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-2014/11/18
白石一文ファンなら堪らないのだろうけど、ちょっと嗜好が違う。直木賞作家だと比較的読みやすいと考えていたが、予想に反した作品である。
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「僕たちの人生は誰かを不幸にしないためにあるわけじゃないよ。愛する人を幸せにするためにあるのだし、そして、何よりも自分自身が幸福になるためにあるんだ」この言葉を深く深く考えた。
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妊娠のハナシを大っぴらにすることにたいして、生理のハナシを大っぴらにするのと同じような嫌悪感。まじわかる。
まじわかるからこそ全体的に違和感。
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それぞれの生い立ちや人格はなかなか興味深い。が、少し散らかり過ぎて各々の本質が見つけにくい。なるほど、そこは読み手が膨らませないといけないのかなー。ドロドロな純愛←読了後の感想。
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序盤からやけに辛気くせー話だなと思って、そういう系苦手なんで読むのやめようかと思った。が、中盤徐々に興味が湧いて読むのが止まらなくなる。
結局最後まで辛気臭い感じで終わるがつまらなくはない。登場人物全員に腹が立ち、また同情できる。
ところで最後に作品解説してる梅原さん、職業からして一般人のようだが作者とはどういう関係なの??
『「私と白石さん」的なヌルい散文でお茶を濁すような事(解説)はしたくない!』と豪語されていたが、むしろそっちの方が気になるので解説してほしいんだが…。
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・自分のことを最も深く理解してくれる人間の死は、自分の死と限りなく近い
・誰だって真実の人生を見つけることができると思ってる。真実の人生を手に入れさえすれば、こんな嘘だらけの人生ときれいさっぱり縁を切ることができるんだ
・人間は智慧や理性では絶対に行動しないからね。例外なく感情のままに行動する
・この人が運命の相手だと決断することだ
・愛し合うことがすべてなのだと
・死とは記憶の消滅
・私たち自身が愛の物語であり、永遠の記憶なのだと
・私は私を最も深く理解してくれる人を失くしたのではなかった。私はこの世界で最も深く愛してくれた人を失くしたのだ。これこそが、私自身の消滅、生きながらの死ではないのか。
→この後は生きていけないのではないか。ただそれだけの相手を見つけられることが幸せなのだろう。
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白石節炸裂、という感じでとてもとてもすき。珍しく女性主人公物でグッときた。
田宮里江子、メーカーの課長代理。
バリバリのキャリアウーマンが大事な調印式の日に朝から熱を出している。新調したスーツ、タクシーで出社、午前の営業会議は欠席してクリニックへ。
通された診察室のドアには「長谷川岳志」、大学時代の友人の夫の名前。
この時点であーもうという感じ。雰囲気は読めるが展開は全く読めない。あーもう。
愛、運命、すきだよね
単語だけ見ると陳腐だけど、もっと奥深くて根源的。
「この世の全部を敵に回して」のような、世界のあり方にさえ疑問を投げかけるような
そんな壮大な話を自分の人生のレベルで語れる人たちが果たしてどれくらいいるのだろうか
クールな登場人物たちが哲学的な「愛」を語る、「運命」を語る。
誰もが極端で不器用で容易には受け入れがたいものだけど、根源的な愛ってなんだろうと考えさせられる。
目に見えるハッピーエンドはなかなかないのだけど
悲惨な終わり方ではないと思う。
帯の「心の底から愛した「運命の人」が隣に居ない。
そんな人生に意味はあるのか!?」は少し言い過ぎ、というか
平易に表現しすぎだとは思うけど
要はそういうことなのかもしれない。
最も大事なのはこの人が運命の人だと決断することだ。
あとやっぱり物語の組み立てがとても上手
時制が章ごとに微かに前後する
置いて行かれてないように、とつい前のめりになる
引き込まれる
あと「翼」というキーワードがずるい。
一番唸ったのは死生観のところかなあ
「たとえ自分自身が死んでも、自分のことを記憶している人間がいる限り完全に死んだことにならないんなら、逆に、自分が生きていても、その自分のことを知っている人間が死んでしまえば、自分の一部が死んだことになる。そういうことだろ」(p115)
自分の事を一番よく理解しているのは自分とは限らない。
自分の事を自分以上に理解してくれている人の死は、
自分にとって致命的な死である。
からの
私をこの世界で最も深く愛してくれた人を失った
これこそが私の消滅ではないだろうか
までの流れよ
完敗です。
母の七回忌、弟、上司、城山組、
朝子、聖子、ワイン、
横須賀市のとあるビジネスホテル
ちょっと、どうしよう
何よりも自分自身が幸せになるために
だとすれば、むしろきみに問い質して欲しいと切望しているのかもしれない
だって、みんな、自分の生命を粗末にしているし、身体のことなんて何も考えちゃいない
どうして私はそんな簡単なことを受け入れてあげなかったのだろう
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帯に惹かれて読み始めてみた。「『運命の人』が隣に居ない。そんな人生に意味はあるのか。」なんか仰々しく「スリリングな展開に・・・」って書いてあったけど、愛とは、ってテーマな本でした。チョットオーバーな帯…ま、フツーに愛とは、人生とは、がテーマな読みやすい本。号泣箇所は最後に、少し。彼の葛藤があまり伝わってこなかったのに、結末が急展開過ぎる…
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白石一文さんの文章って、
愛するって事や生きる意味、生きた人生を送っていく上での在り方や考え方とかを
「そう感じないか?考えたことあるよね。大事なことだから、もっと真剣に向き合って考えてください」って
言われているようで、読んでいてドキリとさせられることが多い。そう云う処が大好きなんです。
みんな分かっているようでいて一番判っていない部分をザラりと触られて気付かされる…
本当に大事なことって何だ?幸せって何だろうって…
運命の人で有る事を決断する…かぁ~言いたいことは理解できるけど、自分の幸せがどんな形なのか?まだまだ上手く整理できていないと思う。
だけど昨今、年を取ってきて少しずつだけどその「自分にとっての幸せ」の輪郭らしきものが出来てきたと感じています。
幸せも愛するも千差万別でみんな違っていて当然と思うけど、皆その生涯において「この人だ」って云える人と出会っているかどうかは本当に重要なんだな…
本作はスイスイと流れていく文章で非常に読みやすいです。ぜひ読んでほしい白石作品の一つです。
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解説がイキリすぎ。商売である以上、作品は売れてこそ、だとは思うけど、売らんかなという姿勢が強すぎる感がある。
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ストーリーと似たような経験かなく共感しづらい方のほうが多いかもしれないが、私自身は実体験と合致した(そしてまさに現在が主人公と同じ状況)のでこの本とはまさに運命の出会いでした。
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白石一文の小説は初めて。白石一郎の息子さんと知り読んでみた。
Twitterで連載され話題になったようだが確かに凄い恋愛小説。これが『白石節』なのだろう。ただ、未熟な私には、どうもこの愛の深さが美しさに変わらない。号泣した人続出らしいが、、、淡々と読み進めてしまった(笑)。愛とは?の哲学的探求は奥深いなぁ。
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何をテーマにしているのか理解できなかった。死ぬことは相手の記憶から消しさることで、本当に死ぬことができる。そうとは思わない。作者の出身地であろう、博多の土地、言葉がでて来るのは懐かしい。程度。唐招提寺の帰り、近鉄奈良線のなかで読むおわる。
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こういう話は共感できたか、泣けたかで評価されて
しまう中で、そこは気にせず人のちょっと先に何か
投げ込んで、さあどうよ的な姿勢はすごい好き。
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帯の文章と、鉄筆文庫の第一巻目ということで興味を持って読んでみたが、期待していたような話ではなかった。
全体的に暗いし、主要登場人物にはあまり共感できないし。
とくに主人公の彼に対する気持ちが分からない。
迷惑なら最初から突き放しておけばよかったのに。
解説によると時系列が前後するのが、この著者らしく魅力的なところらしいのだが、私にはこの良さがあまり分からない。
基本的には読みやすく、なるほどなーと思える考え方などもあったので、最終的に理解が追い付かなくなったのは惜しくもあり悔しい。