紙の本
生き延びるための具体的なスキルが掲載
2018/11/13 09:47
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投稿者:ほう - この投稿者のレビュー一覧を見る
人生に逆境が訪れた際に、乗り切るための具体的技術が紹介、掲載されている。決して精神論ではない。元外交官の佐藤優氏ならではの多角的な視点からの分析が素晴らしい
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若いころの苦労は肥やしになるというのは半分正しい。それは自分のではなく、他人の肥やしになるんだ
われわれの最終的な目標は、長生きすることで自分の人生を次世代につないでいくこと
自分個人が組織と戦っている場合は、絶対に勝てないのだと認識すべき
何が問題かを書き出してみるべき
すべての出来事、すべての行為には、定められた時がある
プライドを捨てないと破滅することがある
説明してしまうとこちらの防御の手の内を明かすことになる
年をとればとるほど、その一年というのは、それまでの人生という分母が大きくなるから、スピードが早くなる
兵器とむすびついた製造業のかっちりしたところはつぶれない 三菱重工 川崎重工
どこでプライドをすてるかというと、住居ですてなくてはならない
自分で動かないとだれも助けてくれない
民族とナショナリズム ゲルナー
英語 プライドを捨てて、習得していないレベルまで戻る
族譜 李朝残影 梶山季之
想像の共同体 アンダーソン
柄谷行人 近代文学の終わり
独裁者のためのハンドブック
マルセル・モース 贈与論
人間というものは贈与されていると返したくなる。それで帰すことができないと力関係になる
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これは期待を超えて面白かった!
頭がいい人同士の会話は、偏るけどやっぱり面白いし勉強になる。知識面だけでなく、ものの考え方とか。
自分がまさにいま逆境にいるので(思い込みかもしれないけど)少し味方ができたような気がして気が楽になった。
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逆境は誰にでも起こりうる。本書は逮捕というとてつもない逆境を乗り越えた佐藤優と石川知裕が、逆境に陥ったとき、或いはそもそも逆境に陥らないためにいかに振る舞うべきか、対談形式で論じたもの。
本書には二人の経験知に基づいた様々なアドバイス(的なもの)が書かれているが、やはり大事なのは逆境に陥ったときにいかに冷静に状況を分析するかにかかっている気がする。そしていかに自分の陥った逆境から抜け出すためのストーリーを構築するか、本書の最後に書かれていたのはそんなことだったと思うのだが、この部分がとても印象的。なるほど、そう考えると古典や小説におけるストーリー展開や論理は、自分自身のストーリーを構築する、或いは創造するために役立つものなのかもしれない。
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いつもながら勉強になることの多い佐藤さんの話だが、以下、佐藤さんも賛同している石川さんの発言は、本当にそうしないといけないよな、と思う。なかなかできないのだが。
「大切な友達がたいへんなことになっていると思ったときには、連絡してあげるって大事ですね。・・・・・・殆どの場合、素直に「ありがたい」と思うものです」
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歴史に理由を求め、未来を知るという考え方が興味深かった。そのためには、人間関係が重要であり、読書も必要ということか。
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ぐいぐい引き込まれた。「逆境を乗り越える技術」というよりも、石川氏を取り巻く事件の一部始終を読んだ感じ。マスコミも含め世間の総攻撃を受けた人が語る言葉は、重い。メンタルの耐性に対する佐藤氏独自の分析も興味深かった。
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対話形式。陸山会事件で逮捕された石川知裕と、お馴染み佐藤優。共に国策捜査で捕まった二人。中身は面白い。しかし、視点が物足りない。
つまり、本著は逆境を軸に広がる対話だが、この二人の逆境の切り口が、逮捕、国家、鬱病、政治、外交。これは、一般的に求められる逆境とは感覚が違う。無理やり一般化できない事もないし、本著でもそれを試みるがやはり感覚的には遠い。
読みきるのに時間もかからないし、読んで損は無い。しかし、読み手の立場にもよるが、期待とは異なるかも知れない。
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技術論ではなく精神論。が、逆境を経験した2人の対談には含蓄がある。人生で追い詰められた時に、スポーツ新聞の求人欄に応募する覚悟・気力がない人間は自殺するしかないんだろうな。自分にはその覚悟も気力もないので、逆境には弱い人間である事を思い知った。結婚相手に選ぶなら、イザという時にはスポーツ新聞の求人欄に応募する覚悟・気力がある人間を選ぶべきだろう。
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逆境編と平時編の二部構成。
組織対個人に落とし込まれたら組織と戦わない。逆境でプライドにしがみつかない。しかし,譲れない部分は守り切る。
平時は自らの価値をいかに高め維持するかを俯瞰的に捉えて行動することが肝要。
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筋を通すというのは自分のためにも大切なことです。
佐藤さんも石川さんもやっていないことで起訴されて酷い目にあってます。
そこで最後に自分を守ったのはやってないものはやってないと筋を通し取引をしなかったことやと思います。
ただ言うは易しで実際その場面に追い込まれた時できるかは疑問です。
あと言葉と文化の大切さがわかります。
言葉を捨てさせられることは文化を捨てさせられることです。
英語を公用語にとかいう意見も聞いたことがありますが英語で日本の文化を伝えることは不可能でしょう。
まあ英語知ってるに越したことはないですがそれ以上に日本語を勉強したいと思います。
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【由来】
・確か本屋で。
【期待したもの】
・帯の「精神論ではなく、リアルな"技術"である」に惹かれた。著者の「読書の技法」は、確かに具体的な技法が開陳されていたので。
【要約】
・友達は大事。
【ノート】
・帯の文句通り「精神論ではなくリアルな技術」満載。対談本なので読みやすいが、対談者が二人ともかなり高レベルの逆境に陥った当事者なので、話にリアリティがある。例えば「(支持者に)お金を頼みにいくのは、ものすごいストレス(中略)『やっぱり断られるかも』とか『下手するとお金はおろか支持をも失うかもしれない』など、悪いことを考えてしまいがちです(P145)」など。これに似た心情というのは、我々も多かれ少なかれ経験しているものだ。
本当に逆境に陥ってから本書を読むと、「逆境に追い込まれたら、絶対環境を買える必要があります(P75)」などの文章に過剰にすがり過ぎてしまう恐れがあるので、平常時に読んでおいた方がいいかも知れない。そう感じてしまうほど、具体的なことが書かれている。
・自分に対してもっとも響いたのは「(手で)書くことが大切」というもの。何でも溜め込まずに書きだすことが精神衛生上もよろしいという記述は色んな箇所で散見するが、本書ではもう一歩踏み込んで「クラウドに依存すると覚えなくなる」とまで言い切っている。この傾向が強い自分には突き刺さりました。攻殻機動隊で「あなたがたは記憶を外部依存化した時に、その意味をもっとよく考えるべきだった」というセリフがあったが、自分のように軽々しく時代の流行りに乗ってしまうようなタイプは、この言葉を正面から受け止めなきゃ。
しかし、そんな覚悟とは関係なく、evernoteのサーバーにどれだけメモを残してもあまり使いこなせていない(つまり、必要な時に思い出すのに役立っていない。検索する時は、そのことを覚えている時のみ)ので、この1〜2年は手書きでのメモを併用するようにしてる。でも、やっぱりキーボード入力が早いのでevernoteなどのクラウドベースになってしまうのだけど、そういうのって、書いた(と言うより入力して登録した)時点で何か満足して、残らないことが多い。とは言え、Moleskineに手で書いたことなら、きちんとアタマに残っているか?と問われれば、それも心もとないのだけど...。
【目次】
第一部 逆境を生きる──陥ってしまったら
その一 うつ病とのつきあい方
うつ病と自殺/人にはそれぞれのキャパシティがある/佐藤優も五月病に悩んだ/うつ病脱出の完全成功ストーリーはないetc.
その二 組織や上司とは戦うな
組織には勝てない/対組織なら局地戦しかない/上司には逆らうな
その三 落ち着いて考えよ
書くことは大切/短気はダメ。ときの流れというものがある
その四 プライドにしがみつくと破滅する
プライドは捨てよ/目立たない生きかたは大切
その五 人こそは宝なり
「縁の深まる人」と「離れていく人」/荒っぽい捜査、その背景と影響
その六 譲ってはならないことを見極める
絶対に罪を認めない理由と政界��実態/説明はダメ、嘘もダメ/罪が重いほうが公民権回復が早い?etc.
特別編 逮捕されるということ
第二部 平時──逆境に備え、やっておくべきこと
その一 あらかじめ考えておきたいこと
人生の組み立て方を再考せよ/「五〇歳」はチェック・ポイント/これからも食える資格、食えなくなる資格/最恐の二極化etc.
その二 やはりお金は軽視できない
お金は大切/自分の値段/クビになったら
その三 国家は遠い存在ではない
国家と人の生命/「言語」というもの/インテリジェンス的ウクライナ情勢予測/ウクライナ新政府の正体/社会情勢は知っておかねばならないetc.
その四 いまだからこそマルクスが役に立つ
いまの経済状況の理解にはマル経が必須/給料はなぜ上がらないのか/中間組織とファシズム
その五 何を学んでおくか?
古典は学びの宝庫/上手な勉強の仕方/小説は学べる/生き残りのための読書/社会人になって学ぶ意味
その六 やはり持つべきものは友達
そもそも友達とは?/自分も相手も負担にならない会合/人間関係に利害が絡むと……/最後は友達力etc.
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不条理な理由で実際に拘束されたふたりであるから、信頼性は高い。その2人が共通していっていることは信頼できる友達を持てということ。困った時は1人で悩まず友達に相談すること。親密になるには食事の回数が大事。
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何気なく手にした本だったが、面白かった。
鬱の話から、国家権力の話まで色々あったが、やっぱり、友を持つことが大切だと思う。