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継母にいじめられ、故郷を追われたアリスがたどり着いたのは、四畳半風呂なしの小さな小さな星でした――
『星の王子さま』や『不思議の国のアリス』を彷彿とさせる、童話風のメッセージやナンセンス、詩的文学的引用をちりばめた、嶽本野ばら書き下ろし新作小説。
装丁:ミルキィ・イソベ 装画:今井キラ
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星の王子様と不思議の国のアリスの融合、というか作中にもあるように、様々な作品が融合している中、人のあり方については嶽本野ばら先生の作品らしく表現されていました。設定はファンタジーなのに、お話は結構現実的、そのギャップも面白かったです。
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いろいろパロディな感じ。
筆者の伝えたいことがあらゆる箇所に散りばめられていた。当たり前の、今更なこともあったような気がするけれど、こうして文字にしてたくさん表現されるとまた重く受け止められるかもしれない。
頷くところはたくさんあったけれど、ストーリーとしては別に。。。
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色々なお話が組み合わさっていた。
設定や表紙とは裏腹に内容は結構ディープで現実的だった。
頷きながら、考えながら読めて面白かった。
けどストーリー的には少し物足りないかなぁ…もう少しひねりというかなんというか…、分厚い割にはあっさりしてるなって思った。それも味なんだろうか…?
僕はゴスケさんと同じ趣味で絵を描いてるから凄くゴスケさんの言葉一つ一つに共感出来た。思ってたことを代わりに言ってくれたようなそんな感じ。
いろいろと思ったけど、王子様とゴスケさんはいい人だ
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話の中に色んな作品の要素が組み込まれていて、大丈夫?と思う場面もあったけれど、全体を通じて話は通じてたしサクサク読めて面白かった!
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久しぶりの野ばらさん作品。それも国書刊行会の! 今井キラさんの絵が表紙の! …贅沢な本です。とっても。
さて、うきうきしながら読み始めましたが、いい意味で期待を裏切られましたね。もっとメルヘンチックなお話なのかなと思っていたら、占有にヤクザに毛沢の東に共産主義!? 帯には「パスティーシュの宇宙をナンセンスに飛翔する」とありますが、まさに言い得て妙だと思いました。しかし飛翔どころかここまでぶっ飛んでいるとは思ってはいなかったので、期待のベクトルが違う人が読めば「なんだこれは!?」となってしまうかも⋯。
でも私は好きです。対話形式でお互いの主張を(ある人は一方的に)言い合う感じとかはサドを読んでた時を思い出したりしましたが、様々なパロディのキャラクターたちが「個性」や「美」という言葉で自由に主張を展開していく、支離滅裂としているようで、けれどもその魅力に不思議とすいすいページが進んでいくのは『不思議の国のアリス』の雰囲気にも近くて、読んでいてクスッと笑いながらもハッとされられたり…まさしく野ばらさんらしい作品でしたね。童話的なユーモアでも一貫して私を勇気づけてくれる野ばらさんは、やっぱりすごいなぁ。
「大人達はね、納得出来なくても納得しなければならないことはたくさんあるというわ。でも私はまだ子供なの。だからそうしなければならない理由がのみこめない。納得のいかないことをしないことは、子供の特権じゃないかしら」(p.60)
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シリアスな問題も含みますが、全体的に見て哲学的かつ愉快なお話でした。著者の『星の王子さま』へのオマージュに強い愛を感じます。ゴスケに限らず毛沢の東(けざわのひがし)の王子さま(サン・テグジュペリ)に惚れない人類って存在するのかしら?私は惚れました。