投稿元:
レビューを見る
へえ、コンテナが物流革命を起こしたのか!現在の世界を中心としたサプライチェーンはこんなところから始まったのか。
投稿元:
レビューを見る
私の会社では20Fと40Fが殆どだが他の会社ではどうなんだろうか?まぁ、とにかく、世界の工場・中国はこの国際物流の流通形態なくしてなしえなかった。大量生産→大量輸送・物流コストの抑制→薄利多売。で儲かる。このモデルをゼロから考え実際に使えるものとして作り出していった先人に賞賛。しかぁし、この構図は資源がなくなっていく地球でこれから先も成り立つビジネスモデルなのか疑問。そこらへんの未来をもうちょっと掘り下げてほしかったなぁ。
投稿元:
レビューを見る
モノの行き来は遙か昔から綿々と行われてきた。航海技術の進歩や蒸気機関の活用など様々なイノベーションを通じてモノの流れはより大量に、より速く、より遠くへと拡大していった。本書はそのような物流におけるイノベーションの中でも今日の世界経済自体を形作っているとも言えるコンテナリゼーションに焦点を当てたものである。
全体の構成はコンテナという特段面白みに欠けた箱が旧態の物流業界に与えた影響といものが如何なるものであったかを事細かに検討していくことが中心となっている。特に海運業界での変化は旧来の業界地図が塗り替えられるような変化へと繋がっていったことがわかる。それと同時にコンテナリゼーションは物流業界という限られた世界での変化のみならず、製造業など他業種をも巻き込んだ変化へと繋がって行った事が本書の後半に近づくほどに明らかになっていく。特に、著者はそれまでの垂直統合を志向した製造業がSC(サプライズ・チェーン)を広げることで水平統合に変化したことをコンテナリゼーションの大きな成果であると指摘している。
若干物語としては面白みに書ける文章であるが、現在の物流の根底とも言えるコンテナリゼーションに関する見識を高めるうえでも物流に興味のある方には一読をお勧めする。
投稿元:
レビューを見る
船会社、港湾を管理する市、港で働く沖仲士(おきなかし)、荷物を頼む顧客。あとは鉄道やトラックなど
全ての参加者が変革することになってしまったコンテナシステムの登場のお話。
荷役コストの削減によって経済が全世界的規模になった原因のひとつではと著者。
おもしろかったです。
投稿元:
レビューを見る
ベトナム戦争の物資支給で、港湾設備が整い、
必要なものを必要なときに必要なだけ届けるという考え方は飛躍的に進歩した。
物流の進歩は、人間が傷つけあってきた歴史と等しく、愚かな歴史であるといわざるをえない。
皮肉にも、進歩を記してきた物流の歴史書の多くが、
貿易センタービルに所蔵されていたがために、同時多発テロで消滅した。
物流には、ヒト、モノ、カネ、情報の流通性を高め、人々をしあわせにするという社会的な使命もあるのですが、
とはいえ、なんとも悲しく皮肉なお話です。
投稿元:
レビューを見る
なんで海外からのモノがこんなに安く買えるのか、その仕掛けにはコンテナがあるってことのようです。
普段意識することもない物流効率化について、歴史の一部を紹介してくれる読み物です。興味があるときに一読してみると、身近な日用品などがどう運ばれるようになったのか知見を広めてくれるでしょう。
投稿元:
レビューを見る
1913生まれノールカロライナ マルコム パーセル マクリーン パンアトランティック海運(シーランド) 1969 シーランド身売り 1882 マトソン海運 SF SL7 超高速新鋭船 1977 ユナイテッドステーツ海運をマクリーン買収 86 倒産 2001逝去
投稿元:
レビューを見る
いかにコンテナが流通業界に受け入れるまでが大変だったのか、が書かれています。コンテナが消える日は来ないでしょう。コンテナGJ!
投稿元:
レビューを見る
ロジスティクスのイノベーション
ただの箱「コンテナ」の歴史
と、その父マルコム・マクリーンの話
家田教授推薦の1冊
-my bookdarts-
「とにかく契約をとってとってとりまくろうと思っていた。ちっぽけな会社がのし上がるにはそれしかない。」
このとき、マクリーンが自分の懐から1万ドルしか出さずに国内最大級の海運会社を傘下におさめたことに注目して欲しい。この手法は今で言うLBO、 ~中略~ 「考えてみれば、あれはアメリカ初のLBOだった」
ロジスティクスすなわち兵站は、もともと弾薬・食料などの物資補給を意味する軍隊用語である。
大型コンテナ船は単に「箱」を運んでいるだけのように見える。だが実際には、一国の経済をグローバル・サプライチェーンに運ぶ媒介役を果たしているのである。
先んずればことを制す-多くの海運会社はそう考えていたが、ことコンテナリゼーションに関する限り、それは生き残りの必須条件ではなかった。
投稿元:
レビューを見る
コンテナに特化した、標準化の経緯を示した内容。標準化団体によって決められた規格は意味をなすわけではなく、実用に伴って、アップデートされ有用な規格となる。エンドユーザーを意識した規格を規定するか、ユーザーの使用方法まで指定できるほどの規格を提示できるか、いずれかの戦略で進めないとビジネスでの成功は実現できない。
コンテナの規格は試行錯誤の上、成功した結果の一つであると言える。
投稿元:
レビューを見る
ITなどの技術で世の中を、『本当に』変えたいと思っている人にオススメ。
コンテナの登場により、輸送コストや期間を大きく削減することができる。
しかし、大金を投じてコンテナターミナルを建設しても、思うように直ぐには収益があがらない。
新しい技術や生産性の急激な向上は、時に雇用を守ろうと労働組合員や同業他社や行政から様々な抵抗を受けるからだ。
新しい技術を開発しても、それを世の中に適用してうまく軌道に乗せるのは、革新的な技術ほど、私たちが思っている以上に難しい。
投稿元:
レビューを見る
現代の物流には欠かせないコンテナ。そのコンテナが発明され、普及していくまでの紆余曲折と、コンテナが世界に及ぼした影響を、その時代背景を交えて解説。
主人公はコンテナの将来性に賭けた起業家マクリーン。彼のまれにみる起業家精神を感じるだけでも読む価値は多少あると思うけど、それよりも時代背景の取り入れ方が秀逸。
19世紀後半からの海運業の説明を通して、荷役が労働集約型の大きな産業であり、人がたくさん集まる港が栄えていた理由が分かる。禁酒法の時代も1920年代くらいだから、この時期の港の男たちの悪具合も良く分かる。この時代を描いた映画を見てみたいな。
さらに労働集約型で人数が多いので、当然労働組合の活動が盛ん。時は戦後。共産主義・社会主義が夢を語っていた時代。海運業者対港湾労働者組合のイデオロギーの対立という背景も激しい。
資本対労働対立が激しく、効率化がなかなか進まなくて、物流コストは高止まりだった。
コンテナ輸送の場合、当然海運だけでなく、物流全般に話が及び、特に陸運であるトラック輸送と高速道の配備、貨物列車と大陸横断鉄道の配備と海運との関係もでてくる。
大陸横断鉄道関連の本も読んで見よう。
ゴールドラッシュ(1849年ジョン万次郎)→
大陸横断鉄道 1869年に中部⇔西部で開通→
西部開拓→インディアンとの対立
大陸横断鉄道には岩倉具視ものってるらしい。
しかもこのころは南北戦争の真っただ中だったんだな。大陸横断鉄道にゴーサインをだしたのもリンカーンだって。
鉄道会社の社長だったスタンフォードはカリフォルニア州の知事を務めてたこともあり、彼が創設したのがスタンフォード大学。後にそのまわりにシリコンバレーができる。
コンテナが普及し始めると荷役に関わる労働者も激減し、荷役コスト・期間が大幅に削減され、最終的に輸送物に対する物流費の割合が激減し、世界のグローバリゼーションが始まった。
コンテナに始まる海運は、大型コンテナ船が巨大なバースを多数備える基幹港同士をつなぎ、効率のよい輸送を行うと同時に、支線となる港には基幹港から別途船を出す。
国として基幹港をつくり、大型コンテナ船を誘致することが、政策として望まれるんだな。
造船や日本の海運業者(日本郵船など)についても時間がある時に資料を探してみよう。
海運はなんとなくわかったから、今度はそれにつながる陸運(鉄道とトラック)、それから空輸を調べよう。空輸は物流よりは旅客だろうけど。
しかし、本にも書いてあるけど、これほど紆余曲折って言葉が当てはまる歴史はなかなかないね。世界中の人間がこれだけ翻弄されるってのすごい世界だと思わせる。
投稿元:
レビューを見る
海上輸送に、コンテナを用いて、コンテナリゼーションを起こしたマルコム・マクリーンの半生とコンテナリゼーションの成り立ちが書かれている。
グローバルサプライチェーンは、コンテナ輸送がなければありえなかった。こんな当たり前のことを気づかせてくれる良本。
1980年代まで、ロジスティクス(兵法)は軍用語だったが、いまでは、生産、在庫、輸送管理を包括的に意味する経営用語となっている。
投稿元:
レビューを見る
映画 波止場の世界から コンテナ積みの世界へCSIny なんかでも 港のお話があったりするんですが 港の盛衰 港湾労働者の世界鉄道 工場 道路 流通が 産業を支配するんだなぁ って
投稿元:
レビューを見る
TPP参加の意義が議論されているのですが、まさに貿易について学ぶにはピッタリの一冊です。
作った人たちですら、そのインパクトの大きさを全く想像できなかったコンテナ。
今は、どれだけたくさんの人々が恩恵を受けていて、どれだけの人々がその負の課題に向き合っているのか。
その誕生の歴史を知ることで、見えてくることは多いと思います。