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9編からなる短編集
作品を貫く作者の写真への熱い思いに思わず引き込まれる
各短編の舞台は作者の愛する岩手県、写真をとおしてのエピソードが綴られる
そのいずれもホラーじみてはいるものの、もの哀しさや懐かしさがつきまとう
さらにはなんとも名状しがたいショッキングな話もある
それにしても納得の名文が随所にあり
こんな心象風景を綴った文章にお目にかかるのは初めて
思わずこの作者を見直してしまった
今夜、自分が撮った写真を見直してみよう
いや、明日の明るいうちがいいかな
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【収録作品】さるの湯/合掌点/モノクローム/約束/遠く離れて/ゆがみ/あの子はだあれ/遠野九相図/非写真
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写真をテーマにしたホラー短編集。静かな恐怖と、ほんの少しの優しさが感じられる作品が多いです。
お気に入りは「ゆがみ」。これ、「たまゆらり」にも収録されていたけど。やっぱりお気に入り。
「合掌点」もいいなあ。不思議な印象の話だったのに、ラストで急に怖い。決して怖い情景じゃないのに、もしもこういうのを見ちゃったとしたら……とんでもなく怖い。
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写真をテーマにした不思議な話を集めた短編集。それにしても、カメラや撮影技術にこの人がえらく詳しいのに驚いた。浮世絵と歴史だけではないのだ。
スピリチュアルな話というのは陳腐になりがちだけれど、さすがに大御所だけあって、独特の着想で面白いと思う。情景描写もとてもリアルで旨いなあと思った。
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カメラ・写真を通して、現実の中に潜む不可解な現象を描いた作品集。写るはずのないものが写っていたり、死んだはずの人が笑って佇んでいたり、誰もが一度はそんな不思議な体験の話を聞いたことがあるのでは・・・
そんな話をまとめたホラー短編集。
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めっちゃカメラについて語っとる。恐らくは著者の趣味だろうし、趣味と実益を兼ねるってやつか。でもって怪談にも繋げるんだけどね、いやカメラの話がいちいち熱すぎて怖いのとかもうよく分からないよ!
とりあえずモノクロ写真を取ってみたくなったのは確か。いやどうせ暗いとことか逆行とか人がうまく写らないときとかモノクロで良いじゃん、って甘いだろうな。