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かたや東大卒で公務員、かたや京大大学院卒の東大教授。同郷で2歳違いのワーママとおひとりさま。かなり違う経歴の二人だが、公務員と社会学の教授ということで、一時的では終わらないような女性の生き方改善に関して、制度や思想についての話が尽きない。『女性の品格』は結構保守的な感じであまり面白いと思わなかったけど、こちらはなかなか面白かった。2011年に単行本として出版されたが、2022年現在、女性は少しは生きやすくなっているのだろうか。少なくとも制度的には大きく変わっているとは思えない。
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歳をとるのは楽しいです。強がりではありませんとも、ええ。
学歴も職歴もハンパない二大巨頭の対談集。
どちらの著書もいくつか(「女性の品格」とか「おひとりさまの老後」とか)読んだことはある。
読んだことはあるものの、お二方とも雲の上の存在すぎて、じゃあ現実に今実践できることとは?と問われれば、実はなかったりする。
でも、将来に向けて希望が持てるのも事実。
人生80年以上だとしたらもうすぐ折り返し地点がくる私にとって、早く後半になりたい!後半なんてこわくない!と思わせてくれる本です。
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坂東眞理子さんと上野千鶴子さんの対談というコンセプトは面白いと思う。
ただ、タイトルと中身があまり合っていない気がする。確かに、タイトルの一言が出てくるのは事実だけれど。
女性は組織の中で生きるのではなく、手に職をつけた方が良い、という意見に対しても、組織の中で生きている私からすると、組織の中で生きる女性がいるからこそ、社会が変わるんじゃないかと反論したくなる。
女性同士の連帯が難しいというのは事実。別に会社の出世レースに参入しているわけではないが、あまりに自分と価値観や境遇が一致する人がいないので、連帯を取る人がいない。あえてそういう人を探してもいないから、一人孤独に頑張っている構図になってしまう。それが問題なのか?
分かるようで分からない一冊。
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人生も後半になると権限が大きくなって仕事が楽しくなる、というようなことが書いてありました。尊敬はするのですが、この本から得られたものは期待ほどではなかったなと。女性の活用といった一般論、学会の実態等の特殊事情、彼女たち個人の人生、など直接的に私に関係のない事項ばかりだったからかも。私たちが何をすべきか、教えてほしいのかも。
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お二人は、いずれ劣らぬ才女で、女性の社会進出のパイオニア的存在です。
お二人のような方は、「男性に負けないくらい有能に働くべき」という強い考えを持っていらっしゃるのかと思っていましたが、女性同士が助け合うことが必要とのご意見で、少し意外でした。しかしながら、「連帯して助け合う」というのは、なるほど、男性に負けないで…という意識よりもさらに先を行く考え方だと感じました。
若い頃、それぞれお茶くみ、コピーといった雑用も「まっ、いっか」という感じで嫌がらずこなしていらっしゃったようです。頑なではなく柔軟にやってこられたのだなと思いました。
男性と何から何まで対等にというのではなく、女性は女性なりのやり方で意欲的に働くという姿勢を貫く。それこそが、女性が社会で活躍する真の秘訣なのだとわかりました。
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日本を代表する女性キャリアを切り開いてきた高学歴エリートお二人の対談。
男社会を「男」として生き抜くのではなく、「女」として社会の現実と向き合ってきた二人。女性が連帯して、生き抜いていこうとのメッセージが随所にあり。
「しなやかに、したたかに」そんな言葉が似合う一冊。
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なんか短かったし、読んだことあるような内容。
日本でのジェンダーイクオリティの変遷を、実際に雇用機会均等法等経験してきた世代が、こうだったよねーと語る。
最後の政策提言のところもフワーッとしてる感じ。対談だからしょうがないのかもしれないけど、
対談する2人がもっと常日頃から話をしている関係だったら、もっと深い話になって面白かったかも?
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坂東眞理子は保守思想の小母さんだと思っていたので今まで読む気がしなかったが、最近上野千鶴子をわりと読んでいるので、その対談ということで読んでみても良いかもしれないと思った。果たして、坂東眞理子は特別に保守というわけではなく、単にノンポリなんだなあと思った。あんまり何かを切実に考えてくる必要がなく生きてこれたのだろう。まあ、ノンポリで、今の社会にウケるようなことを言えば、大概私には保守に見える。
タイトルのような内容ではなかった。といって何というタイトルにするかと問われると悩む。2人の人生についての雑談。若い人に向けて、これを参考に中年以降も頑張ってくれ、という意味なのかもしれない。あとがきで上野千鶴子も自分たちの経験と楽天性を参考にがんばれと書いてるんだけど、まあ、両者のように恵まれて生まれて育つことができれば、人生面白いだろう。女でも恵まれて生まれてくれば、何とか充実した人生が可能なのだなと。そんなことはわかりきったことだが、まあ、より具体的にしみてきた。私にはこんなようなことは無理だったし、これからも無理だろう。なるほどと思ったことはいくつもあったが、励まされるのではなくやはり女が生きるのは困難なのだなということ。私風情が前向きになれるような受け取り方は捻り出せていない。
「「男は仕事だ」というのは裏返せば、男にとっては家庭も家族もたいしたことではないというメッセージなんですよ(P90、坂東)」が一番痛快な表現だった。