紙の本
悪くはないが、ちょっとチープな仕上がりかな、という感じ。
2015/09/09 09:57
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
置屋「夢民」に所属する五人の芸者のそれぞれを一章ごとに描きつつ、微妙に話は繋がっていく…という構造が、変化を感じられていい。ただ、話の落としどころがいまいちすっきりしないことが多い。どの話かは具体的に書かないが、後にどうなるかは知りません、というような無責任な感じの漂う結末なのだ。話の雰囲気としては楽しく描かれているだけに、「この主人公の今後は?」とふと気になってしまう。
そういう意味で、純粋に楽しいと思えたのは元プロレスラーの兎笛の話くらい。無骨で恋愛とは無関係の彼女にひょんなことから春が訪れる、という感じのベタな話だが、そのベタさがよかった。
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八王子で芸者をする5人のお話。
読みやすくさらりとしており面白かった。芸者という特殊なお仕事を題材にしてるのだからもっと、芸者について掘り下げててもよかったかなという気もする。
それぞれの良かったけど、「寄りを戻して」が一番すきかも。
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八王子の花街が舞台、おなじ置屋に籍をおく、全く個性の異なる5人の芸者衆のお話。今回はアヒルバスのデコさんも程よく絡んで楽しい作品になってます。"いまの自分があればこそ、将来の自分がいる、だからいまをがんばる"ほんとがんばらないとなぁ。
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恋するゲイシャガールin八王子!?
5人の芸者が未来へGO!
東京・八王子の置屋「夢民(ゆめたみ)」
に在籍する五人の芸者たち
●弐々(杉浦晴子)元女子高生。大学受験に失敗、恋人とも別れて芸者の道へ。
●未以[みい](沢村紗英)元キャバクラ嬢。年下の男の子に貢ぎ癖が直らない。
●茂蘭[もらん](細井千香)元看護師。大学生の息子がいるシングルマザー。
●兎笛[とてき](望月優希)元女子プロレスラー。女らしくなりたくて芸者の道へ。
●寿奈富[すなふ](田中喜久代)元丸の内OL。憧れの的だが人には言えない秘密が……。
彼女たちは人生の逆境をのりこえて八王子最大の祭り
「八王子まつり」で最高の芸を見せることができるのか。
そしてままならぬ恋の行方は……!?
傑作『ある日、アヒルバス』の笑いと感動再び!
最高に面白くてキュンとくるお仕事&青春&恋愛エンターテインメント!!
山本お仕事小説の新境地!
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今回のお仕事小説はなんと芸者!しかも舞台は八王子。八王子に芸者のイメージはまったくなかったのだが、意外に花街としての歴史は古いということを改めて知ってなるほど、と思う。訳アリ五人の芸者ガールたちの仕事や恋や来し方行く末が良いことも悪いこともきらきらしていて魅力的である。アヒルバスのデコさんも大事な役どころで登場し、カキツバタ文具とも縁があり、となかなか粋な計らいもあり、茂蘭姐さんの息子の長治くんといい感じの岡田鞠子ちゃんが、寿奈富姐さんを見ているあたりはもしかして……。なんだかみんな明るい未来に向かっているようで、さすが山本さんという一冊である。美以も佐野君も、しあわせになるに決まっているさ。
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切ない!切なすぎる(ノД`)・゜・。
ポップな表紙とタイトルに似合わずしんみり。いや、半分はちょっと希望も見えるのだけど〆がなんとも……
みんなに幸あれ。
前の職場が八王子駅近くだったので、それも七年余も勤めりゃ少しは地理も分かりまして。地元の人や私みたいな者からすればなんかもうクスクス・ニヤリなのではないでしょうか。
にもかかわらず巻頭の八王子の地図が広域すぎて、もうちょっと駅前も載せた方がよかったような。
本を片手にセンチメンタルジャーニーがてら聖地めぐりをしたくなりました。
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芸者さんのお仕事小説です…。
舞台は、八王子の置屋です…。
最近、時々ですが、TVにも出てきますね…。
仕事の愚痴に、他人に言えなぃ悩み事に、
そして、恋愛に…、お仕事小説の王道を、
きっちりと描いており、面白かったです。
5人の芸者さん達のキャラクター設定も、
いぃ感じでバラけており、また、それぞれが、
いぃ感じでハジけており、楽しかったですね。
もちろん、
芸者さんのお仕事も、興味深かったですし…、
お仕事小説として、十分に及第点以上でした。
評価の高ぃバスガイドさんのお仕事小説、
『ある日、アヒルバス』の主人公デコさんも、
カメオ(以上に)出演しておりまふ…(笑)
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人物やお店の名前がムーミンの世界とかぶる
過去の作品との関連もちらほら(カキツバタ文具、野猿美術館など)、なによりアヒルバスのデコが登場!
面白かった
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八王子の置屋にいる芸者5人の物語。
他の話とのリンクもあって面白い。
終章で大団円となるかと思ったのでちと消化不良なとこもあるけど
先の幸せを匂わす感じで終わったと思えばそれもまたよし。
【図書館・初読・8/13読了】
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各話視点を変えて描かれる芸者さんのお仕事小説。
寿奈富ってスナフキンから来てるのかと思ってたら違うのか。兎笛(とてき)ちゃんの話が初々しくて好き。
「あひるバス」のデコちゃんも登場。変わらず頑張ってるようで何よりです!
装画:マツヤマアキオ
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個性的な名前の個性的な女子たちの芸者お仕事物語。恋に将来にと何事にも頑張っている姿が颯爽としている。「アヒルバス」にもリンクしていて賑やかだ。明るくなれる一冊。
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冒頭───
「本日は皆様、大変、お疲れ様でしたぁ」
襖の向こうから女性の声が聞こえてきた。従妹のデコだ。今回のツアーのバスガイドなのだ。
これ、あたしが企画を立てたのよ。順路も考えて、あちこち手配したのもぜんぶ、あたしなんだからね。スゴイでしょ。
デコ本人から杉浦晴子は聞かされた。たしかにスゴイと思う。でもそれを自分で自慢げにしゃべり、しまいにはスゴイでしょと同意を求めるところはスゴクない。ひととしての器の小ささを物語っている。でもそれでこそデコなわけで、そこが晴子は好きだった。
さすがデコさん、あたしの従妹だけあるよ。
山本幸久作品は目の付け所が面白い。
八王子で芸者として働く五人衆の物語など、私などには考えようにも考えつかない。
それぞれ訳アリで芸者になった女性五人。上は45才から下は19才まで。以前の職業は、看護師、丸の内OL.キャバクラ嬢、女子プロレスラー、高校生と様々だ。
彼女たちは、過去を引きずりながらも、現在の人生をそれなりに堪能している。
まさにリア充だ。
そんな彼女たちに訪れる色々な出来事。
困難な壁も容易く、明るく、前向きに乗り越えていく。
この過程がユーモアとペーソスに溢れ、楽しい。
山本さんは、こういうのを書かせると独特のセンスがある。
最後まで楽しく読ませてもらいました。
このキャラは愉快なので、ぜひ、続編を期待しています。
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高卒で芸者になった女の子から話が始まる。章ごとに語り部が変わって、物語は違う側面をみせる。ずっと山本さんを読んできた者にはお約束の、顔馴染みの登場もあり。
最後が半端な感じなのは続きがあるのかな。
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この手の作品は「お仕事小説」って言うらしい。
日経水曜日夕刊書評に載っていた作品。これが紹介されていたわけではなく「ハケンアニメ!」のレビューの中に「お仕事小説」はどれも傑作ぞろい、「舟を編む」「あぽやん」と並んで「芸者でGO!」も一括り。そうなの?傑作なの?
読んでみたら、なるほど面白い。芸者と言えば京都なのか?と思ったら同じ会話が本作品にも載っている。「バカ、京都は舞妓だろ!」そうです、その通りですね。
んで八王子の置屋に在籍する芸者さんのお話。
彼氏に振られた腹いせにいきなり芸者になった元女子高生、健康志向が強い元女子プロレスラー、元OLだが謎の多い芸者、元キャバクラ嬢、高校生の息子がいる元看護士芸者、とバラエティ豊かな面々。各章毎に主人公を変えて、それぞれの視点で芸者を語る。就職第1志望に芸者を選ぶ訳もなく(いるのかな?いたらゴメンナサイ)
それぞれの事情で芸者になった彼女たちを暖かい目線で見つめている暖かい話が多い。ちょっと有川浩を彷彿させる。
元キャバクラ嬢の未以だけお話が未完で続編あり、の前提なのかな?
でも面白かったよ、確かに傑作、続編読みたい!
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八王子に芸者がいるとは知りませんでした。八王子の芸者のお仕事小説です。アヒルバスのデコさんの従姉妹という設定で今回も楽しく読めました。
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山本さんの作品は気負わず読めて、クスッと笑えたり、切ないところもありで、新作が楽しみな作家さんです。これもそれぞれのキャラクターが魅力的に描かれており、皆応援したくなります。彼女達のそれからが気になるので、いつか別の作品にでもチラッと登場して欲しいなと思います。