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手に取った時から好きだと思った。宇野亞喜良さんの毒ある装丁が美しかったから。
読み始めてすぐにやっぱり好きだと思った。不快感溢れる、スロースタートなのに、どんどん物語に引き込まれて。ゆっくりゆっくり謎が溶かされて行く感じが。以下ネタバレ有り。
醜い感情たちが入り乱れる。死んでしまった照が一番わたしに近いような、や、違う、憧れかも。照のように自由に、死んだように生きるのはやはり憧れる。他人にどう思われようが構わない精神は憧れる。けど、そこから始まったラストはなかなか感慨深い。もっと死んでしまったことを悔やむような生き方がしたかった、というオチが好き。とても綺麗にまとまっていて、憎悪とか、性とか、決して綺麗な物語ではないのに、美しいなと思うものが、この物語にはあった。
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いつもとは一味違い、ややミステリー風。が、誰もが根本的にひとり、という描き方はやっぱり著者らしいといえるか。
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宇野亜喜良さんの装丁が素晴らしく良い!
そして、「虫娘」という題名が気に入ったのですが、肝心のお話は、私にはよくわかりませんでした・・・( ̄ω ̄;)
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発想がかなり独特。
乱交パーティーの末に元妻に恨まれて薬を飲まされ、雪の中に全裸で寝ていて死んだ、なんて頭おかしいし。
誰にも同情も共感もできないまま、シェアハウスの住人同士の関係性がわかりかけてきたところで終わった…
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まぁ面白かった。
1行の空白はあるものの、場面がコロコロ変わるのが分かりにくかった。
「虫娘」という題名にしなくても、もうちょっと「ふわふわっ」としたものでも良かったような感じです。
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樅木照は雪の上であっけなく死んだ。
その後は、フワフワと自由に飛び回ることができた。
照が住んでいたシェアハウスの住人たちは
彼女のことを考えない日はなかった。
照と住人の間に何があったのか。
読み終えて、悲しくて淋しくて、少しだけ優しい気持ちになれた。
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なんだー、これ?
死んだ後もその場に残ってしまうのはちょっとイヤだな。
ただ、他人の生活が覗き見できると考えると、生きてるときにはできなかったことができるのだからアリ!?
シェアハウスって人との距離の取り方が難しそう。
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「虫のような」女で「食べると空腹になる特殊な食べものみたいな」女が、雪の日に全裸で死んだ。
なんなんだ。いったい何があったんだ。
死んだはずの女がふわふわと浮かびながら自分の死んだあと、まだ生きている自分とかかわりのあった人たちを見ている。
その日、そこで何があったのかが明らかになっていくのだけど、何があって彼女が死んだか、それはそれでどうでもいいことのように思えて来る。
生きているときの無関心さも、死んでからの異様な生々しさも、きっとそれも彼女にとってはどうでもいいことだったのだろう。
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冒頭から主人公が死んでる。幽霊。
でも、ホラーっ気は全くなし。
全体的に良い雰囲気だが、何も解決せず終了?
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むむむ、ちょっと今回は合わなかった・・・。
井上さんの新作だけに楽しみにしていたんだけれど。
仕方がない、井上さんは私のなかで評価の振り幅が広い作家さんだしな。
シェアハウスに住んでいた照(ひかる)はある日裸で死んでいた。
彼女の死は謎に包まれたまま。
死後も彼女の魂は現世にとどまりシェアハウスの住人や彼女の関わった人々の元へ自由気ままに飛びまわる。
生きている人々と死んだ照の視点それぞれから物語は動いて行く。
一癖も二癖もあるような登場人物は井上さんならではなんだけれど、ファンタジーめいたというかミステリーというかそんな要素はどうなんだろう・・・。
私には微妙でした。
読み終わっても一体何だったんだ!という感じ。
残念。
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+++
あの日、あたしは生き返らなかった――。
シェアハウス〈Bハウス〉には五人の住人がいる。樅木照(ヌードモデルをしながら体を売っている)、桜井竜二(イタリアン・レストランのオーナー・シェフ)、妹尾真人(売れない俳優)、碇みゆき(フリーライター)、鹿島葉子(銀行員)、それにハウスを管理する不動産屋の青年・曳田揚一郎。
照の謎の死が、それぞれの人物に新しい光と影を投げかける。照はその死後も彼らの頭上を浮遊している。
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樅木照(もみのきひかる)の目を通して語られる物語なのだが、当の照はすでに死んでいる。Bハウスという凝っているのか投げやりなのか判らない名前のシェアハウスの住人たちに何があったのか。あのパーティーの日に。そしてそれまでの日々に。照が生き返らなかったあのパーティーの日からの日々は、Bハウスの住人たちにとって、それまでとは全く別のものになった。照から解放されたようでいて、がんじがらめに絡めとられているような。そして照自身さえ恨んでいるのか妬んでいるのか、心残りがあるのか、どうなりたいのかわかっていないように見える。ミステリのような心理劇のような一冊である。
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「生きることは淋しいに似ている」死んでも尚シェアハウスや不動産の食品曳田に寄り添うように見守る主人公照(ひかる)のつぶやいたひと言が身に染みた。
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人間って怖ーっ((((;゚Д゚)))))))という気持ちにさせられた。なんつうか…人間関係が病んでて恐ろしい。でも実際こんなもんかも❓
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シェアハウスの住む樅木照は、死後も魂はこの世を彷徨う。自由奔放に自堕落に生きた娘は、住人との乱交パーティーの末に、亡くなったことがわかる。住人たちの嫉妬と悪意が、彼女に死をもたらしたのか?
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わたしは厭だ。
死んでるように生きるんじゃなく
生きてるように生きたい。
死にたくっても悔しくって死ねやしない。