紙の本
参考資料
2021/01/23 16:05
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今は亡きサンリオSF文庫の解説本です。2000年以降にsf を読み始めたのでこうした資料があると助かります。昔の表紙デザインを眺めるだけでも楽しいです。
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中学・高校にかけて、血眼になって京都中はおろか東京・大阪を這いずり回って全冊を蒐集したSF中毒者(当時)の私にとっては無用の長物かもしれません。
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未読だが、読む前に一言どうしても言いたいのだ!w
SFファン垂涎のシリーズというと、サンリオSF文庫とハヤカワSF通称銀背がある。いずれも、dこおかで復刊されていないものは、古書店で目の飛び出るようなプレミア価格で売られている。あるいは、探しても探しても見つからない。見つからないので余計読みたくなるのに、どうしても、ない。ないとなると余計に読みたくなり、面白いんだろうなあという幻想が強化される。で、結局なんとか手に入れた時、思ったほど面白くなくてがっかり……なんて事があるのだ! 本当だ! 経験した!
だからこそ一言先に言っておきたいのだ。
サンリオSFについてはもうこれで何度目かの紹介本になるんだと思うが、復刊されるわけじゃないのなら、この本は相当の覚悟をもって閲覧しなくてはならない。
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サンリオSF文庫とはかつて存在したSF小説のレーベル。1978年から1987年にかけて計197冊の翻訳を世に出したが、廃刊から約27年の月日が流れた今こうして総解説が発売されることになった。何故今?という気持ちが大半の人の心にあると思うが経緯はまえがきに書かれている。大森望(ああ、さっそくSF恒例の同窓会感……)が以前から雑談やTwitterなどでやりたいとコメントしていたところ、本の雑誌社の発行人である浜本茂がそれを拾い上げる形で製作が決まったらしい(p10)。タイトル通り全作品の解説が1ページ(たまに2ページ)ずつあり、関係者の対談やコラムが加えられている。
眼鏡をかけた女の子を中心に置く表紙は個人的にかなり抵抗感があるが、実はこの表紙はリバーシブルになっており裏返しにすると文字のみで黄土色の地味な表紙になる。出版側の「こういう表紙にしないと売れないんだよぉ~。イヤなのはよく分かるからこういう形にしてみたんだ!これで電車の中でも読めるだろ?」という気持ちがなんとなく伝わるスタイルである。
あとがきで牧眞司も書いている通り「ニュートラルな読書ガイドなどではなく、偏愛が満ちあふれている(p241)」。この姿勢は正解だろう。サンリオSF文庫は色々な意味で尖っているレーベルであるし、否定的な内容を書いたってもはや新刊の売上への影響なんてものはまったくないのだから。「ああ、あの作品の翻訳が世に出なかったのは資金や権利の様なビジネス上の問題ではなくて、単に人事的な問題だったのね……」みたいな、当時の時代を感じる裏話なども収録されている。例えば、個人的な感慨だがJohn BrunnerのStand on Zanzibarが翻訳されていないのは、山形浩生が翻訳を途中でやめたから(p25)とか……。大森望「SFマニアの翻訳者は使いにくい?」山野浩一「遅いし上手くないし(笑)」(p14)みたいな身も蓋もない会話もある。
すでに何もかも終了したものに対して、金になるわけでもないから各人の思い入れだけで製作した、余り例のない出版。詳細で整理されたデータと、当時関わっていた人々のこだわりが凝縮された貴重な一冊である。
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「サンリオSF文庫総解説」という書名が自由国民社から出版された「世界のSF文学総解説」からきていると知って思わずニヤリとしてしまった。「世界のSF文学総解説」にもかつては随分お世話になったものだ。これを読んで買うSFを決めていたこともあった。「サンリオSF文庫総解説」を読んで、新たに収録されたサンリオSF文庫を買うことはかなわないけれど、資料として大切にしていきたい本である
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往年のファンを喜ばす素晴らしい内容を
往年のファンを遠ざけるビニ本のようなジャケで覆うという実験的な一冊。
3ヵ月憤慨した。
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本の雑誌社史上最速の重版を果たしたという、SF者の間では話題沸騰の書。「SF者の間」限定、というところが如何にもそれっぽいんですがヽ( ´ー`)ノ
ざっと読んでの感想は「すげーな、これ」です。だって、とっくの昔に廃刊したシリーズですよ?今さら総解説して何の意味があるの?と、フツーの人は思うんですが、懐古趣味なんぞ微塵も感じられないアツいレビューのオンパレード。傑作から怪作・駄作まで、玉石混淆のサンリオSF文庫をよくぞ全点解説したもんです。今読んだら相当キツい作品、絶対あったと思うんですけどね。
一日かけて2回読み返して、読みたい本に付箋を付けていったら、あっという間に付箋だらけ。これから古書マーケットで探しまくるぞ!
願わくは、手の届く値段であって欲しいもんです(^_^;
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もはや伝説化してるレーベル、サンリオSF文庫から刊行された全作品(+サンリオ文庫の文学部門)をすべて解説している本。読んだことあるのは「ヴァリス」とジョン・コリア、ヴォネカット、ティプトリー・ジュニア、A・C・クラーク、あとウエルズ少し、ぐらいしかなく、SFという分野自体の読書量が極端に少ない私。にも関わらず作品の解説やこぼれ話的なものが面白すぎてたまらなかった。
P・K・ディックを広めたのはサンリオだったとか、あとティプトリー・ジュニアはCIAの創設にかかわっていたとか(本当に謎が多い人だ・・・)、予告されていたけど刊行されなかったものも多かったとか。(訳者とタイトルみただけで今からでも是非と思ってしまう)
スタニスワフ・レムの「枯草熱」(←当時はまだなじみの薄かった花粉症のことらしい)猛烈に読みたいと思ってノートにメモっておこうとしたら数年前にすでにメモっていた。アンナ・カヴァンは絶対私好きだろうな。再刊されているみたいなので読もう。積んであるディックも読もう。「ヴァリス」は大好きで数回読んでるけど他の作品読んでないし。「エーイ・コッパード訳荒俣宏」のエピソードに笑った。クリストファー・プリーストが出ていたのも意外だし(SFの人という認識がなかった)、バロウズも意外。「エレンディラ」初めて出たのがサンリオ文庫だったというのも驚き。すごいがたくさん詰まっている解説本。熱かった。
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サンリオSF 197冊のガイドブック
大好きなディック作品がたくさん載っている。ティプトリーもその他たくさんの巨匠作品が載っている。図書館で借りずに保存版だなと思うが、狭い我が家には無理だから、図書館に預けることにしよう。
読みたい本がたくさん溜まった。また楽しみが増えた。うれしい。
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キティちゃん生誕40年だそうである。
しかし、1980年代にバリバリのSFファンだったものにとって、サンリオといったらキティちゃんやマイメロディではなくて、背に火星人のマークの入ったあの文庫のことなのである。
もちろんいまの若い人たちがサンリオSF文庫と聞いて思い浮かべるイメージは宇宙服を着て光線銃を持ったキティちゃんかも知れないし、変幻自在のキティにはすでにそんなイラストが存在していても不思議ではない。
でも違うんだ。ハヤカワ文庫と創元文庫が出してなかったディック作品を出していたのがここ。プリーストの『逆転世界』やコニイの『ハローサマー、グッドバイ』を最初に出版したのがここ。『どこまで行けばお茶の時間』とか『どこからなりとも月にひとつの卵』とか買ってないのにいまだ名前を覚えている珍妙なタイトルの本はこの文庫。ウィリアム・バロウズだのアンソニー・バージェズだのカルペンティエールだのSFとはいえない現代文学者の名前を教えてくれたのもサンリオSF文庫。再発して欲しいベスター『コンピュータ・コネクション』、ディッシュ『キャンプ・コンセントレーション』なんかが眠っているのもこの文庫。
そのサンリオSF文庫の全作品を解説したという思い入れのない人にはわけわかんない本。表紙写真も全部載せているのが泣かせる。
サンリオSF文庫が出たのが1978年。最初はサンリオの名に抵抗を覚えたことは確かだ。キティちゃんの顔がどうにも思い浮かんでしまう。しかし刊行予定ラインナップを見て期待は嫌が応にも膨らんだ。『SFマガジン』の海外情報欄などで紹介されていた注目作がいくつも刊行予定に上がっていたのだから。それらは実現されたものもあれば、いまだ未訳のものもある。そうした顛末を書いたエッセイや、刊行当時を知る人の対談など、「総解説」以外の記事も面白い。
そしてサンリオSF文庫が強く記憶に刻まれたのは1987年のあっという間の廃刊によるところも大きいと思う。それも在庫を流通させておくこともなしにすべて裁断してしまうという撤退ぶりだったという。出版文化に対する暴力というしかない。
サンリオSF文庫が自爆したあと、復興はいかになされたか。そこがこの文庫の困ったところで、是非復刊されるべき傑作から、そのまま眠らせておいて問題ない駄作まであまりに玉石混淆。上述のように復刊をとげたものは一部に留まるといっていいだろう。よって本『総目録』はサンリオ廃墟の復興のための工程表のようなものである。
つらつら眺めているといろんな記憶が蘇ってくる。シルヴァーバーグの『内死』はSFに文学を感じた体験だったとか、ボブ・ショウってなかなかいい作家だったとか。復刊希望は上に述べたほかには、M・ジョン・ハリスン『パステル都市』とその未訳の続編。超文明崩壊後の退行した世界でのニヒルで退廃的なヒロイック・ファンタジー。カッコよかった。
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サンリオSF文庫!懐かしい!!!ブルータスの特集を立ち読みしたときには「わー、なんで今?」と思ったっけ。一時期SFばっかり読んでた時代があって、ハヤカワ、創元、そしてサンリオとSF文庫をよく買ってたよね。引っ越しやら何やらで処分しちゃったけど、取っときゃよかった。再刊されていないものに限って、また読みたいなあと思うんだよなあ・・・
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あの頃、あんなにあこがれた叢書だったはずなのに…。いまさら心に響く本をあまり見つけられないという…。
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ガイドブック。サンリオSF文庫。
存在は知っていても、地元の古本屋では全く見かけない文庫。
個人的な読書状況としては、他の出版社からの再刊で読んだのが6冊だけ。1冊だけネットで購入して積読状態。
解説の人たちが、作品の欠点を平気で言っているのが面白い。愛があっての酷評。
全作品が傑作に思えてくる不思議。
どの作品も読んでみたいが、とにかく全然手に入らないので、なんとか復刊をお願いします!
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読んだというより、引くために買って、一通りチェック終わった。
ここから、おもしろそうなやつを掘り出して、読んでいきたい。
早川や創元で再版されているやつは結構読んでて、どれも面白いものだった。(だからこその再版だろうけど)
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刊行されると同時に買った本である。今や幻というか伝説となったサンリオSF文庫。本書自体が、もはや伝説と化したか。Amazonでは中古で定価の倍以上の金額になっている。
発刊されたのは1978年。ちょうどSFブームの最中である。それら全冊につい解説している。執筆者によっては感想的なものもある。出版された作品は玉石混交の感もあるが、フィリップス・K・ディックとNW-SFが印象に残っている。当時ハヤカワや創元では、あまり紹介されなかった作家の作品を世に出したのは大きい。
自分も数十冊持っていたのだが、病気で休業中に生活の足しにするために多くを手放した。いまでも十冊ほどもっているが、それらは愛着があるので売らないぞ。