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“アーデン卿いまだ十にならざるが
九つはすでにすぎしとき
宵の口にアーデン卿を
アーデン塚に立たしめよ
呪文をとなえるわざあらば
宝みつかり幸あらん”
1907年、アーデン家のエルフリダとエドレッドの姉弟は、先祖が隠した一族の宝物についての言い伝えを知る。
偏屈でチャーミングなモルディワープが可愛い。
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両親を失い、おばさんと暮らしていた姉弟・エルフルダトエドレッドは、エドレッドが当主となった古いアーデン城に移り住む。そこで出会った白いモグラの助けを借りて、過去へタイムスリップしてお城の宝物を探す。
ネズビットのタイムワープもの。めずらし~、と思って読んだけれど、しっかりネズビットらしくて面白かった。最後はお決まりのメデタシメデタシです。
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ずいぶん昔に書かれた、タイムトラベルものの児童文学。タイムトラベルの仕方が面白い。姉弟のやりとり、宝探し、友人の謎などなど、古い城をめぐっての姉弟の奮闘ぶりから目が離せない。もう一つのアーデン本も楽しみ。
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児童文学初のタイムトラベルものとのこと。
年代を感じるのに、ちゃんとしたタイムトラベルで、点在する魔女や少年に驚きです。(SFには疎いので)
挿絵で見ると、真面目でいいこぶった感じの主人公二人かな、と思いますが、読んでみるとそうでもなく。
とゆーか青年と少女もえ!何故もっと出てこないのか。あとリチャード少年の、一族の長に借りがある、とは!?
続編もあるらしいので、そちらでもっと出てこないか、と期待します。
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話がリンクしている『ディッキーの幸運』の方を先に読んでしまいましたが、どちらが先でも不都合無く楽しめると思います。児童書ではありますが、続編と共に話は入り組んでますし、イギリスの歴史が頻繁に関わってくるので結構知識を問われます。姉弟の冒険物語とはいっても、どちらかというと姉のほうがアグレッシブに冒険してたな(笑)。偽ジェームズ三世とのやり取りが面白かったです。また、自分がアーデン卿では無くなって父がアーデン卿になると考えた時、チラッと暗黒面が覗いた弟くんの心情をごまかさず書いてあるのが安っぽくなくて良いです。
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読んで良かった。続編があるそうだけど、読まない。それはそうだよね。長女はかわいかったのだけど、主人公がちょっと。語り部も、あまり好まない。古色というと、あんまりなのだけど、古典にはなりきれない理由も何となく分かる。ほんのり楽しかったのだけど。
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1908年の作品。タイム・トラベルものです。荒廃したお城アーデン城を相続することになった「下宿屋の子ども」たちの話です。主人公は姉エルフルダ12歳と弟エドレッド9歳です。ある日、自分たちのお城にピクニックにいき、一族に伝わる呪文を知り、白いモグラの妖精モルディワープを呼び出し、賢さと勇気と宝物をさずけてくれるように頼みます。それで、過去の時代に旅することになるのですが、モルディワープをよび出すには詩をつくらねばならないとか、三日間けんかしなければ秘密のドアがあらわれて、その部屋のなかにある箱にはいっている昔の衣装に着替えると、その時代にいけるとか、いろいろ条件がついています。
19世紀から17世紀まで何回かタイムトラベルをし、ナポレオンがイギリスに侵攻してくるんじゃないかという時代の雰囲気を味わったり、追いはぎに襲われたり、ロンドン塔に閉じこめられて、サー・ウォルター・ローリーと話しをしたりします。最後は、意外な贈り物を手にいれるのですが、とても面白い本だと思います。
ファビアン協会創立時のメンバーだったネズビットらしく、資本主義社会にたいする批判も少しあります。
指にホコリをつけて遊ぶとか、子どもをよく観察しているなと思います。白鳥のひく馬車にのるところなど、美しいイメージもでてきます。
雲にのってみたいという願望は、ドラエモンをまつまでもなく、100年前の子どもも思っていたわけです。
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貴族の子孫エルフリダとエドレッド姉弟のタイムトラベル物語。子どもらしく純真なやり取りが可愛らしく物語には心が踊る。特に魔法の白モグラ・モルディワープは心に染み入る可愛らしさだ。ここのところ、人生に疲れた中年向け「ファンタジー」ばかり立て続けに読んでいたので、本物のファンタジーとはこういうものだよと目が覚めた。
しかも、百年以上前の児童小説でありながら、近ごろのディズニー映画のように少女が主体的に冒険していて非常に頼もしい。魔女の描き方も公平であり、社会的弱者への深い共感も見てとれた。あとがきを読むと、著者のE・ネズビット氏は当時の先進的な女性だったらしく色々と納得した。そこ含めてJ.K.ローリング氏が好きな作家として名をあげているのも分かる。