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紙の本
増え続ける生活保護
2014/08/03 09:58
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は生活保護受給がからむ貧困問題について、児童養護施設出身者・高齢犯罪者・薬物依存者・外国人貧困者・ホームレス(孤立高齢者)の切り口で章立てし、それぞれ個別ケースの紹介と解説という形でまとめられています。
それぞれの態様で生活保護受給に至る事情等が大きく異なるため、問題解決は容易ではなく、立ち直りに向けたそれぞれの取り組みが必要とされていることが理解できました。
ただ、各章とも一冊の本になるくらいの大きなテーマを、限られたページ数で扱っていますので、総花的かつ掘り下げが足りません。例えば、個別ケースの紹介は、生活保護から早く脱却したいと考えるような真面目で模範的な受給者のケースのみです。悪質な受給者のケースには踏み込んでいませんので、解決策を含め全般的に浅い印象です。
いずれにしても、受給者が増え続ける現状を止めないと、社会はますます沈滞化するでしょう。
その昔、日本は「一億総中流」と言われていました。ところが、小泉が総理になり、「小泉改革だ!」というワンフレーズで国民を思考停止にし、非正規雇用を浸透させ、終身雇用社会をぶっ壊しました(215ページ)。結果、招来したのは「大会社の莫大な内部留保」「少子高齢化社会への拍車」、そして「中流社会」から「格差社会」への転換です。また小泉政権を起点とし、生活保護受給者も激増しています(212ページ)。
この小泉の流れを汲むのが、アベノミクスです。最近も「残業ゼロ法案」という大会社(資本家)だけが喜ぶ政策を発表しました。安倍は小泉以上に新自由主義を推し進めようとしていますので、「格差社会」への認識は希薄かつ無策です。そして、生活保護受給者は今後も増え続けるのでしょうか。
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