紙の本
犬の視点での描写が素晴らしい犬好き読者には堪らない作品。
2023/11/30 10:35
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投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
犬の視点での描写が素晴らしい犬好き読者には堪らない作品。人と犬との話は、互いに打算のない純粋な愛情と信頼で結ばれるところにあると私的には考えている。その点、主人公・スコットが犬・マギーを愛する以上に、犬・マギーがまるで我が子を愛し守るように、打算のない愛と保護をスコットに注ぐ描写には心温まる。事件としては出だしからの謎めいた展開は良いのだが、本題が後半になってやっと隠し玉的に顔を出し、少々短絡的に黒幕に行き着くのにはかなり不満残る。特に、最後の幕引き劇は単純・簡潔過ぎて盛り上がりに欠けたのが難点。とは言え、どうも主役は犬・マギーなので、犬の視点から見て、良しとしましょう。
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絆の物語
2017/09/04 21:42
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投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
一人と一匹の友情の物語。序章から緊迫感があって一気に物語に引き込まれました。人と犬をつなぐリードは神経だ、という台詞はいい言葉だと思いました。警察犬のマギー視点のパートもあるので、犬に感情移入するんですよ。
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マギーという名のジャーマンシェパードの物語
2015/10/10 03:30
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投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
これほど、内容とタイトルがいまいちしっくりこないのもなんだか珍しい。
原題は“SUSPECT”だからその通りではあるんだけど。
というかこの話、お互いにパートナーを失った巡査と軍用犬のジャーマンシェパードが、出会って新たなパートナーとなる、というあらすじだけで泣きそうになってしまうところがメイン。 なにしろプロローグにおいて示される、アフガニスタンでマギーがハンドラーのピートを失うことになった顛末だけで号泣であった。
擬人化されすぎないマギー視点が胸に迫ります。
それに対して巡査のスコットはマギーに比べて存在負けしている部分もあり・・・そんなふうに証拠を扱ったら裁判が成立しなくなるのわかるだろ!、と叱りつけたくなるほどいろいろ無茶をする。 それは勿論、突然の銃撃戦でパートナーを失い、自分も死の一歩手前まで行ったトラウマのせい、どうしてもその事件を解決したい気持ちのせいだということもわかっているけれど・・・もうちょっと考えて行動しようぜ、と思ってしまう。
でもそれを補ってくれるのがマギー。 根本的にけなげなジャーマンシェパードに、私はやられっぱなしでした(軍用犬から怪我をしたため警察犬へと異動?になったこの40kgのお嬢さんと、一緒に暮らすのって素敵ね、と思ってしまった)。
なにしろこの二人(一人と一匹?)がいかにして心を通わせ、信頼関係を築いていくかが読みどころなので、結構事件そのものはわりとおろそかというか、読み手としてもそんなに興味をひかれない(結構どうでもいい)という・・・それでも満足なのはひとえにマギーの存在故です。
一気読み必至!
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事件よりもシェパードのマギー
主人公よりもシェパードのマギー
マギーが良すぎて人が嘘つきに見えちゃってツライ
ワガママじゃない人はK9の上司と軍の犬教育担当者だけ
主人公がダメになって立ち直る話のきっかけが犬
動機が事件、結末はハッピーエンド
シェパードのマギー以外のワンコのエピソードはナシ
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表紙に犬が載ってると無条件で手に取る。
犬好きの人にはお薦め。
警官と警察犬が主人公。
犬が登場するミステリは多いが、警察犬が主人公というのは意外と少ないんじゃないか。少なくとも読んだ記憶がない。
互いに相棒を亡くした警官と犬が新たに絆を築いていく。ミステリとしては王道だが、この過程はやっぱり惹きつけられる。
特に犬の視点で書かれる主人公や家の周辺の描写は秀逸。ここだけでも得した気になる。
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プロローグで、もう涙、涙、鼻水、鼻水。
犬好きのひとだったら、間違いなくヤラれます。
クレイスはやっぱりいい作家だなあ、と再認識。
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筋立てそのものは、かなり王道な展開のような気がした。となるとやっぱり犬なのか。信頼関係を結んでいくあたりはたしかに面白かったけど、飼ったことがない者としては、こんなにうまく行くものなのか、これはおとぎ話なのか、リアリティがあるのか、そこらへんが今イチ実感できなかったのがつらいところ。でも、へんにいじくらない、ケレン味のない筋立ては好き。一直線に読み終えられる良作。
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刑事スコットと軍用犬マギー。
お互いに相棒を失った者同士が新たな絆を築いていく。
事件そのものはさほど込み入ったものではないのだけど、スコットとマギーがとにかくいい。
努力・友情・勝利の王道物語は読んでいて気持ちがいい。
作中のマギーのパートがこれまた堪らないんだ。
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動物との交流物は難しいと思う。動物自身の心理描写を書くと嘘くさいし、書かないと感情移入がしずらいと思うからだ。本書は心理描写が入っているが、わざとらしさがなく、読みやすいと思った。
ミステリーとしてはオーソドックスだが、無理がない作りで納得感があった。
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銃撃され仲間を失った警察官が、同じくとらうまを抱えた警察犬と犯罪捜査をする、鉄壁のシチュエーション!
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主人公はロサンゼルス市警の巡査。9カ月前に相棒を亡くしその事件で自身も重傷を負う。同じく相棒を撃たれて亡くした警察犬と組むことになり、共に事件の真相を追う話。トラウマを抱えた人間と犬との信頼関係を築いていく様子がとてもすばらしい。巡査の視点と警察犬の視点とで描かれていてわかりやすくてよく伝わってくる。事件そのものの謎よりも警察犬の優秀さや、警察犬のボスを徐々に信用していく過程に心打たれる。警察犬に感動した作品。
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序盤でホロリとさせられるがあとは意外なくらい淡々と進む。マギー視点の章、交流が深まっていく描写は素晴らしいが、逆に言えばそこだけ読めば十分かも。ミステリとしては凡庸。7.0
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プロローグからがっちりつかまれて最後まで。
笑ったり泣いたり感心したりしながら。
マギー可愛いヨ、マギー。
リーランド巡査部長がイイネ!
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マギーッ! 犬好きにはもうたまらん!
お願いだから人は死んでも犬は死なないで…と、念じながら読み進み、最後のほうのリーランドが涙する所で、一緒に泣いてしまったよ。
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アメリカの作家ロバート・クレイス、2013年発表の警察小説。
強盗事件の巻き添えで相棒を失い自身も瀕死の重傷を負ったロス市警の警官が主人公。警察犬の部隊に転属になり、元軍用犬でアフガニスタンで前の主人が戦死しているシェパードとペアを組むことになります。
トレーニングのかたわら、容疑者が不明のままの強盗事件の捜査にも協力するのですが・・・。
共にトラウマを抱えた人と犬との再生の物語り。
ありがちな展開で意外性はありませんが、無駄のない、緊張感の持続するストーリーは好ましいです。何より人と犬との関わりがとてもリアルで美しい。良いです。