投稿元:
レビューを見る
モーニング娘。の入門書と言って差し支えないと思う。
初期のASAYAN時代、黄金期、プラチナ期、現在。全ての時代のモーニング娘。を取り巻く空気感がわかる内容になっている。
スキャンダラスな話、モー娘。の改変に伴う当時のファンの空気感がありありと伝わった(作者はモーヲタ?)。なぜ、ファンが離れていったのかわかる気がした。単にスキャンダルの積み重ねではなく、アップフロント側の方向性とファンのニーズの齟齬。
唯一かけてるピースは、当時のメンバーの心境くらい。ただ、それは禁断の果実であり、知りたいけど知りたくないパンドラであるが故、本書のように一歩離れた立場から綴られた内容の方が幻想的であるのだと思う。また、妙な後味を残さない。
この次は、メンバー一人一人に焦点を当てたものが出ると面白いと思う。
何故、スーパーエースの後藤真希は成功できなかったのか。
何故、タカハシステムが浸透しなかったのか。
何故、見放された道重さゆみがヒロインになり得たのか。
商業的に成功した(しなかった)メンバーがなぜあのタイミングで卒業を選んだのか。
ここまで衆人環視のもとに、多数のメンバーで構成され、長期間存在したグループはなかっただろうと思う。だからこそ、娘の中の1人として各メンバーにフォーカスして分析する内容が面白いと思う。ただ、現在進行形のモー娘。だからこそ、足を引っ張る内容になりかねず難しいと思うけど。