サ殺人事件 チャイルドポルノ 臓器売買 食料横流し
善人の副所長 元刑務所看守の40才独身女 医者で行われていた 臓器売買は全国の希望の家で行われていた
背後には北朝鮮 サリン事件の背後に北朝鮮がいたのを隠蔽したのと同様に隠蔽
キャリアの所長山本夜宵は左遷を覚悟していたが逆に評価があがる 医療制度改革の挑む 富裕層から既得権を奪うのは難しい
老婆が不審死がきっかけ 実は副所長達に兄を殺された硫黄島帰りの糸井が目撃者のふりをして警察をよんだ
兄がみたのはチャイルドポルノ 副所長達に気づかれ医者に薬をもられ心不全扱い
夜宵に勉強指導され前橋の高校に通う由希也 夜宵と肉体関係 東大を目指せと言われた
父が病死し県営アパートに 虐められていた蛍子を助けたのがきっかけで仲良くなる
蛍子は父から性的虐待 父を殺した蛍子 死体の後片付けを由希也が完璧に実施 蛍子はショックで口がきけず
蛍子は副所長を殺してしまう 由希也が再度証拠を隠蔽
女は殺人は否認している
蛍子が由希也の携帯を鳴らしたの履歴が残っているが元刑事も気がつかない
副所長が壺を焼いていた 炭を回収にいった農夫が焼け残った死体を発見 腎臓が高度な手際で取られていた
就職したはずの収容者が実際にはいない
かなりの数の死者がいる
副所長の息子の私大医学部の授業料8000万円

夜宵は由希也に別れをつげる

緊急事態が発生
中国陸軍は沖縄に上陸

2014/07/21 14:31

投稿元:ブクログ

寡聞にして全然聞いたことがなかった作者さんなのですけど、タイトルに惹かれて手にとってみたら大当たりでした。読みやすいしどのあたりに着地点設けているのか掴めないから飽きずに読めた。結末にカタルシス求めるひとには物足りないかもしれないけど。

2014/07/14 17:16

投稿元:ブクログ

夏といえば樋口有介さん!しかも青春ミステリ!
で、期待して読んだのですが、時代設定に力が入りすぎたのか登場人物が薄っぺらい印象…。
由希也にもうちょっとヘラヘラ感が欲しかったな。って無理だわ。

2014/08/24 17:15

投稿元:ブクログ

生活保護制度が無くなった近未来日本のお話。
児童ポルノ、臓器売買、殺人事件、等々盛りだくさんの割にはすべて隠蔽される。そのことに納得する元警察官探偵。
生保が入れられる「希望の家」ここは自立できる人だけ、その先の施設もあるようだけど、深入りしないでよくあるパターンの虐待からの親殺し、なんかなぁ~。
もっと堀下げてほしいのに元警察官探偵の孫やキャリヤ官僚所長との話に紙面をさいて中途半端な終わり方のような気がする。
刑務所が無くなって流刑になってもお金があれば免れることができる。
某国のミサイル攻撃から始まり、某国の尖閣諸島上陸と、何が言いたいのかわからない。

2015/02/24 23:22

投稿元:ブクログ

社会福祉や人権に対する考え方が現実とは少し異なる日本が舞台。
生活困窮者が住む否かの施設で、一人の老人が階段から転落死する。
このことが引き金となって不穏な事件が次々と起こる。

かわいらしい装丁なので恋愛とか青春ドラマとかそんな爽やかな話かと思っていたら、かなりブラックな物語だった。
読み始め、少し影のある少年とその少年を慕う少女(装丁にも描かれている)を中心にストーリー展開するのかと思いきや、わりと早い段階から事件を捜査する老刑事が活躍し始め、少年少女の存在が薄くなってしまう。
そのため、事件解決をとしたよくあるミステリー小説という印象。
少年少女たちが絡むことで「事件解決、めでたし、めでたし」とはならない心地悪さみたいなものが残るのは面白い趣向だと思うけど、少年少女たちの影の部分がもっと全面に出るともっと面白かったんじゃないかと思う。
少年少女たちのことが途中からほったらかしになってる感じが、なんだか釈然としない。

2014/08/08 14:21

投稿元:ブクログ

近未来日本の生活保護の無くなった社会。『希望の家』に自活できない人々は集められて、、、という設定。児童ポルノ、臓器売買、物品横流し等様々な事件が絡み合って、、でも着地点は良かったと思う。由希也君の将来が楽しみなのと蛍子がストーカーのようで怖い。

2014/07/21 22:59

投稿元:ブクログ

生活保護制度が廃止された近未来日本。生活困窮者たちが暮らす「希望の家」を舞台に起こる事件を描いたミステリ。
はたしてその世界が幸せなのかどうかは疑問だけれど。現実の世界もどうなのか……生活保護のありようも正しいかどうか分からないし。破綻寸前なら、いつかこんな事態にならないとも限らない、のかも。
ミステリとしてはちょっと中途半端な印象もあったのだけれど。たぶん、そっちがメインではないのかな。

2015/02/03 23:06

投稿元:ブクログ

生活困窮者の収容施設『希望の家』で老女が深夜に階段から落ちて死亡した件で、委託を受けた元刑事の『幸祐』が調査に向かう。
事故としてかたをつけようとした矢先、今度は施設の職員が刺殺体で発見され、さらには燃やされた人骨がででくる。
国家事業である『希望の家』の闇が顔をのぞかせる・・・。


一件の死亡事故をきっかけとして紆余曲折しながら数々の事件が暴かれていく様は、読み手だけに明かされる真実、事件の落とし所、各登場人物の思惑などが絡み合い読み応えがあった。
一番の驚きどころは、この造られた日本の社会制度。刑務所を閉鎖し犯罪者は島流し。生活保護を廃止し自活できないものは施設に収容する。それらの政策により多額の国家予算が削減され、消費税を廃止して好景気に沸く日本。これを推し進めるきっかけとなったのが北朝鮮がミサイル攻撃というのだから。こんな政策世論が許さないと言うはずだが、近隣諸国との軋轢や、現在日本が抱える諸問題に対する世論の風潮などを見ていると、あながち非現実と言えないのではないかと思えてくるので笑えない。何より怖いのが、極論ではあるがあんがい妙案なのではないかと思ってしまう自分がいること。もちろん自分は一般市民として暮らしていけるという自負があってのことなんだけど。
自由な社会と言うのは弱者に無理を強いる社会であり、逆を言えば格差は無理をしなくて済むという官僚の言葉にレトリックを感じながらも共感してしまったりして。勿論助け合える社会は理想だけれども・・・。
それでもやはり『希望の家』で暮らす少年に付きまとう閉そく感と言うか諦めに馴れた感じというのは悲哀を感じた。

2014/12/23 21:47

投稿元:ブクログ

生活保護法が廃止されるなど、社会福祉を大幅に路線変更した近未来の日本。生活保護の対象となっていた人々は「希望の家」なる福祉施設へ集められていた。そこで起こった老女の転落事件。ただの事故で片づけられるはずが、突き落とされると主張する職員が現れたことで、元刑事(とその孫娘)が呼び寄せられることになる。
という導入から始まる、ミステリ…というより、仮想のこの設定をもとに、「歪んでいる社会」を照らし出した物語、といいましょうか。
祖父と孫娘のミステリという売りのようでしたが、それを期待するとあらあらという方向へ物語が進みます。途中、施設の少年と孫娘のふれあいがあってしんみりするのですが、それも途中でぶつ切り感があって…あえてぷっつりと断つことで、置かれた立場の違いを表しているともいえるんでしょうが…。
話のコアは、極端な福祉政策を取り「みんなが幸せとなるような社会」となって経済大国となった日本の、同時に抱えているいびつな幸せの裏側を照らし出すことにあります。状況はあくまで仮想下ではありますが、格差社会といわれている現代社会のリアルにおいても、まったく起こりえないとはいえない真相がそこにはあり、ぞわりとした嫌な感覚を持たせます。
装丁から感じ取れる爽やかさ切なさをもとに読み始めると意外に重い終盤の展開に沈むかもしれませんし、謎が解決してすっきりという話でもないので、ぱっと見より重たいし人を選ぶ物語だと思いました。
個人的には老(元)刑事と所長の恋物語…的な要素はあまりどうかなあと…。よほど先に書いた、少年と孫娘の出会いと別れをもっと書いてほしいなと思いました。

2014/09/22 16:53

投稿元:ブクログ

図書館で借りる。正直物足りない。
設定が面白そうと思ったが、人物描写もなにもかも中途半端と感じた。残念。

2014/07/11 07:17

投稿元:ブクログ

近未来の日本。なんかついていけなかった… 2014.7.11

2014/07/12 21:22

投稿元:ブクログ

うーん、何だろうなあ、これは。
私の最も好きな作家である樋口有介。

彼が第一回サントリーミステリー大賞で、故開高健氏より「コクがあるのにキレがある」といったような表現で絶賛されたデビュー作「ぼくと、ぼくらの夏」を初めて読んで以来、その独特のハードボイルド文体に魅了され、新作が出るたびに胸躍らせていた彼の最新作なのだが------。

探偵は、警察をとっくに定年退職した民間の老人。
しかも時代設定が不可解。
北朝鮮が日本に実際にミサイルを撃ち込み、そのお蔭で日本がバブル以来の好景気に沸いている時代という設定。
ラストなどは、某国軍が或る国の島に攻め入って上陸したという終わり方。
近未来小説なのか、これは?

貧しい人たちの福祉施設で起こった不可解な死亡事件。
目撃者の証言から謎は深まり、美しい施設長夜宵の存在もあり捜査にのめり込んでいく民間老人探偵一之瀬幸佑。
この施設には由希也と蛍子という幼馴染の少年少女もいた。

まず、キャラクターにそれほど魅力を感じない。
幸佑然り、由希也と蛍子また然りだ。
文章も、これだけの老人になるとハードボイルドタッチにするのも無理があるのか、作者独特のキレのいい文体ではない。
70の爺さんに色気を感じるアラサーの若くて美しい施設長というのも、
違和感ありありだ。
どことなく陰のある少年由希也と彼を慕う蛍子の心情の掘り下げも浅い。

うーむ。
最後のオチさえも、それまで張り巡らせえた伏線を、広げっぱなしにしたままで、全く回収する意図さえ見えない。
どうなんだろうね、これは。

ここ数年の作品は、どうにも今一つ楽しく読めなくなってきたのだが、ここまで来ると、もはやあきらめの境地だ。
樋口さん、沖縄に隠居したせいで年老いてしまったのかなあ。
もう一度、ヒット作の「柚木草平シリーズ」にでもチャレンジしてくれないだろうか。
さもなければ、苦しいかと思うが、高校生あたりを主人公にした青春ミステリーに。
このままでは私の最も好きな作家が消滅してしまうことになる。
時の流れとはいえ、それは悲しい。

2015/07/12 08:59

投稿元:ブクログ

生活困窮者の施設、希望の家が舞台。恵まれない環境で育った主人公の由希也と階段から落ちて亡くなった老婆の事件を捜査しに来た捜査員の孫娘、みんなに愛されて東大に通う明るい孫娘とどうなるのか気になったけど、キーパーソンは由希也を思い続けてる妹のような蛍子。恋愛もふわ〜としたままミステリー性もふわ〜としたまま。樋口ワールドでした。

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