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紙の本
良くも悪くも”お定まり”の警察小説
2015/08/15 09:16
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある家から白骨死体が発見され、それが事件性のあるものかどうか探るうちにとんでもない事実が明らかになるが、捜査には妨害も入り…という、王道の刑事物。捜査の過程や、それぞれの刑事のキャラなどはしっかり描かれていておもしろく読めるのだが、終盤、事件の中身が宗教がらみの大きなスケールのものになってからは展開に強引さも見られ、おもしろさが薄れた。また、同じ警察組織の中に徹底した悪役キャラをつくるという描き方は安っぽいドラマのようであまりよくない。多少問題があったり厭味だったりしても後からいいところも見つかる、というほうが、読んでいて気持ちがいい。前作「所轄魂」同様、父親がノンキャリの刑事で息子がキャリアの管理官、そのふたりが捜査現場で一緒になる…という設定を生かした描き方はおもしろかった。
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