紙の本
キライな理科のはずだった
2021/10/03 23:18
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投稿者:オムラ椅子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
理科や数学は嫌いなはずだったのにな、
福岡伸一さんの著作を読むと、
いつもそう思います。
疑問にこたえるかたちで書かれた文章なので、
わたしも福岡さんに質問をしたくなりました。
それに、理科や数学の先生に、
苦手でわからない、と諦めず
もっといろんなこと聞けばよかったな、と思います。
遺伝子についての話や、身近な生物に関する話が面白く、ちょっと人生の深みにもつながりそうです。
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遺伝子は決定論的ではなく,自由を享受するための存在である,という考え方は長年遺伝子に向き合ってきた生物学者ならではの逆転の視点.本編は,読者からの細かなお題に対する生物学者としての独り言群.時々盛り込まれる子供時代の回想が面白い.
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福岡さんらしい観点と感性で、日ごろの身近な疑問や悩みにさわやかに答える人生相談。
どんな質問がきても、軽視しない。正義感は振りかざさない。にこやかに「あなたはもっと大きな動的平衡の一部なんですよ」と包容する。
「私、片付けられないんです」という悩みに細胞がどうやって老廃物を捨てているのか説明して、あなたの細胞はせっせと断捨離してます、ご安心を、と回答してみせる。要約を読むとはぐらかしているようにしか見えないのに、福岡さん本人の文章を読んでいるとちゃんと受け止めてもらえた感じがする。
知性とユーモアが出会うとこうなるのか、と感心。
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AERAで連載されていた福岡伸一さんのコラムの文庫化。
面白かった。福岡ハカセまじ安定
以下、特に印象に残ったところ
・ゾウリムシとクロレラの関係
・脳移植と拒絶反応。「私」は身体全体に広がっている
・交配が可能なら同一の種
・基本5味+辛み。辛みは痛覚
・冷たい光LEDと、ホタル
相変わらず見事な博覧強記っぷりと絶妙な文章表現。
独自の切り口で物事を語れる人は、ほんとうに素敵だと思う
日常の問題やありふれたトピックでも、「この人だったらどう考えるか?」と期待されるような人間になりたいもんだなぁ
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生物学に通じていない私にも分かりやすく、優しく語りかけてくれる本。地球に存在する生物全てが独自の特徴や生き延びる術を持っていることに強さや神秘性を感じると同時に、人間もそんな生物の一種類に過ぎないのだということを改めて思った。生物界において体の特長や大きさなどによって強弱はあれど、上等下等のランクはなく皆が環境を共有しあって生きていることを強く感じた今、「人間だけが共有ではなく占有を求めています。」という著者の言葉が胸に刺さる。ヒトという生物としての在り方とは一体何なのだろうと考えさせられた。
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288
じわじわ来た。おもしろかった。こういった本をおもしろいと感じるのは理系だから?関係ないかな。著者の文章も内容も引き込まれるものがある。
同著者、読了3作目。
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多種多様なお悩み相談に対して、生物学の視点からの回答。
最後の働き蟻の話、興味深かった。遺伝子は確かに種の繁栄に有利なようにプログラムされている。でもそれ以上に、遺伝子は「むしろ、自由であれ、といっている」
・光合成がもし人工的にできたらエネルギー問題にブレイクスルーをもたらす。
・生命にとって必要な情報は「現れてすぐ消える」
・カビをとったつもりでも餅の中に侵入していることがある。
・蛍やLEDの光が冷たく見えるのは、光への変換効率が高いから。蛍は90% 人間の技術はまだこれに全然及ばない。
・温泉の酸性水で、生態系を崩された田沢湖。壊すのは一瞬でも、もとに戻すには時間がかかる。
・ネズミの研究では、よく親ネズミにケアされて育ったネズミの方が、落ち着いてリラックスした大人に育つ。
・すべての生物は自分のニッチ(居場所)を守ってつつめしく生きているのに、ヒトだけが、あらゆるものをむさぼり食い、他の生物の棲処を踏み荒らしている。
・米よりトウモロコシの方が世界的には主要穀物。ついで小麦。トウモロコシは乾燥地帯でも亜熱帯でも育つ、強い植物。
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2022/1/27 楽天ブックスより届く。
2023/5/25〜5/27
AERA誌に連載されたコラム「ドリトル先生の憂鬱」をまとめたもの。読者からの質問に答える形で生物学的なエッセイが綴られる。なかなか勉強になること多し。
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一つ一つのトピックが一般向け、短いので読みやすい。
先生の生物学の知識とウィットを背景にした回答が楽しい。