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辞書を片手に、マイ歴史本と照らし合わせながら、史実を確認しながら読み進め・・知恵熱が出るかと思いました。
いや~読み応えがありまして。残念ながら、今一番勉強しなくちゃかもしれないイスラーム世界での32年間の活躍についてはまったくページが進まず、久しぶりに「斜め読みで読み飛ばす」選択をしてしまいましたが、公使としてやってきた幕末の江戸での4年間はかなりの情報量!!
そもそも「正妻~慶喜と美賀子」を読んで、慶喜とフランス外交官ロッシュの関係を知りたくてのチョイス。学生時代これっぽっちも興味のなかった幕末がこんなにおもしろいなんて!!とまたまた思わされました。
家茂も頼りない将軍様という勝手なイメージだったけど、頑張っていたんだ!という新たな発見あり。
徳川+ロッシュ(フランス)VS薩長+パークス(イギリス)という構図のもと展開される…という視点から歴史の動きをみると、また違った面が見えてきて。例えば幕府崩壊も尊王攘夷だけではなく、「幕府が軍事政権としての存在の正当性を失いかけていた」とか、「開港による貿易開始で生まれた経済利益を幕府が独占していたことへの不満」とか。
日米修好通商条約にしても、条約を締結したからその日から歴史がガラリと変わる訳ではなく、そこから派生するドラマがあって…という授業だったら、本当におもしろいのに。
全部あげていたらキリがないのですが見方ががらりとかわった一冊になりました。
まったくの余談。新政府樹立直後に起きた神戸事件、堺事件。いずれもフランスと備前藩、土佐藩との間で起きたものですが、その日本側の交渉にあたったのが外国事務局判事の「あの」五代友厚!外国事務局掛は小松帯刀!おーまたつながった!大阪鎮台外国事務には宇和島藩の伊達宗城の名前が。
そこから宇和島出身で大阪の通天閣をつくった土居通夫へとつながり、大阪財界で活躍した土居通夫は、なんと五代さまの部下として働いていた!その土居通夫の養女となったのは、五代さまの三女!彼女が宗城の息子宗徳の五男を婿にして土居家を継いだと。そんなことを次々調べてワクワク♫久しぶりに歴史にどっぷり浸かった数日でした。