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旅行記。彼の言葉を借りるならどちらかというと「ダイハードな」旅行の旅行記。
ギリシャ。
それにトルコ。
彼のお好みではなかったイスタンブールとエーゲ海(というか行ったのはマルマラ海)岸だけど、行ったことのあるトルコの「空気」について、何よりチャイについて!書かれているのが個人的には嬉しい。
ドイツ人観光客がうじゃうじゃいる感じとかも(笑)
残念ながら永遠に立ち入ることのできないアトスよりも、
惹かれたのが(もう一度行きたいと思ったのが)トルコの方だったのは幸い。
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はてさて、何と言ったらいいものやら。
基本的に村上春樹は苦手な作家さんだが、20年ほど前にこの本だけは比較的面白く読んだ記憶が断片的に残っていて、最近トルコに行ったこともあって、読み直してみた。
相変わらず物事を描写する筆力はすさまじく、本質に何とかたどり着こうとする着眼の鋭さにも敬服する。
でもなぜだろう?
著者の文章を読むといつも非常に息苦しさを感じてしまう。
冷徹と評しても問題ないであろう、作家というよりも報道に携わる記者のような文書がそうさせるのか。
著者が設定した枠からは、自分の思考すら決して逃れることができないような錯覚におちいる。
今回の旅の記憶も主題が主題だけあって、非常に息苦しく、つらく感じた。
でも辺境にはそれがあっているのかもしれない。
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観光地巡りとは異なる、旅とはこのことをいうのかなと感じる。厳しい自然や、人々の様子、食べ物などがありありと描かれている。チャイが美味しそう。
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ギリシャの修道院を巡るというテーマがとても興味深かった。
私は村上春樹のエッセイはどれも面白いと思う。
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今から20年ほど前に村上春樹が記した旅の紀行文。先輩に勧められて手に取った。村上春樹の小説以外を読むのは初めてだったが、まったくもって彼書いているものと一目でわかるような表現・言葉が躍る文章であった。
面白いのは、小説同様相変わらず食べ物に関する描写が細かく、読み手の想像力をかき立てる内容であること。読んでいるとパンを食べたくなるし、トマトやチーズやチャイ、オリーブを口にしたいと思うのである。
かなり荒々しい旅をしていて、彼がなぜ彼らしい物語を生み出せるのかその片鱗を感じることのできる紀行文
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村上さんの本、小説は難解なのであまり読めていないのですが
こちらは旅行記ということで手に取り読んでみました
ギリシャ~トルコにかけての旅行記ということで、
ヨーロッパ(という大きな括り)の旅≒優雅で情緒的な雰囲気
と思っていましたが、それとはかけ離れたハードボイルドさに驚きました
村上さんのキザで第三者的でもったいつけたような例えも
影を潜めてしまうほど過酷な旅だったんだろうなと感じる内容になっています
当事者視点で語らざるを得ない状況の村上さんも人間的で素敵です
もしくは20年以上前の著書のため、その時はまだこんな感じだったのかも?
村上さんフリークではない私には20年前のことはわかりません…
村上さんらしいなと思い、かつ印象的だった言葉↓
夕暮れを背にした人気のない小さな遊園地を見て
"それはただ見る人の気持ちを沈みこませることのみを
目的としてこしらえられた巨大なオブジェのように見える"
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英語を上手に日本語に翻訳したかのような日本語。
確かに美しい伝統ある憂愁あるジャパニーズ。
外国で評価される理由がわかったかもしれない。
ギリシャ・トルコ旅行いいなあ。アタック25で勝ったのかなあ。
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かなり評価が高いようですが、私は今まで読んだ村上作品の中では一番つまらなかった。この旅行に行った必然性がわからない。好きで行った国であるなら、ネガティブな中にも楽しみは見出せるものだと私は思う。この紀行文の中で村上春樹が持つ感覚は私が自分の意思とは裏腹に住んでいたある海外で持った感情にすごく似ているのです。きっとすごく行きたかった国では
なかったと思うし、文字にする必要性が感じられない。
村上エッセイは大好きなだけにとても残念。
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ギリシャ、トルコを旅したエッセイ。
ご本人もおしゃっているように「ハードな旅」で、
読み物としては面白いのだけど、積極的に自分でここを旅してみたいとは思わない。でもなぜか興味は湧く、という紀行文。
こういう埃っぽい旅に憧れなくもないんだけれど、これは村上さんだから成り立っているのであって、そして村上さんの文章だから、ちょっといいかも、と思わせられるのかも。
村上さんの食べ物の描写が好きなのだけれど、ここの食べ物はおいしくなさそうだったり、空腹だったり、なかなかつらい。
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(2011.11.24読了)(拝借)
村上春樹はあまり読んでいないのですがこの本で10冊目になるようです。
☆村上春樹さんの本(既読)
「風の歌を聴け」村上春樹著、講談社文庫、1982.07.15
「中国行きのスロウ・ボート」村上春樹著、中公文庫、1986.01.10
「ノルウェイの森(上)」村上春樹著、講談社、1987.09.10
「ノルウェイの森(下)」村上春樹著、講談社、1987.09.10
「沈黙」村上春樹著、全国学校図書館協議会、1993.03.01
「アンダーグラウンド」村上春樹著、講談社文庫、1999.02.15
「約束された場所で」村上春樹著、文春文庫、2001.07.10
「1Q84 BOOK1」村上春樹著、新潮社、2009.05.30
「1Q84 BOOK2」村上春樹著、新潮社、2009.05.30
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村上春樹が、ギリシャ正教の聖地やトルコを旅行した記録を、はるきち的な文章で書いている。はるきちの視点から見たギリシャ・トルコを、美化・隠ぺいすることなく正直に文章に書き落としているように読める。
色々な性格・外見・境遇の人がいろいろな地域にいて、それでいてあくまで強烈な地域性がどこでも見られること。1990年代初めのありのままの人々の暮らし。人々がつつましやかに、あるいは強烈な欲望を振りまきながら、したたかに生きている。とても人間らしいと思った。それと同じかそれ以上に自然も強烈で、世界は茫漠で広大で、それに比べて人間はとてもちっぽけなものだなあと、何となく思った。
人間の恨みの力はとても強くて恐ろしいものだと思った。クルド人の話など、底知れぬ恐ろしさを感じながら読んだ。
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2016.11 本棚整理のため再読。評価変更☆3→☆4(3.5くらい)
ギリシャのアトス半島と、トルコの旅行記。村上春樹らしさがでていて○。写真付きのハードカバーも出ており途中からは図書館でそちらを入手してより楽しめました。
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前に読んだ村上春樹の旅のエッセイがよかったので読んでみた。期待値が高かったぶん、あれ?これだけ?という感じはあったけど、かなり正直に率直に書かれたものなので、現地の雰囲気や人の感じなどはとても参考になった。
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だいぶ前に一度読んだ、村上春樹の旅行記。ギリシャ、トルコ。
アテネやイスタンブールといった観光地を巡るのではなく、ギリシャ正教の聖地・アトス。そしてトルコ内陸部を自動車で巡るという非常に濃い旅行記。僕は近々トルコに行くのだが、僕のような俗な旅行者には参考になるものはほとんどない。(旅行ガイドではないので当然だが・・・)
トルコで筆者は頻繁に軍隊と放している。トルコは軍隊の多い国だという。
そんな彼らと写真を撮り、たばこを渡し、打ち解けたり、その厚かましさにウンザリしたり。道行く人に嘘の情報を教えられたり・・・
めちゃくちゃな悪路も多い中、個性的な旅の記録をつづった、面白い作品です。
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1Q84を読んで村上春樹さんに興味を持って、
読みやすそうなランゲルハンスを購入、他にないかと手に取ったのが雨天炎天でした。
紹介文を読むとギリシア正教の聖地アトスに行くんだとか。
ちょっと、
1Q84で宗教とかスピリチュアルに村上春樹さんはよってる感じがしてたんで読んでみようかと購入。
ギリシア編とトルコ編があるんですが、今日はギリシア編だけ。
厳しい天候に、粗食で、修行の毎日を送る修道院を巡る旅。
修道院でいただける食料は、
ウゾーなる焼酎のようなものと、ギリシア・コーヒーに、ルクミという甘いゼリーがでてくるそうな。
この3種類の食べ物が出迎え品。
で、
焼酎を買ってきて、自分で珈琲を炒れて、たらみの白桃ゼリーを疲れた時に食べてみたんですが、
酒はやっぱり苦手で、
珈琲は普通に美味しくて、
もちろん、
1番好きな白桃ゼリーも美味しい!
でも、
これかを全部一緒に食べるのは微妙だ。。。
食事にはパンがでてきて、
村上さんは、
パンも含めてグルメレポートを繰り広げてた。
途中、
カビの生えたパンとか食べてましたが、それしか食べるものがないから食べないと飢えるし、体力勝負の巡礼に備えて食べないとアカン!
四国のお遍路をイメージすると分かりやすいかと思うけど、厳しさが違う。
奥田英朗さんが、
お遍路を巡ってたけど、こちら聖地アトスの巡礼の厳しさは奥田英朗さんのお遍路巡りの30倍は厳しそうです。
読んでびっくりした事は、
宗教などに興味は持っていないと村上春樹さんは言う。
しかし、
絶対に影響を受けてないと、まずここに来ないでしょう?
宗教やスピリチュアルのどこに魅かれてるのかどこかの作品からでも読み取れればおもしろいだろうな。
日本ではちょっと前に「修行ブーム」があった。
「滝行」に行ってみたり、「座禅」したり「写経」したり、ブームで修行するのだ。
当時から「ありえない」と思ってたけど、
野球マンガを少年が読んで、
プロ野球の選手になったらそのマンガを読む事に意味はかなりあったと言えるの同じように、
その「修行ブーム」をきっかけに「あなたが何かを得た」のなら意味はあるのかもと思う。
でも、
このアトスの修道院で修行している修道士たちは本気なのだ。
その、
本気をじかに味わった事に意味はあったはずだし、きっと作品にも影響を及ぼしたと思うの。
占い師は毎日が修行だし、
旅に出なくても身の回りから学ぶことはたくさんあるから遠出する必要はない。
そう思っていたが、
この雨天炎天を読んであえて出かけて本気の空気をじかに感じてみるものもいいのかもしれないと感じた。
お酒は飲めないから、
たらみの白桃ゼリーとコロンビア産の珈琲で気分を落ち着かせ、明日に備えてもう寝ようかと思う。
明日も明日で、
厳しい修行が待っているのだから。
と、
マルボロな!